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#17 「今、薬を塗ってやる……」〜醜態を晒すまいと必死に耐え忍ぶ元スパダリ課長〜
ラビニアが逃げ去り、静まり返った役員用バスルームには、荒い呼吸の音だけが響いていた。
冷たいタイルの床の上、アーメンガードは赤く腫れ上がり、傷ついたセーラの裸身を見て絶句した。硬い束子 で擦られ、無惨に充血した白い肌。そのあまりにも痛々しい姿に胸を締め付けられながら、アーメンガードは備え付けの救急箱を乱暴に開け、チューブ入りの軟膏を掴み取った。
「動くな、セーラ。今、薬を塗ってやる……」
アーメンガードは膝をつき、大きな手に軟膏をたっぷりと絞り出すと、セーラの熱を持った胸元へそっと指を滑らせた。
ひんやりとした薬の感触の後に、男の熱い体温が直に肌へと染み込んでくる。
不器用ながらも優しい指先が、セーラの胸から腹部へと這い、ゆっくりと下腹へ、そしてより敏感な部分へと向かっていく——その濃厚で執拗な看病の接触に、セーラの背筋に強烈な戦慄が走った。
(ダメだ……絶対に、恥態を晒してなるものか……!)
先ほどロッティーの泡まみれの手で過敏になっていた身体は、アーメンガードの指が触れるたびに血潮がドクドクと疼き、理性を狂わせようとする。
セーラはプライドにかけ、溢れ出そうとする本能的な熱情を必死にねじ伏せた。タイルに押しつけた拳を白くなるほど握りしめ、全身の筋肉をガチガチに硬直させ、歯を食いしばる。喉の奥から漏れそうになる吐息を、死に物狂いで飲み込んで耐え続けた。
「……っ/////」
しかし、アーメンガードの指が容赦なく下腹部へと伸びた瞬間、反応 ♂の予感——
熱い視線を感じる…
セーラは限界に近づいていた。これ以上触れられれば、今度こそ理性の堤防が決壊しまう……そう思うと思わず内股に力が入る——
「……ま、待て。もういい。自分でやる」
声を震わせながらセーラはアーメンガードの手首を掴んだが、アーメンガードはビクともせず、悲痛なほど真っ直ぐな瞳でセーラを見つめ返した。
「馬鹿言え。そんなガチガチに硬直した手じゃ、まともに動かせないだろ。いいから俺に任せておけ」
有無を言わさぬ包容力で、アーメンガードは看病を続けた。その大きな手が、優しく、しかし確実にセーラの熱を暴いていく。
その光景を目の当たりにしたロッティーの胸に、激しい嫉妬の炎が爆発した。
自分がさっきまで、脅されていたとはいえ触れていたセーラの身体。それを、後から乱入してきたアーメンガードが当然のように独占し、愛おしげに撫で回している——その光景が、ロッティーの理性を焼き尽くした。
「セーラさんが嫌がってるじゃないか!!」
ロッティーは狂ったように叫ぶと、アーメンガードの背中に飛びついた。
「恥ずかしがってるのが分からないのかよ! 触るな! セーラさんから離れろ!!」
大粒の涙をボロボロと溢れさせながら、ロッティーはアーメンガードの広い背中をポコポコポコと、両拳で何度も涙ながらに殴りつける。だが、鍛え上げられたアーメンガードの巨体は、ロッティーの非力な拳など意にも介さず、ただ鬱陶しそうに背後を睨みつけるだけだ。
「どけ、ロッティー! 俺はこいつの手当てをしてるんだ!」
「嘘だ! どさくさに紛れてセーラさんに触りたいだけだろ!」
狭いバスルームの中で、再び始まった男たちの醜い諍い。
激痛と、暴走する愛撫への恐怖、そして何より、傷つけ合わずにはいられない男たちの情念のぶつかり合いに、セーラの精神はついに臨界点を迎えた。
「やめてくれ……!!」
浴室の壁に響き渡る、悲痛な叫び。そのあまりの覇気に、アーメンガードもロッティーも動きを止めた。
「もう喧嘩はうんざりなんだ……! 僕のために、これ以上争わないでくれ……っ!」
ハァ、ハァ、と荒い息を吐きながら、セーラは2人を拒絶するように後ずさった。全身を屈辱の汗で濡らし、肌を真っ赤に腫らしたまま、セーラは壊れそうな声を絞り出す。
「ふたりとも、ありがとう……。でも、もういいんだ。もう、たくさんだ……!」
セーラはそれだけを告げると、床に投げ出されていたボロボロの清掃員用つなぎ服をわし掴みにした。着る余裕すらなく、一糸まとわぬ裸のまま、呆然と立ち尽くすアーメンガードとロッティーの前から、逃げるように走り去っていった。だが、その後ろ姿は、誇り高く、しかしひどく儚く見えた。
つづく
—
愛するセーラからのあまりにも無防備な「おねだり」の衝撃に、アーメンガードの理性を超えた本能が暴走する。
次回
#18 「俺はなんて情けないんだ……」〜まさかの暴発♂!湿った下着に絶望する純情エリートお坊ちゃま〜
「コンビニ行って……パンツ、買ってこようかな……」
お楽しみに!
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