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今日も推しに飼われています。
「ん……いい感じだと思うけど、どうだろう」
ふー……っと呼気とともに煙を吐き出しながら、ミカが言う。
シーシャを蒸かすミカに見惚れていたけいは、大きな目を瞬かせた。
「けいくん、試してみて」
「ん……」
マウスピースを唇に挟んで、けいが軽く吸う。
そして、気だるげな表情で煙を吐く。
「さすが、ミカの仕事は完璧だね。品のある甘さにスモーキーな感じでいいよ。これ、すごくリラックスできそう」
けいの感想に、ミカが嬉しそうに笑う。
シーシャをつくる立場としては自身でつくったフレーバーを褒められるのは最高の賛辞なのだ。
「それなら良かった。ところで今日は……」
「今日は早上がりだったよね? おれも仕事してるから一緒に帰ろ?」
「うん! じゃあ、仕事に戻るね!」
ミカはパタパタと軽い足取りでバーカウンターに戻る。
「そういえば、ミカっちの彼ぴっぴって毎日来るけど、仕事、何してるんすか?」
「さ……さあ? 在宅でできるとは聞いたことがあるし……だから、うちの店でやるのが落ち着くんじゃないかなー……?」
自然と歯切れが悪くなってしまう。
PCに向かいながら、煙をくゆらせている彼が――まさか、あの人気Vtuber「音無慧」だとは言えない。
――しかし、シーシャバーという空間は不思議だ。
自然とアンニュイな人たちが集まるのに――どことなく艶めかしさがある。
マウスピースをくわえているけいがいやに大人びて見えて、ミカは見惚れてしまった。
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