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第11話

 ルイは俺を抱かなかった。  硬く猛ったモノを蕾に押し付けてきたものの、その後身体を俺から引き剥がし、俺をふんわりとその腕の中に囲った。 「まだ、婚約期間中だ。ヴォルフ。運命の番がいるかどうか分からないうちに番えばお互い不幸になる」  そこでふと悟った。  何を持って”番”とするのか。具体的に分からなかったが、おそらく”繋がる”ことによって、”番”にするんだろうと。  そしてやはり俺は竜人じゃなかったと落胆した。  ルイのフェロモンで俺は発情する。ルイが欲しくて欲しくてたまらなくなるが、ルイは俺のフェロモンで発情しなかった。俺を欲しがらなかった。  やはり俺は竜人じゃない。  ルイの優しい腕の中、すんすんとルイの甘い匂いを吸い込めば、乾いた笑いが漏れた。  俺はどうやら悲しすぎると笑ってしまうようだ。  釣り合わない。  竜人でもない俺と、古代黄金種の竜人であるルイが、釣り合うはずない。  ふと身体を竦めれば、怖いくらい服を押し上げ、反り返っているルイの性器が見えた。  じわりと歓喜が胸に込み上げてくる。  まだ一縷の望みをかけていいんだろうか。俺は竜人なんだろうか。  いいや、違う。ルイのこれは男のサガだ。行為の延長線上。ルイは俺の匂いで狂うように、酩酊するように、発情している訳じゃない。  おそるおそるルイの下賜をくつろげ、反り返った性器を手に絡めてゆっくりと扱き上げる。  ルイが壮絶に色香を含んだ吐息を吐き出した。胸にじわりと歓喜が広がる。ルイは俺のものだ。  ルイの性器を根本から優しく撫でて、濡れた先端を指先でぐりぐりと弄れば、溢れて出きた蜜が甘く香り、ひどく興奮してきた。  美味しそうな蜜。  身体をかがめ、舌を這わせてルイの性器の先端から溢れる蜜を舐めようとすると、ルイに怒られた。  竜人の精液を粘膜に触れさせてはいけないと、常日頃から言われている。  その竜人もルイしか俺は知らないが。  ルイは俺の手を退け、二本の性器をひとまとめにすると強引に扱き始めた。  ルイの欲望の象徴と敏感な部分が擦り合わされて腰が揺れ動く。  上擦った声が漏れそうになって唇を噛めば、唇の端にキスされた。 「ヴォルフ、声、抑えなくていい」  女みたいな声は出せない。首を横に振ればルイの舌が俺の舌に絡んできた。性器を優しく扱かれながらキスされると心地よくてとろんとする。  ルイの長い指先がぴんぴんに硬くなった俺の乳首に触れ、弾くように弄び始めた。  気持ちよさにもっと弄って欲しくなり、胸を反らせば、ルイが片方の乳首を舌で転がし、もう片方を指で摘んだ。  両方の乳首を責められながら、ルイの性器と重なった性器を扱かれると、痛いほど性器が張り詰め、ひくんと喉が震えた。 「……ルイ! ……ルイ! 俺……っ! もう……っ!」  俺の性器の先端はしどしどに濡れていて、限界だと喚いている。  胸元を滑るルイの唇の端から低い笑い声が漏れ、かっと頬に朱が走った。  いつも相部屋だった。自分で自分自身を慰める機会を中々作ることができなかった。性欲は自然と薄くなり、当然、性的刺激には慣れていない。  恥ずかしくて、悔しくて、まだ余裕のありそうなルイを睨みつけた。  するとルイは興奮した息を漏らして、俺のぷっくりと立ち上がった乳首を喰み、両方の手を使って俺の性器を弄び始めた。  襲いくる絶頂感にルイの両肩を押した。 「あ…あ……っ、は……ぁ、ルイ! ルイ!」 「我慢しろ。一緒に、イきたい」 「無理、もう…….っ、無理!」  首を横に大きく振ればルイの片手が性器から離れ、尻の狭間を通ると蕾をぬるぬると滑らせ始めた。驚きと刺激で腰が跳ねる。 「ルイっ、そこは……嫌だ……っ、ルイのモノしか、挿れたく、な……っ」  ルイの吐く吐息が荒く、甘美なものに代わり、蕾を滑っていたルイの指先がぐぐっと忍び込んでくる。 「やめ……んんーーっ」  制止の声はルイの唇に奪われた。  二人分の性器の扱くルイの手の動きは止まっていた。代わりに内部に納められたルイの長い指がゆったりと俺の感じるところを探している。  性器への刺激を止められた刺激からか、まだ見ぬ快楽への憧れからか、ルイの手の中で俺の性器がびくんびくんと震えている。  ルイが一体何を考えているのか分からず、キスを受け入れながら目を白黒させていると、ルイは甘い吐息を俺に落とした。フェロモンだ。とろんとする。 「婚約期間を縮めよう。婚約披露宴が終われば、すぐにでもという訳にはいかないが」  得も言えない歓喜が胸に込み上げてくる。  これは準備、なのだろう。いずれルイと番うための。  内部を弄ぶ指が歩き一点を押し上げた。びりっと痺れ、息を止める。 「ここか……? ここが気持ちいいのか? ヴォルフ」  息を止めたまま、とっさに首を横に振った。 「ヴォルフ、正直に言ってくれないと、可愛がってやれない」 「……っ、いい……! 可愛がってくれなくても……っ! 次の日、大抵後悔する!」  ルイが喉を鳴らして笑いながら中の痺れる部分を突いてくる度、腰に甘い痺れが走り、性器の先端から雫が溢れてくる。自分が尻を弄ばれて感じでいることが分かり、真っ赤になって震えた。 「可愛いな」  ルイが目細めて俺の顔をじっくりと観察してくる。その表情がたまらなく好きだとでも言うように。  見ていられなくて、顔を逸らせば、ルイが内部の指を増やしてぐちゃぐちゃと律動させ、二つにまとめた性器が再び扱かれ始めた。  内部のいいところを擦られながら、性器を扱かれると、我慢できなくて、目が潤んでくる。  迫り来る快楽に我慢できず、唇を噛んで精液を吐き出せば、続いてルイが低く呻き、大量に精液を吐き出した。  濃密で濃厚な香りと、頭がくらくらするほどの快楽で、ルイの身体に弛緩した身体をくたりと預けた。

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