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第32話 翌日

 恭司の個人事務所で若いもんたちと雑魚寝した。奥に畳の座敷があって、よく若いもんと泊まり込む事がある。なぜかいつもチャイマの李が付いてくる。 「李、おまえC国人だろ。 俺たちのやってる事、見てて、どうなんだ?」  チャイマはいいのか、と不思議に思っていた。 中国残留孤児の3世だという。  日本で生まれて日本語しか出来ない。 なぜか恭司を慕ってそばを離れない。  チャイマもヤクザと盃事で結ばれる時代だ。 恭司も大目に見ていた。  チャイニーズドラゴンに顔が利く。特殊詐欺の摘発に協力した事があったから、T警察も覚えはめでたい。その分、ドラゴンでは裏切り者と嫌っている仲間もいる。  恭司の存在が歯止めになっているらしい。 若い奴はみんな恭司を慕って集まってくる。  恭司は、いつでも裏表なく命懸けで生きているからだ。 「李も恭司さんの盃、もらいたいんだろ?」 「いや、俺はいいんだ。コウモリでさ。」 自ら二重スパイのような情報屋になっている。  昨夜はヤードに置き去りのC国人たちの事を話し合った。今朝はみんな早く目覚めたようだ。  山奥のヤードに数台の車で乗り付ける。簡単な事務所に使っているコンテナハウスからホースを引いて来て水をぶっかけた。 「ひゃあっ、」 「冷たい!」  それでも蜂蜜が洗い流されて、たかっていた虫たちも取れたから、ホッとしているようだ。  糞尿も垂れ流しだったから、すごい臭いだ。 年配の女性が喚く。 「アンタたち、党員が黙ってないからね!」 「威勢のいいおばちゃんだ。 党員とやらが来るまで生きていられるかな。」  まだ探さなければならない虐待愛好家のメンバーがいる。 「おい、大家、じゃなくて石野、が。  仲間がいるんだろ。」  メンバーを洗い出す。虐待コンテストでアイデアを考えた奴は重罪と判断した。  動画を購入できる客だから、村の一大産業だ。 長にきいてもいいが,複数人いるようだ。  日本の客は、石野に聞くことにした。 C国の虐待幇助班は、村長を痛めつけて吐かせる。 「虐待コンテストに参加した奴らは、探し 出して同じ事をしてやるから。」 話を聞いて、焼けただれた顔で石野は笑った。

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