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第13話 ネット番
組のネット番は、交代で24時間、ネットを見張っている。それでもインターネットを文字通り
網羅して全てを見張る訳にはいかない。
「親父が経済ヤクザを自負してるから
若い奴に見張らせてるんだ。
主にFXの小口投資だけどな。
キーワードで、他の案件も引っかかってくる。
C国人の裏サイトで『人買い』がヒットしたぞ。」
知らせがあって、蜜を連れて恭司の事務所に行った。
「ほうっ、美人だ。リキが骨抜きにされただけの事はある。」
恭司の第一声はこれだった。
蜜は今日はおとなしい服装で、白いシャツに黒い緩やかなパンツで地味にしていた。
髪も黒髪、セミロングだが緩やかなボブで目立たない。その美貌が悪目立ちするのだ。
奥の部屋に通された。
「見たくねえかも知れねえな。
闇サイトをいくつかウチの若いもんがピックアップしたから、関係者と顧客の顔を確認してもらいたいんだ。
この中に知ってる奴がいるのかどうか?」
モニターの画面をスクロールしてみせた。
一人一人応募書類のような指名手配のような写真が続いて、その後何かのパーティの様子が映された。みんなタキシードでフォーマルなスタイルだ。シャンパングラスを片手に談笑している。
「これから、オークション画像が出て来ますよ。
大丈夫ですか?」
蜜が震えて身じろぎした。リキの手を握る。
「あ、この場所は知ってる。」
オークションはわかっているだけでも数回開かれていた。一回で手がかりが見つからなくても、諦めるな、と恭司に言われていた。
「わかるのか?この場所。」
「ううん、詳しい事は知らない。
なんか眠ってる間に、どこかから、連れてこられたから。でもこんな雰囲気だった。」
一人でも見知った顔があったら言え、と言われている。
「あ、ママ…」
「えっ?おまえのママか?」
ひときわ派手で品の無い美人が、太った強欲そうな下品な男にしなだれかかってパーティに参加していた。
10年前なら若くてきれいだっただろう。
蜜の美貌はこの母親から受け継いだものだったか。蜜とは違って、なにか知性のない白痴美というのを感じさせる女だった。
「本当なのか? 間違いないか?」
それは蜜にとっては酷な事実だった。
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