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第2章 忘れられない孤独と家族のぬくもり2
その言葉は胸にじんわりとしみ渡った。目頭が熱くなり、鼻の奥がツンとして天を仰ぐ。
『下級Ωでも仕事をしなくちゃこの世の中を生きていけないからな。おまえにはおれと同じ苦しみを味わってほしくないんだよ』
顔を正面に戻し、鼻の頭を指でこする。
『おじいちゃん、ありがとう』
『何、大したことはしとらんよ。もし、困ったことがあったら——』
おじいちゃんの言葉がかすれてよく聞き取れなかった僕は、『何? なんて言ったの』と耳に手をあてた。
すると、おじいちゃんは眉を八の字にして微笑した。
『まだ、そのときが来てないからな』
『そのとき?』
『二十歳になれば、いやでもわかる。誕生日には、いつも行く稲荷神社へお参りをするんだぞ』
なんでそんなことを言うのだろうと謎に思っていたら、おじいちゃんが首を縦に振った。
『きっと、あの子も首を長くして、おまえと出会えるのを楽しみに待っているはずだからな。何しろ十年ぶりの再会だ』
『ねえ、あの子って誰……?』
尋ねようとしたら異様なめまいと、ひどい頭痛を急に感じて、こめかみのあたりへ人差し指の先をあて強く押さえた。
ズキズキと血管が強く脈打つ。
『大丈夫だ。いずれ、ときが来ればすべて、わかる。そのときまでの辛抱だよ』と、おじいちゃんのしわくちゃで温かい手が両肩に触れた。
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