3 / 11
今日も推しに飼われています。
開店とぴったりに「BLACK SWALLOWTAIL」の扉が開いた。
その客の顔を確認した途端、今まで無表情だったみかの顔がぱああっと明るくなった。
「いらっしゃいませえー」
いそいそとメニューを持って、ミカが客を……けいを出迎える。
「えへへぇ、けいくん、今日も来てくれたの? コースはいつものでいい? フレーバーは?」
「今日は甘いけど、スモーキーなの吸いたいかも」
「じゃあ、ローズとアールグレイの組み合わせなんてどうかな? 華やかだけど、結構、落ち着いた味だよ」
「ミカの作るフレーバーに外れはないしね。お任せするよ。あと、ミックスナッツとアマレットのミルク割り……お願いできる?」
「はぁい」
人形じみた同期がにこにこーっとご機嫌そうに笑っている。
バーカウンターに戻ってくると慣れた手つきでアマレットのミルク割りをつくりはじめる。
そして、給仕をした後は、熱心にシーシャの準備にとりかり始めた……。
ともだちにシェアしよう!

