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第22話 暴力団の資金源

 北関東のS会はT警察とも友好的だ。一部に生ぬるい、という批判もあるが、警察の縛りがきつい昨今、反社と言われても身動き取れなくなるよりマシだ。  度々トクリュウ(匿名性流動型犯罪)の捜査にも協力して来た。  S会会長の斎田は、これからのヤクザの在り方を模索している。暴力だけの反社とは格が違う。  T警察に問い合わせた警視庁所轄の警察官は、態度を和らげながら、 「この件は民事ですね。我々は帰ります。 被害届も出ていませんし。」  美華は恭司に向かって脅しをかけるように 「出すわよ!被害届。あんた、示談にしたかったら金用意しな。」  恭司が 「おまわりさん、ここ、何するところか知ってるか?」  何食わぬ顔で警察官に訊いた。 「なにかタレントのオーディションをやる芸能プロだって聞いてますよ。  芸能人のトラブルですか?」  慌てたスタッフが誤魔化すように 「もういい!令状を持って出直せ!」  その言葉に警察官は少しムッとしながらも帰って行った。警察は何か疑っているのだろうか。  警視庁は反社には厳しいがC国がらみだと弱腰だ。  恭司は叔父貴から聞いていた。 近頃北関東の、極道に挨拶なしで好き勝手をやっている、広域暴力団Y組のシノギの秘密を掴んでいた。 「汚ねぇ動画を売り捌いていやがる。  目に余る、残虐な動物虐待動画だったが、それが近頃は動物では飽き足らず、生身の人間に移ってきた。これはもう許せねぇ話だ。  T警察も内定している。県警も掴んでいるのに 何故か、警視庁、そして警察庁全体が動かない。  公安には箝口令が敷かれている。 やっぱり、C国の圧力だな。」  胸の悪くなる動物虐待動画はC国の子供たちに撮らせている。DVDが一本五千円だそうだ。  それがだんだんエスカレートして、人間を痛めつけるのは一本数十万で売れるという。  いくらでも簡単にダビング出来るからボロ儲けだ。親がやらせている。暴行傷害殺人だ。  それを見たい狂人がいる。Y組のヤクザがそのシノギに飛びついた。  警察に協力してそれを潰そうとしているS会は 彼らにとって邪魔な存在だ。 「動物虐待動画を最初に売り出した奴はC国人だが東京と大阪に仲間が入ってきているらしい。  東京で虐待愛好家と手を組んで酷い動画をつくっている。そいつらを見つけて一刻も早くやめさせなければ。」  犬好きな叔父貴が涙目になって言った。叔父貴は大門という甲斐犬を飼っている。  独身で子供のいない叔父貴は,大門を命がけで守っている。

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