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第45話 ※互いの熱が高まって
「クロード様……」
「………………」
「怒ってます?」
「……怒ってはいないけど嫉妬はしてる」
「あはっ」
「笑いごとじゃないよ。 君が好きだと言う相手は私だけなんだから……!」
あまりに必死なので、その姿が可愛くて愛おしくて、思わず揶揄いたくなってしまう。
「はーい」
「……どうやら分からせる必要があるね」
「へ?」
適当な返事をする俺を見据えるクロード様の目が怖い!
ベッドへ上ってきて、じりじりとこちらへにじり寄ってくる。
「ク、クロード様……落ち着いてください」
「私は至って冷静だよ」
そう言ってニッコリ笑ったご主人様は、突如掛布団をはぎ取ってしまう。
「なな何を……っ!」
「んー? 可愛い君をゆっくり可愛がってあげたいなって」
「でも、俺、怪我をしていてっ」
「君は寝てるだけでいいから」
満面の笑みを浮かべているのが余計に恐い!
そっと上着の中に手を入れてきて、俺のお腹を優しく撫でた。
その手つきが何かを確かめているようで、労わるようで……心臓がうるさくなっていく。
「ん……クロード様……」
「ごめんね、間に合わなくて。 痣ができてる……」
「大丈夫です。 少し痛みはありますけど、その内引いていきますから。 これは殿下をお守りしたという名誉の勲章なんです!」
鼻息を荒くして自慢げにクロード様に伝える。
人間の俺は、大切な人たちをこの手で守る事ができるんだってことが嬉しいんだ。
でもご主人様は浮かない表情で視線を落としている。
そしておもむろに顔をお腹に近付け、痣の部分にキスをしていく。
静かな室内にちゅっ、ちゅっ、と音が響き、まだ痛みが残っているはずなのに、気持ちよくなっている自分がいる。
「ぁ……クロードさま……っ」
「リック、君が勇敢で優しくて思いやりがあって可愛くて、困っている人を放っておけないのは分かっているけど」
「褒め過ぎです!」
「そんな事はないよ。 とにかく、気が気じゃないんだ……君がいなくなったらと思うと」
きっとクロード様は黒猫の俺が亡くなった時を思い出しているに違いない。
俺だってご主人様とずっと一緒にいたいから――――
「ごめんなさい。 無茶はしないように気を付けます」
「絶対だよ?」
「はい。 でも……もしピンチになってもクロード様が必ず助けに来てくれるって思ってるから、体が動いちゃうのかも」
「リック……! そんな事言われたらダメって言えないじゃない」
「へへっ」
「まったく、君って人は」
少し呆れたように、でも優しい笑みを浮かべたご主人様は、また俺のお腹にキスをし始める。
そしてふいに舌で舐められ、驚きのあまり変な声を上げてしまったのだった。
「ひゃうっ」
「ふふっ、かわいい」
「クロードさま……舐めちゃだめッ」
「そうかな。 ココは舐めてほしそうだけど」
すでに夜着の中で硬くなっている俺の熱をご主人様がやわやわと揉みながら、顔を摺り寄せてくる。
「ぁ……だめっ……」
今触られたら我慢できなくなるから……だめって言ってるのに、布の上から愛おしむようにちゅっ、ちゅっとキスをしてくる。
うぅ……どんどん熱が集まって疼いてくる……涙目になる俺の顔をチラリと見たご主人様は、意地悪な顔で笑っていた。
「やだぁ……」
「本当にイヤ?」
そう言いながら下着の中から熱を解放されてしまう。
勢いよく勃ち上がった剛直の先端からは欲望が溢れ出し、涎を垂らしてしまっている。
期待しているのがバレバレで……恥ずかしい……。
「ふふっ、リックも期待していたんだね」
「そんなに見ないでくださ……っ」
「分かった」
すぐに返事をしたクロード様。
少しホッとした気持ちと、少し残念な気持ちが入り混じる。
そこへ、ずっと勃ちっぱなしの俺の熱棒にご主人様が息を吹きかけてきたのだった。
「ひあぁっ!」
「見たらだめだから、味わうことにするよ」
「え、や、あぁぁぁっ」
俺の肉棒は彼の口の中にすっぽりと収められてしまい、柔らかいご主人様の舌が気持ちいい箇所を優しく刺激していく。
期待していたからきもちいぃよぉ……自然と腰が動いちゃう。
「はぁ……ぁ……クロード、さま……」
「んんっ……はぁ…………ビクビクしてる……ひもひひい(きもちいい)?」
「あぅっ、しゃべっちゃだめぇ……っ!」
口に含みながら喋られると、舌がうねって気持ちよすぎる……!
俺の弱い箇所を全て分かっているかのように裏筋を舌先で刺激してくるので、腰が溶けてしまいそうだった。
きもちいい、きもちいい……クロード様……すき、だいすき。
甘い疼きと愛する主人への気持ちが高まっていき、そろそろ限界に達してきて、だんだんと腰の動きも激しくなっていく。
「あぁっ、いい、イクッ……クロードさまぁ……イっちゃ……っ!」
ようやく達すると思った瞬間、ご主人様は口を離してしまい、お預けをくらってしまう。
イキそうでイけなかった俺の熱は行き場を失い、はち切れんばかりに膨張しながらビクビクと痙攣を繰り返す。
「や、あぁ、なんで……」
「まだダメだよ。 私も一緒にイきたいから」
そう言いながら自身の硬くなった怒張を見せつけてくる。
いつも俺の中をぐちゃぐちゃにしていくソレを目の前に突き付けられると、お腹が疼いて仕方ない。
ほしい……でも今日は病み上がりだから自重しなきゃ……。
クロード様も同じように思っているのか、自身の熱棒を俺のと擦り合わせている。
「ごめんね。 今日は無理させられないから」
「は、い……クロード様にお願いがあるんです」
「ん?」
少し我慢しているような、俺を愛おしむような表情……彼の愛が嬉しくて、胸がぎゅっとなる。
俺のクロード様。
大好きなご主人様。
「最後に果てるまで、いっぱいキスしてください」
「……~~っ! 君って人は……」
すぐに唇は塞がれ、彼の手が俺のと自身の熱杭を扱き始めた。
激しいキスに息をするのも忘れて、互いの唾液や舌を堪能する。
でも下腹部の方はお腹に負担がかからないように扱いてくれているのを感じて、胸の奥がじんわり温かくなっていく。
「ふ、んっ、ふぁ……んんっ」
「リック、かわいい……もっといっぱいキスしてあげないと」
「へ?」
唇が離れたかと思うと、彼の口が胸へと移動し、尖った蕾を性急に口に含んだ。
そして強く吸い上げられ、一瞬で快楽の波に呑まれてしまう。
「はぁぁっ! あっ、きもち……いぃっ……」
「リック……リック……」
もう片方の胸の蕾も指で捏ねられ、一気に熱が押し上げられていく。
「あっ、あぁっ、もうだめっ、イっちゃ……イクッ……~~~っ!!」
「リックッ……っく……!」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が響く室内。
汗でまみれた互いの体が激しく痙攣し、下腹部に溜まった熱が弾けて飛び散っていく。
「あ……はぁ……ぁ…………」
俺のお腹の上には、彼と自分の白濁でいっぱいになり、ほんのり温かい——。
あまりに幸せで、お腹の痛みなど吹っ飛んでしまうような気がしてしまう。
「リック」
甘い声音で俺の名を呼ぶ大好きなご主人様……汗が流れていても美しいなんて。
金色の髪が顔に張り付き、より一層色気が増している。
そんなご主人様の顔が近付いてきて、愛おしむようなキスが降り注ぐ。
ずっとこのままキスしていたい――――
でもそれだと、今度は最後までしたくなっちゃうんだよね。
「んんっ、クロードさま、そろそろ寝ないと……」
「私はまだ君を堪能していたいんだけどなぁ」
「その言い方はズルいです」
俺が断れないのを知っていて、すぐにそういう事を言うんだから……頬を膨らませる俺を見て、ご主人様が噴き出した。
「ははっ、ごめんごめん。 またシたくなっちゃうもんね?」
「~~~っ! やっぱり分かっていて揶揄ってるんじゃないですか!」
「はははっ」
まだ大きめの声を出すとお腹が痛むけれど、クロード様との何気ないやり取りに癒されながら、その夜は眠りに就いた。
でもその日から俺のお腹の傷が治るまで、ご主人様は絶対に最後までしてくれなくて……俺の方が散々焦らされてしまう事になるとは思ってもいなかったのだった。
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