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第7話-5 *

「あ……っ!ああ、あ!あっ……」  指なんかとは比べ物にならないほど熱く、大きな昂りが真宮の中へと侵入してきた。 あまりの衝撃に視界がチカチカと明滅し息が詰まった。 宥めるように日野に頬を撫でられれば、真宮は小さく息を吐き出し浅い呼吸を繰り返す。 先程まで蕩けていた真宮の中は、日野の侵入を拒否するかのように昂りをきつく締め上げていた。 「あ、ぅ……」 「痛いですか……?」  日野の心配げな声音に真宮は強がり小さく首を横に振る。 感じている痛みよりも、強い圧迫感に上手く呼吸ができないだけ。 そう言い聞かせて必死に浅い呼吸を繰り返していれば、日野が大きく深呼吸をするように促す。 大きく、ゆっくりと。 日野の言う通りの呼吸をしていれば少しずつ息苦しさが落ち着いてきて、蕾の中も緩んだような気がした。 「じゃあ、続き……行きますね」 「ああ……」 真宮が少し落ち着いた頃、日野は少しづつ腰を前へと押し進めていく。 日野の昂りが収まっていくごとに圧迫感は強くなるものの、先程よりは苦しくはない。 時間をかけ進んでいた日野の昂りは真宮の呼吸が落ち着いた頃に動きを止める。 もう終わったのだろうか。 真宮は閉じていた瞳を開き、ぼんやりとした視界で日野を見た。 「ぜん、ぶ……はいっ……た……?」 「いえ、まだ半分ちょっと……ですかね」 ほらと手を取られ、その指先が触れたのは二人が繋がる境目だった。 強い衝撃によってぼんやりとしていた意識が触れた指先から鮮明になっていく。  そうか、今、自分は日野と繋がっているんだ。 そう思うと色々な感情が込み上げてきて、真宮はふいと顔を背ける。 でかすぎるなんて小言を言えば、日野は悪いと思っていないであろう顔ですみませんと笑った。 同じ男としては面白くない。 悪戯心が芽生えまだ真宮の中に収まりきっていない日野の昂りの浮き出た血管を指でなぞる。 血管の動きを確かめるように指先を動かせば、日野の昂りが自身の中で大きく膨張したのが分かった。 「……っお、い……!でかくするな……っ」 「もう……真宮さんは……」  まるで子供を叱るように呟いた日野は頭を抱えながら息を吐く。 そっと腰を引かれ、大きなものが抜けていく感覚に真宮はぴくりと膝を震わせる。 そしてそのまま腰は再び、先程の場所まで押し込まれた。 「う、ぅん……っ」  日野の昂りはそれ以上奥には進まず、入るところまでゆるゆると出入りを繰り返していた。 出ていくときの開放感と、入ってくる時の圧迫感。 初めは辛さを感じていたその感覚も次第に慣れてきて、体の痛みも和らいでいく。 昂りの動きが次第に滑らかになっていく頃にはすっかり違和感も消えて、代わりに初めて味わう快感が繋がった場所から全身へと広がっていった。 「あっひぃ……あっ……あぁ……」  浅いところで昂りが真宮の腸壁を擦る度に、快楽と共に腹の奥がずんと重くなる。 昂りのくびれた部分が腸壁に触れると、そのたびに真宮は甘い声を漏らしシーツを強く握り込んだ。 固さを無くしていた真宮の昂りは再び首をもたげ始めている。 日野は真宮の昂りにそっと手を添え、指を絡めるように握り込んだ。 「ひぃ!あう、あ……っや、あぅう……っ」  日野の手は真宮の昂りを柔く握り込み、上下に動かしながら腰をゆらゆらと揺らす。 二つの敏感な場所からの刺激に真宮の昂りはすぐに固さを取り戻し、先程放出し損ねた熱が再び真宮の体の中で暴れ始めた。 その熱に追い立てられるように、真宮は浅い呼吸を繰り返す。 途切れることなく与えられる刺激は逃れる暇さえ与えられず、真宮の昂りは一層膨張した。 もう耐えられない。 そう悟った瞬間、長い間真宮の中で燻っていた熱は真宮が一際声を上げた時一気に放たれた。 「イく、いくっ……う、う……っ!」  ぴんと伸びた足先に力が入り、体が大きく跳ね上がる。 日野の手によって真宮は再び精液を吐き出し、拭き取りきらなかった先程の精液の上を上書きするように腹を汚していった。 続く絶頂に体に残る強い余韻が真宮の体を震わせる。 無意識に強く中の昂りを締め付けると、日野が息を詰めた音がした。 「あ、はぁ……あ……」  びくびくと身体を震わせて全てを出し切ると全身の力が一気に抜けていき、強い脱力感に真宮はベッドに体を預けた。 小刻みに震える瞼を閉じて呼吸が落ち着いてくると、全身の汗が室内の冷気に晒され火照った体を落ち着かせていく。 その心地良さにほっと息をついたのも束の間、日野は真宮の裏腿を抱えると大きく足を左右に開かせる。 そしてそのまま真宮の蕾に収められたままの昂りを、一気に根元まで押し込んだ。 「あっ!?ひ、ぃ……っ!」 「……全部入りましたよ」  ぐぽ、と音を鳴らし閉じられていた腸壁の先を日野の昂りがこじ開ける。 先程まではとても入らないと思っていたそれが全て体の中に収められ、日野の恥骨と真宮の尻はぴったりとくっついていた。 圧迫感はあるものの痛みは無い。 ただその圧倒的な存在感に、真宮の意識の全てがそこに集中する。 ここまで入ってると腹を撫でられるとよりその存在を感じてしまって、真宮は繋がっている部分から目を離せずにいた。 「……動きますね」 「あ、ぅ……まっ、て……」 『怖い』  思わず呟いた言葉に日野は引きかけていた腰の動きを止めて真宮の顔を見る。 止めるかと優しく諭すように問いかけられ、真宮は少しだけ考える素振りを見せたが、首を縦には降らなかった。 突然のことに驚いてしまっただけ。 やっぱり大丈夫だと呟く真宮の汗で張り付いた前髪を指で払うと、日野は一度ゆっくりと腰を引いて再び真宮の中に昂りを押し込む。 「あう、ぅ……ん……っあっ……」  気遣ってくれているのだろう、動き出した日野は時間をかけて真宮の中を行き来する。 そのたびにこじ開けられた身体の奥底が、少しずつ熱を帯びていく。 腹の中まで焼けてしまいそうなほど熱く内側を擦られるたび、真宮は堪えきれず嬌声を漏らして体を仰け反らせた。 何も隔てるものがないからだろうか。 触れ合った場所から、日野の昂ぶりの鼓動まで伝わってくるような気がした。 「あ、うぅあ……あっぁ……あ……」  二人きりの部屋は、肉のぶつかり合う音と真宮の嬌声だけが響いていた。 もう他のことを考える余裕すら無く、真宮はただ与えられた快楽を享受し喘ぐことしか出来ない。 日野も限界が近いのだろう。 先程よりも固さを増した昂りに腸壁を擦られ、真宮は先走りで昂りを濡らす。 荒い息の合間に声をかけられ真宮がうっすらと瞼を持ち上げると、切羽詰まった表情の日野がこちらを見ていた。 「お願い、名前を呼んで……生真さん」  初めて呼ばれた下の名前。 覚えていたのかなんて、くだらないことを思いながら、真宮もまた日野の名前を呼ぶ。 「……翔太」    初めて呼ぶ日野の名前は、何だかとてもくすぐったくて、それでいて胸の奥がじんわりと温かくなるような言葉だった。 真宮がその名を呼ぶ声に応えるように日野が奥を強く突き、真宮は日野の背中に爪を立てる。 互いに限界が近いことを感じていた。 日野の動きがさらに速くなると、真宮は離れたくないと足を日野の腰へ絡める。 その真宮の願いに応えるように、日野もまた真宮を強く抱き寄せた。 「あ、ぁあ……しょ、うた……っ」 「……一緒にいきましょう、生真さん……っ」  小刻みに頷けば、日野の昂りが内側でさらに膨張した。 その感覚に真宮は身を震わせ、日野に回した腕の力を強くする。 そしてひときわ強く最奥に昂りを打ち付けられたとき、腹の中に熱いものが注がれた。 「あ……!ぁ……」 「……っ」 腹の中で熱を感じながら、真宮もまた色の薄くなった精液を力無く吐き出す。 唇を重ねれば二人の呼吸が重なり合い、カーテンの隙間から顔を出した陽の光が二人を照らした。 橙と紫が混ざり合う、朝焼けの色。 これから新しい一日が始まる。 日野と二人で迎える新たな一日だ。 もう、一人じゃない。 「……貴方と出会えてよかった」  日野の言葉に胸が温かくなって、日野の体を強く抱きしめる。 「俺も……お前に出会えて、よかった」 その言葉に真宮の体もまた強く抱かれ、微睡みの中真宮はそっと目を閉じた。

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