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第7話 友達は、友達

「……いいじゃん?」  だから。  ルベルが、さらりと言った言葉をすぐに理解することはできなかった。   「——え、いいって……?」 「え?俺のこと友達にしてくれたんでしょ?やめる必要なくない?」  身支度を整えて、手を組み合わせて、親指をもじもじとすり合わせてから、ごめんと謝ったリュノに、  不思議そうな顔をしたルベルは、今、リュノの両手を取って、リュノの顔を覗き込んでいた。 「あの……さ、セックスする友達って、なんか……違わない?」  村の幼馴染たちは、成長するとともに少しずつリュノのことを遠巻きにするようになった。  それまでの近い距離感をやめて、やがて、リュノが()()()()()()()()とわかると、また接し方を変えた。  友達と、友達になれない人とは、違う。  だから、リュノはまだ幼いうちから村を出て、領主館の近く、騎士団の下働きをし始めたのだ。  幼馴染たちとは、  友達で、いられなかったから。 「んー。そりゃ、セックスできる相手の方が気は許すけど。  友達は、友達じゃない?——俺、リュノともっと仲良くなりたいけど……」  唇をとがらせていうルベルに、なんだか苦笑いがこぼれた。  リュノも、ルベルとは、もっと仲良くなれたらいいと思っていた。 「それは、……俺も思うよ」  リュノの言葉に、ひょいと目線を上げたルベルと、目があった。  ニコッと微笑んだルベルは、両手に包み込んだリュノの手をきゅっと握って、それから少しだけリュノを引き寄せた。 「わ——」 「ね。俺リュノのこと結構好きだよ。リュナスくんの時と違ってちょっと口が悪いとことか、結構気が強くてナンパもさらっとかわせるとことか」  引き寄せられた反動でバランスを崩したところを、ルベルに支えられながら、ルベルの言葉を聞く。 「——それっていいの?」 「うん。面白い」  面白い——。  今まで言われたためしのない評価に、返す言葉をなくして口をつぐむと、ルベルは吐息だけで笑って、言葉を続けた。 「あと、お酒飲んだら陽気になってずーっと笑ってるとことか、  ……えっちの時には」  すいと、耳元に口を近づけられる。 「慣れてるのかなと思ったら、めちゃくちゃ敏感で、かわいいところとか——」  思わず体を引いて、ルベルのほっぺたを片手で挟んで持ち上げた。 「ひゅほ……、」 「——一言多い!」  顔を近づけて、目を合わせて文句を言うと、  ルベルは少し悲しそうな顔になって、しょんぼりと押し黙った。  その顔がなんだか憎めなくて。  ため息をついて、口を開く。  ——ああ。  騎士団の人と体の関係を持つつもりは、  なかったのになあ。 「……まあ。また、飲みに行こっか……」   「うん!」  

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