26 / 34
3章(9)
「はあ…っ、ぁ」
強烈な絶頂感の後は一気に落とされるような、それでいて痺れた甘い快楽が尾を引いた気持ち良さに有意味な言葉を紡げないまま音もなく涙を零した。
引き攣れた呼吸のまま全身が脱力感に包まれるものの、アルフレッドのものを銜え込んだ後孔は未だに淫らな収縮を繰り返してはねっとりと包み込んでいた。
「あ、はあっ……あぁっ!」
蕩けきった中を亀頭でくすぐられて、大きすぎる愉悦の波が襲ってくる。
びくん、と大袈裟なほどに身体が跳ねて背中が弓なりにしなる。鋭い刺激からどうにか逃げようと身を捩らせるがアルフレッドが力を緩めてはくれず、ノアはきゅ、と眉根を寄せて涙声で抗議した。
「ひ、やっ…、ひど…いっ」
達したばかりで苦しいのに、構わず奥まで熱を押し入れてくるアルフレッドの腕に縋る。
「酷いのはお前だろう?こんなにも嬉しそうに締め付けてくるというのに、いつも俺を忘れるんだからな」
「ひあッ、あっ!」
「辛いか?…もう少しだけだ」
「んあっ、あぁ…ッ、あ、アルフ……っ」
乱暴とも思えるほどに突き入れられる動きにも、ノアの内壁は嬉しそうに纏わり付いた。快感が過ぎて苦しいほどだと思ったのは一瞬で、何度かぐずぐずに蕩けきった中を往復されると、もう快感が勝ってくる。
「は、はあぁっ、んっ、あぁ…っ、ら、め…っ」
「感じているな?」
「ふあ、あっ、やあ、あっ…!」
奥深いところまで入ったかと思えば、更に勢いづけてぐっ、と開かれてはいけないと思わせるところまで亀頭の部分が押し入ってきて、ノアは背中を波打たせた。初めて感じる深い感覚が気持ち良くて気持ち良くて、もう少し欲しいと言わんばかりに戸惑いがちに腰を揺らめかせる。
亀頭を包むようにちゅぷちゅぷと音を立てて吸い付く感触の良さに、アルフレッドが艶めいた息をひとつ吐き出してから口を開いた。
「お前には驚かされるな。こんなに幼い身体で奥を突かれれば痛いだけかと思ったのに…違うんだろう?」
「あっ、あッ、ぼく、ぅ…ンっ」
恥ずかしいことを指摘されたかもしれないのに、理解しきる前に深い感覚が走って言葉が途切れては嬌声に変わる。
「あぁっ、あ、あッ」
「顔を見せて」
「はっ、あぁっ……、ぁ……っん」
乱れきった前髪は額に張り付き、ノアはとろりと瞳を潤ませながらアルフレッドを見つめた。
燭台の灯りの程よい色に照らされたノアの瞳が、普段とは色味を変えて涙を滲ませているものだから、アルフレッドをよく愉しませているようであった。
「ひゃ、あっ…は……ん、んあっ、」
「こんなに吸い付いてきて…。どこも触らずとも、中だけで達けるかもしれないな?…試してみようか」
「い…っ、ぁ、んん……ッ」
アルフレッドの言葉の大半を理解することはできなかったものの、強く欲をぶつけられてそれどころではなくなる。柔らかな後孔はすっかりアルフレッドの肉棒に沿って淫猥に形作られていても、全く苦には感じなかった。
「は、あ……あっ、ン…」
「ああ、良いな…、…っそのままだ」
「やっ、はあ……ッ、」
快感をもたらす男根を根元から絞るように締め付けると、アルフレッドが艶っぽい息を吐き出す。
「あ、あっ、僕……ぼく、も…っ、もう、これぇ…きもち…ぃ…っ」
自分が何を言っているのか分からなかった。
アルフレッドの欲が体内の深いところまで嵌まり込んでは抜けていき、気持ちの良いところを攻められてどうしようもなかった。良いところを突かれる度に快感の波が押し寄せては意識を覆っていき、気持ち良くて涙が溢れ出てくる。
エラの張ったもので狭い内壁を押し広げられ、奥まで犯されて体液が飛沫をあげた。熱くて熱くて、どうすれば良いのか分からない。
「はあ……っ、ん、ん…!あつ、て…中…アルフのっ…」
堪らなくて、甘えるようにアルフレッドの腰に自らその足を絡ませて密着を強請った。それだけで、体内を満たす肉棒がより深くまで入ってきておかしくなりそうになる。
彼の腰に脚を絡めると、少しだけ驚いたような顔をしたのが分かった。しかしその表情はすぐに消え、代わりに婀娜っぽく笑みを浮かべる。
「ぁ、アル…フ……アルフっ」
「全く、困った子だ。俺の番になるのだから、我慢というものを覚えなくてはな?」
「あっ、あッ…ん……!」
脚を強引に開かされて下半身を固定される。本気で犯されるのだと身体が先に理解して、ぶるりと震えた。
「い…あぁっん、はあっ……あッ」
強引に到達した子宮口を何度も先端で押し上げられて、その激しい突き上げに興奮してしまう。
一気に湧き上がる強烈な快感の気配には未だ慣れることはできず、ノアは怯えたように声を震わせ涙ながらに限界を訴えた。
「あっ、あ、も…すご、い……ぃくっ、また、またっ…い、いっちゃ、」
「……仕方ないな」
「あ!……あ、はあッ……あっ、ん」
アルフレッドがあやすようにノアの額や頬に口づける。
限界の近いノアの内壁ははくはくと蠢いて最上の快楽をもたらしてくれるものに貪欲に絡みついた。
まだあどけなさも残る少年だというのに、体内への吐精を期待してビクついているのをはっきりと感じて、アルフレッドは色気たっぷりに微笑んだ。
「また…全部飲ませてやる」
「あぁっ、あっ…んん……!」
「お前の身体は素直で本当にかわいいな。出されながら達きたいんだろう?」
「あっ、はあぁ…っ、ん、い……いぃ…っ」
良い。気持ち良くて堪らない。だからもっとそれが欲しいと思った。
「ひ、やっ、あ、あっ、だ…め…っ」
「ノア…っ」
「あッ、おく、奥、つよ、いぃ…っ、ひ、ひぁっ」
穿たれた中が痙攣する。子宮にまで深く響く快感が襲ってきて目の前で銀色の火花が散り散りになっていった。
「ひあっ、あ、あ…、…っ」
ヒクッ、ヒクッと収縮する内壁に容赦なく強い律動を送られて、臍下の奥からどうにもできない痙攣が沸き起こった。
ぐ、と肉棒が奥まで嵌まり込んで、子宮口を強引に割り開くように強く亀頭を押し当てられて一瞬のうちに登り詰める。
「あ、あっ、あ──ッ!」
二度目の絶頂を迎えてもアルフレッドは更に強く突き上げてきた。
手加減などしてもらえず、強い刺激が立て続けに襲いくる感覚に怯えて身体を丸めるように膝をぎゅ、と屈める。丁度良いと言わんばかりに、アルフレッドが両方の膝裏を掴んで押さえつけてきて苦しいのに、見えてきた終わりに身体が勝手に期待して小刻みに震えた。
「あ、もお…っ、や、…だめぇ…」
「っ…出す、ぞ……っ」
「ひ、あ、あ、あッ」
一度動きが止まり、下半身を押し付けられる。震えたのを感じると同時に熱くなった吐息を耳元に吹きかけられて、それだけで濡れた内壁は勝手にアルフレッドのものを根元からねっとりと締め付けた。
「あっ、あ、……、あ……」
「……っ、は…」
「ふあ、ぁ……っあ…んん…っ」
幹が震えて、ビクビクと淫らに跳ねるのを、吸い付いた内壁で鮮明に感じた。子宮口に先端を押し当てたまま最奥で熱い精が放たれて、精液がどくどくと注ぎ込まれるのを感じたノアは、力なく唇を開いたまま腰を震わせる。
「……っあ、出て、でて…るっ、んあっ……はあぁ、め…熱い、の…ン」
ダイレクトに感じる淫蕩な飛沫に腰をくねらせアルフレッドの下から無意識に逃れようと身体を動かすものの、がっしりと抱き込まれたままではビクともしなかった。それどころか、結合を緩めるのは許さないかのように強く下半身を密着させられて、更に射精の感触がはっきりと伝わってくる。
「ドクドク、して、ふあ…っ、は…あぁッ」
「ああ…、…っいいよ、気持ち良い」
「う、うご…っ、たら、ぁあっン…」
それが脈打つ度にドク、ドクと粘ついた精液を子宮口にかけられてノアはままならない快感に身悶えた。
欲情しきった中で出され、精液を塗りつけるように腰を緩やかに複数回動かされて気持ち良い。
細い睫毛をふるふると小さく震わせ、中途半端に開きっぱなしになった唇を戦慄かせながらうわ言のように喘ぐ。
「ん、あつ、くて…も……あっ…」
涙でぼやけた視界で見つめる。
どろどろになった中を緩く突きながらアルフレッドが微かに笑った。動かされる度に中で吐精されたものがじゅぷじゅぷと音を立てながら溢れてきて堪らなくなる。ノアが繰り返す吐息はどこまでも甘いものだった。
「まだ欲しがって締め付けてくる」
「ぁ…はあっん……あ、あ…ん」
吐き出された精液が熱くて気持ち良い。
繋がったまま何度も腰を揺すられて、子宮まで広がってくる刺激に下肢が痺れたように力が抜けていく。
粘膜にどろっとした精液が染みていくと、全身にまで何か温かいものが満たされていくのを感じる。まるで何か足りなかったものが、渇望していたものを与えられたかのように中に吐き出された精がノアを満たしていった。
「っふう、あ……、ン…」
アルフレッドの綺麗な形をした唇に視線が釘付けになる。涙に濡れた瞳をとろりと甘く蕩けさせている自覚はないままに、ノアはただ目前の男を見つめた。
「…俺を惑わす術など何一つ知らないというのに、お前は瞳だけで誘ってくるな?」
「ん……ッ」
アルフレッドの唇が重ねられる。
望んだものを与えられ、満足したようにノアはうっとりと瞳を閉じた。
「は、ふあ……っ、ん…ふ……」
──何も、考えられない。
抱きしめられたまま身体を起こされて、アルフレッドの脚の上に乗せられる。
そのままアルフレッドの温かい手のひらが剥き出しの背中を撫でている感覚を遠くに感じながら、ノアはうつらうつらとしてくる意識を必死に手繰り寄せようとする。
それでもどうにもできず、泥のような底へと落ちていく意識に抗うことは遂に叶わなかった。
肌と肌を密着させ、ノアはただアルフレッドに身を任せることしかできない。乱れた痕が残る肌を隠すように、滑らかな触りの良い布に包まれるのを感じた。
「湯浴みをする」
「かしこまりました」
誰かと言葉を交わすアルフレッドの声を遠くに聞きながら、ノアは全身から力を抜いた。いつも身の回りの世話をしてくれる侍女のひとりだったかもしれない。
人が動く気配、そして寝台脇の床から何かを拾い上げる気配があった。ノアの首元に元あった重みのことだったかもしれないが、確かめる前に思考が流れていく。
こんな姿を見られては言い訳などもうできないし次どんな顔を合わせればいいのか考えなくてはならないだろうに、朦朧とした意識では思考を正常に働かせることは不可能だった。
少しの浮遊感を感じる。
自分を抱くアルフレッドの肌に頰を寄せて、未だに熱っぽい吐息を漏らした。
「……よく頑張ったと言ってやるべきだな」
額に汗でしっとりとした前髪が張り付いているのを見て、アルフレッドがそっと撫で上げる。
アルフレッドの手が気持ち良い。
遠い日の温もりを思い出して、ノアはゆっくりと瞳を閉じた。
ともだちにシェアしよう!

