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深雪と四ノ宮律人
骨折に絆創膏程度の軽いガイディングを気絶したまま受けた深雪 は、第1連隊連隊長速瀬鷹也 に横抱きに抱えられ特殊能力及び異形研究施設“ヴァルハラ”に入棟した
「隊長、その子…大丈夫でしょうか?僕、一応A級ガイドなんですけど全然ガイディングできた気がしません」
「何もしないよりはマシ、、ってとこだろうがどう上に説明するかだな」
「やだな、、ちゃんとケア出来なかったと思われる」
「何を言う。誇りをもて」
「けど…」
「俺にはお前のガイディングが必須だ。今夜も部屋に来てもらうぞ」
「もう…っ隊長たら!えっち」
「はいはい、いちゃついてるとこごめんだぜ?」
「鯨 。空気を読め」
「ごめんだぜ。って言いましたよ?そいつ…四ノ宮 先生案件じゃないです?」
「う。そうかも分からない」
「わ、ドクター四ノ宮にかかればこの子もすぐに回復しちゃうかもですね。てか、いまだに苦手なんです?四ノ宮せんせのこと」
「苦手…というか何というかだな。やつのスピリットアニマルがなんなのか分からないが俺とは合わない」
「んー…でも、彼ってばガイド唯一のS級じゃないですか?だから相性悪くてもガイディングをできるわけですよね?」
「できるな。回復はする。しかしなぁ…点滴のようなものだ。栄養は摂れるが口から摂取した方のがより良いだろう?」
「分からないでもないです。僕ってご飯?」
「ああ、高級スイーツ付きのな」
「隊長、優兎さんは隊長専属じゃないっすからね?」
「分かってる」
「いやいや、ほぼ毎夜呼んでません?」
「そ…それはだな…お前もわかるだろう?同程度の相性なんだから」
「第1連隊の優兎さんなんですからね?」
「う…配慮はするが、、」
「あーあ…隊長ともあろうお方が職権濫用」
「鯨くん!後できみのとこにもいきますから」
「お。言いましたよ?聞きましたからね?男に二言は無しでお願いします」
「分かりました。約束です」
「ちゃんと大河と透馬のとこにもお願いします」
「え、ちょ…自分倒れちゃいます」
「そうしたら俺が癒やしてやる」
「いや、それトドメですよね?」
「はいはい。イチャイチャしてないで上層部へ行きましょう」
うるさく3人が騒いでいる間も深雪は目を閉じ、人形のように運ばれていた
3人が上層部へとたどり着き司令室と書かれた部屋へと入ると室内には十数人のミュート(ガイド、センチネルどちらにも属さない人)、数人のセンチネル、唯一のガイドが忙しなく動いていた
「A-3地区B級霊複数体、A級霊1体を同時確認、第5連隊を派遣します」
「第5?4ではなく?」
オペレーターの指示にすかさず黒髪長髪の男が口を挟み
銀縁の細い眼鏡の奥の焦げ茶色の瞳はPC画面上の点滅を映していた
(第5はC級センチネルが大半…ガイドはまだ独り立ちしたばかりだしやや荷が重い気がする)
その胸には階級を示す5つの星とDr.四ノ宮のネームプレートが輝いていた
「4のセンチネル半分が療養中です」
「では、第3…いや、A級ガイドのいる第2連隊長に伝令を。第5だけでは全滅しかねない」
「四ノ宮ドクター了解。両連隊に伝令を出します」
「頼みます」
「第1連隊連隊長速瀬鷹也が帰還を報告します」
速瀬の声に四ノ宮が振り返るとその腕に抱かれた黒い靄 をまといかろうじて呼吸をしている少年と少年の肩口に小さな丸くて白い鳥が透けて見えた
(珍しい……シマエナガか?愛らしい。しかし野生化一歩手前じゃないか。ゾーン(センチネルが精神負荷により暴走すること)に陥る寸前だ)
「これは?」
「帰還中、A級霊数体に出くわし引きずりこまれかけていたところを保護しました」
「保護?暴走すれすれでは?ガイディングは?」
「保護時に行いました」
「では何故ゾーンに入りかけている?」
「す、すみませんっ。自分の力不足です」
「優。お前は下がってろ」
「や、不完全な状態で終了した自分の責任で」
「拒否が強すぎた。優のせいではない」
「けど!」
「場を慎 みなさい。司令室です」
「すみません」
「はっ」
「その子は私の部屋へ」
つかつかと革靴を鳴らし四ノ宮は続き部屋の医務室へと歩いていき、3人は急足で後を追った
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