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第20話 誘拐犯にされた⁈
男はストーカーになった。リキが仕事で留守にしている時、ドアをこじ開けて入ってこようとした。
「蜜っ〜、お兄ちゃんだよ。会いに来たよ。」
男は蜜にお兄ちゃんと呼ばせていた。
鍵のかかったドアをどうしてか、開けて入って来た。手に色々な工具を持っていた。
蜜はリキに持たされていた、スマホにすぐに通じる短縮ダイヤルを押した。
それは万が一の時のためにリキと恭司に繋がるようになっていた。
今日はリキはレコーディングのスタッフとして
横浜のスタジオに出かけていた。
恭司はリキに用があって家を目指して車を走らせていた。夜には会えるだろうと連絡せずに来たが早めに着いてしまった。恭司はリキに会いたかった。
男が不審な動きでドアをこじ開けている姿が見えて車を急いで降りた。
神様はいる。このタイミングで蜜は思った。
「恭ちゃん!助けて。」
口を押さえられて羽交締めにされ、バタバタ暴れている蜜を見て恭司は飛び込んできた。
ヤクザの恭司は体術の有段者だ。ケンカ慣れしている。あっという間に男を押さえ込んだ。
「離せよ!」
恭司に組み伏せられた男の下から抜け出した蜜が叫んだ。
「もう近寄らないで!」
「俺はおまえを買ったんだよ。
逃げられないよ。おまえを売った組織が
どこに逃げても必ず見つけ出すよ。」
男の首をグイッと押さえて
「ちょうど良かった。その組織に用がある。
一緒に行こうか?」
「恭ちゃん、リキは仕事で横浜だよ。」
何処かに電話している。
「何人か荒っぽいのよこせ。」
男に向かって
「おまえの行き先は新宿だったな。」
「なんで知ってるんだ?」
恭司もそれなりに調べていた。チャイマの李から聞いていた。
男は蜜を連れて行かれたことをオークションの
世話人に訴えていた。
「高い金払って買ったんだ。蜜を取り返して!」
連絡を受けて美華(メイファ)が仲間に
「ウチの子が誘拐されたんだから警察よ。
警察はC国の言いなりだから。」
すぐに蜜を連れて来い、と言われて男はニヤついた。
「一緒に行きましょう。アンタは誘拐犯だ。
警察も呼んだっていうから。
楽しみだなぁ。」
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