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ウインナーパーティー
外を見ると、ポツポツと雨が降っている。まるで志乃の退場を悲しんでいるかのようだ。窓から視線を外し、蓮斗は自身の寮の部屋へと歩みを進める。
「ただいま~」
玄関扉を開けると、ふわりといい匂いが漂ってきて思わずお腹が鳴った。靴を脱ぎ、手を洗ってからリビングへ向かう。
「お帰り」
ウィンナーの乗った皿を手に持った輝と都城が蓮斗のことを出迎えてくれた。終わったらウィンナーパーティーをしたいという蓮斗の言葉を叶えてくれたのだ。
喜びに顔を綻ばせながら、蓮斗も手伝うためにキッチンへ向かう。ウィンナーの他にもトッピングにできるチーズやハム、マヨネーズやケチャップなども用意されている。もちろん白ご飯も忘れられてはいない。
「スープも作っておいたから」
「流石都城!」
「俺もグラタンを作ったんだよ」
都城の作ったスープを確認していると、張り合うように輝が報告してくれる。それに笑顔で喜びを示すと、輝も嬉しそうに笑い返してくれた。
「相変わらずっすね」
都城だけが呆れ顔だ。
三人で卓を囲み、プレートで沢山のウィンナーを焼いていく。そのままのウインナーもあれば、カニやタコに切られたものもある。
蓮斗にとっては天国だ。
「沢山食べていいからね」
「甘やかさないでくださいよ。野菜も食べろよ!」
「はーい」
モリモリとウインナーを頬張る。まさに至福の瞬間だ。
出来たてのウインナーは、お弁当のものとは違いパリパリで、肉汁が溢れてくる。それに、皆でこうしてウインナーパーティーを開くことができたことが、なによりも幸せだ。
独りぼっちの元悪役令息は、もう独りではない。
大切な人に囲まれて、毎日笑顔で過ごせている。
──いつか志乃ともウインナーパーティーをできたらいいな。
そんなことを本気で考えながら、五個目のウインナーに手を伸ばした。きっと、志乃は「絶対嫌だよ」などと言って睨みつけてくるのだろう。そんな想像が頭の中に浮かんで笑みが溢れる。
輝も都城も、満足気な蓮斗のことを見つめながら笑みを浮かべていた。
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