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お前はどうしたいんだ? 5
「どうすればいいのかではなく、どうしたいか、だろ」
ローラがエルメーザの元へつかつかと歩いて来て、肩を掴んでくる。
エルメーザは寝不足で充血した目を彼に向けた。
分厚いレンズ越しの濃紺の瞳に睨まれて、つい目を逸らしてしまう。
どうしたい、とリウムに聞かれた事を思い出してしまったから。
「お前はどうしたいんだ」
「……同じことを言うんだな…」
「あ?」
「……私は…どうしたいのだろうな…」
あの時も、結局答えが分からなくてリウムに相当呆れられてしまった。
エルメーザが力無く呟いていると、ローラに胸ぐらを掴まれて無理矢理目を合わせられてしまう。
「どうしたいのだろう、じゃなくて
自分がどうしたいのか知りたい、だろ…!
なんでそう、他人事なんだ!」
「ちょお…ローラ…」
「今の状況に不満があるとしたら、それを改善するか否かのどちらかじゃないのか?
お前は力を持っているだろ…!
自分が出来ないことを他人にやらせる力もあるし、自分で使える力だって強大なはずだ!だったらあとは頭を使え!
立ち止まっている暇がある時とない時くらい分かるだろ!
今、何かを失うかどうかって時にする事はぐじぐじと不貞腐れる事か!?」
「正論で殴っていい相手やないって!」
「相手が誰であろうと意気地無しは意気地無しだろ!!」
エルメーザに掴みかかっていたローラはイヴィトに引き剥がされてしまった。
今の状況の何が不満なのか。
言われてみると考えたこともなくて、心底己の無力さに辟易しながらもエルメーザは両手で顔を覆った。
自分が情けなくて、それと同時に“失う”という言葉が深く胸に刺さってくる。
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