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第7章 異世界に来て最初の発情期3※

 オメガの子宮がアルファを受け入れるため、アナルを収縮させた。次から次へと出てくる粘り気のある液体が(でん)()を伝い、滴《したた》り落ちていく。  容姿の整った上級アルファ、それも運命の人に普段用を足している場所へ口づけられる。  恥ずかしさと激しい抵抗感から頭を押しのけようとする。 「ダメです、やめて。汚いから!」  天さんは僕の小さな性器を離さず、唇や舌、手の(あい)()を続ける。 「やあ……! そこ……ん、あ……あっ、」  彼のなれた手つきや舌遣いから過去の女性関係やオメガの男の影が見え隠れして、ドス黒い気持ちが顔を覗かせる。 「気持ちよくねえか?」 「そ、れは……あうっ! そうじゃ、なくてぇ……」  腰がくねり、天を向いているものが震え、鈴口から大量の涙を流す。  これ見よがしに天さんの赤い舌が押しつけられ、じれったいほどのスピードで我慢汁を舐め取られる。不規則に軽く吸われる度に腰が勝手に跳ねた。  悲しくないのに両目から涙が出て、「律の泣き虫」と笑われる。 「んんぅ、ん……や! だって、」 「『だって』じゃねえ」  ()(とう)全体や裏筋をじっくりねぶられ、体勢を保てなくなる。温かなお湯を背中に感じながら、快感を逃すため、かぶりを振った。  お腹の筋肉が(けい)(れん)する。足を大きく開いたまま、犬のマウンティングみたいに腰が上下へヘコヘコした。  ぶざまな姿を(さら)し、嫌われないかと怖くなる。 「やあ……! やめて……死んじゃう……よすぎて死んじゃうからぁ!」  僕のペニス越しに天さんが満足気な顔をする。 「なら、よかった。おまえと会えない間、ネットや本でオメガの男をイかせるテクを勉強して、ケツに突っ込まねえのにディルドを買って、しゃぶった()()があったわ」 「天さん、ほかの人は?」 「いるわけねえ、童貞だ。魂の番である、おまえ以外目に入らなくて右手が恋人だよ。なんか、文句あっか!?」と目を三角にしてキレた。 「いえ……そう、ですか」  天さんも初めてなことに(あん)()し、口もとがゆるむ。  彼の唇が玉や会陰部、(うち)(また)に触れ、手は竿(さお)から(もも)へと移る。  陸に上がった魚みたいに全身をびくつかせていると(つぼみ)に熱い息がかかった。 「なっ、何してるんですか!?」 「ここにオレのちんこを入れて、精液を出してからうなじを噛まねえと、番になれねえからな」 「そうじゃなくて……ひっ!?」  圧力をかけられると、お(しり)の穴は、彼の親指を飲み込んだ。  今まで感じたことのない激痛に声も出せなくなり、目を白黒させる。 「小せえし、きついな。ここでオナニーしねえの?」 「……怖くて……したことはないです……」  すぐにでも爆ぜてしまいそうだったペニスが萎え、苦痛による涙がこぼれた。  指先でダメなのに、アルファの男性器を入れられたら、確実に血が出る。  痛みを堪えなきゃ天さんの番になれないの? それとも僕が、Ωとしてどこかおかしいから彼を受け入れられないのだろうか?  頭を悩ませていたら指が、すぐに出ていった。 「やめだ、やめ」 「そんな、天さん!」  ——あきれられた。家族だけでなく魂の番にまで捨てられたら天涯孤独の身なのに……。 「僕、痛いのはいやだけど我慢します! だから、」 「バカ言うな」 「いった!」  デコピンを食らわされ、痛む額を押さえる。 「てめえとオレは、この先の長い人生も一緒に過ごすんだぞ。無理強いして、おまえとの初めてを血まみれになんかできっか!」 「でも……」 「何も今日急いで番う必要はねえんだ。律の後ろを少しずつならして、オレも、おまえも気持ちよくできるようにしてえ。それに――」  中折れした僕を、大きな両手で優しく包まれる。 「てめえを気持ちよくさせる方法は、いくらでもある」 「ひああっ! や、……てん、さ……!」  温かく濡れた口内へ招かれ、舌だけでなく、やわらかな頬やあごの上のザラザラした部分が触れ、僕のペニスはふたたび兆した。  僕の分身を(くわ)えた天さんが、頭をゆっくり上下に動かす。 「……ん……あっ、や……やめ……出ちゃ……」  睾丸が持ち上がり、目の前にチカチカと星が飛んだ。  視線が合うとやさしく微笑まれ、胸がきゅうと締めつけられる。 「あっ……ひ、あああっ!」  身体がとろけそうになりながら、彼の口の中へ勢いよく射精し、後ろの穴からも大量の愛液をこぼす。  精液はまずいとどこかで聞いたことがある。それなのに、天さんは僕の腰をガッシリ掴んで口を離さない。モデルや芸能人のように長いまつ毛が、かすかに震える。  すべてを出し終え、息を整えていると天さんの口と手が離れる。  てっきり精液を排水溝の上で吐き出すと思ったのに、男らしい喉仏を何度か動かし、咳払いをひとつした。 「えっ! 飲んじゃったんですか!?」 「ああ。まあ、あまり、うまいもんじゃねえけどな」 「当たり前ですよ!」 「まっ、おまえが感じてイクとこを拝めるから嫌いな行為じゃねえ。次もヤラせろよ」と頬を指先で突かれる。  ふと天さんの下半身に目を向ければ、パンツの局部がふくらんでいた。  触れようとしたら素早く手を取られる。 「じゃあ、抑制剤をもらってくるから、いい子にしてろよ」 「でも、あなたのそれは……」 「好きなやつが自分の手でイクところを見れば、そりゃあ来るもんがあるわな。おまけに、おまえ、発情してる状態で据え膳なんだわ」とわざとらしく目を泳がせ、ボディソープで手を洗い始める。 「僕も同じことをシます」と言えば、「サンキュ。また今度頼むわ」と柳に風、のれんに腕押しのように軽くあしらわれる。  頬に口づけられ、頭をワシャワシャと撫でられた。 「おふくろと親父の乳繰り合うとこを想像すれば、いやでもすぐに治まる。オメガの警官に薬と服を届けさせるからな。湯冷めすんなよ」  そうして戸を開けて、慌ただしく出ていってしまったのだ。

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