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第5話 立花京介サイド
少し前の時間ー
「立花、今から来る患者さん。劣勢Ωらしい」
「めずらしいですね」
「周期が不安定とか弱いはよくあるがほぼ陰性はあまり無いな。よく勉強させてもらうといい」
「性交経験無いんですよね?その、彼。えと、入江さん?」
「カルテによるとほぼ無いな。怖気付いたか?未来の院長」
「やめてくださいよ。まだ俺、研修医ですよ?」
「いずれは継ぐんだろ?」
「たぶん…?親父次第。まだ番いないですし」
「それは時の運だ。出会う時は出会う。すぐ分かる」
「先生はすぐ分かりました?湊さんがパートナーって」
「ああ、お。来るぞ」
「先生、入江さん入りまーす」
患者さんが入ってくると感じたほのかな苺の匂い
(飴でも舐めてるのか?)
小柄な未成年にも見える青年を見、京介は頭を下げた
「主治医になります佐倉海里 です。隣は研修医の立花京介 。お名前をお願いします」
「はい。入江ナオです」
「お願いします。じゃあ早速だけど隣へ行こうか」
佐倉の指示に合わせ隣のブースへと移動すると診察台に驚いている様子のナオに無理もないと京介は思った
(誰とも経験が無いどころか自慰も数えるほどじゃ‥って、カーテン開けるのか?もしかして意味に気づいていない?)
はらはらと京介はナオを見守っていたが、動こうとするナオに慌てた
「お、おります」
ガタっと音を立て椅子から降りようとするナオに驚き、京介は思わず危ないと声を出し、手を出そうとした
「動かないで」
(落ちたらどうするんだ)
慌てる京介とは反対ににこにこと落ち着いて佐倉は対応した
「大丈夫、怖がらせないように」
「ちょ、だめだよ。入江さん。じっとして。動いたらだめって言ったよ」
「け、けど!」
立花を制止する佐倉は優しくナオの足に触れ
「ごめんねー、足触るよ」
台へと足を戻した
「両手を上にあげておこうか」
「はい。入江さん、万歳して僕と手を繋ぎましょう」
「うん、、」
素直にナオが指示に従うと京介はほっと胸を撫でおろし、診察を見学した
「偉いね。入江さん直腸診してエコーするだけだから怖く無いよ。立花先生、ジェルとって」
「はい」
「反対の手で肛門を少し開かせて指の腹側から内部に入れる。驚かせないように声をかけてね?」
「はい。ジェルです」
「ありがとう。入江さん、入りますよ」
「ひぁっ」
ナオの声にどきっとした京介はちゃんと見学をしないといけないと思いつつ目を逸らし
「まだ周囲を触っているだけ。楽にね、入江さん」
「や…っ」
「んー…っ」
「力、入れないよ。だらんとして」
「早く終わって」
「後少しね。はい、おしまい」
(ふぅ‥終わったか)
視線を戻し、安心したのも束の間
佐倉からありえない言葉が出た
「立花、きみも触らせてもらって」
「え…はい」
(まじか?実施ははじめてじゃないとは言え、なんだか彼にするのは緊張する)
「やっっ」
(けど、研修中の身。無になってやらないと)
意を決して手袋を付けて指導された通りにそっと優しく肛門周囲に触れると静電気が走った
「…ッ」
(何だ?静電気が急に)
「すみません。静電気が…入りますね」
ゆっくりと指を侵入させるとむにゅっとした肉の感覚
すごい締め付けだ
「立花。前立腺わかるか?第二関節まげてみて」
「はい、触ります」
「ひぁッ…んん」
(やば‥っなんてなやましい声を出すんだ。考えるな。診察を続けよう)
「う。うん、ぁ…っ…あ…そこ。いや」
(勃って…っまずい。勃たせる処置じゃないのに)
「あ、入江さん。動かないでください。直腸診ありがとうございました。抜きますね」
「んんっッ…は…ぁ…」
勘弁してくれ
今の俺には正直しんどい
しかし…手袋越しだというのにさっきの静電気はなんだったんだ
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