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第42話
ep.42 31 甘美な略奪、果てなき微熱 下
絶叫に近い声が漏れ、タクトの性器の先端から白濁した熱が溢れ出した。その勢いは止まらず、ジュリアンが抽送するたび、白濁した熱はタクトの性器から押し出され、胸や腹を汚していく。意味を成さないほどの強烈な快楽。目眩がする。全身が汗で濡れそぼっていた。
「……挿れただけで達したのか?」
「……ッ、……ッ! いまの、挿れただけじゃないでしょう……っ!? こんなの、こんなの、普通じゃない…!」
「……いけなかっただろうか?」
タクトが責めるとジュリアンは今みたいに弱々しい反応を返してくる時がある。本気で落ち込んでいるのか、タクトに慰めてもらおうとしているのかいつも境界線はあやふやではあるけれど。
項垂れるジュリアンの頬をタクトはすくって唇を深く重ねた。
くちゅりとした水音に吐息が混ざり合い、息が弾んでくる。
「ジュリアン様、今回は慰めませんよ。確信犯でしょう?自分のが大きいの知っていて、僕のいいところ…あ、あ…っ、待っ…ジュリアンさま……っ」
「タクト、余裕がないと伝えたはずだ。タクトのいいところを知らされて、じっとしていられる訳がない」
「あ、あ、そんな…く……ッ、や、あ……ッ、あ……ッ!」
「たくさん、イけばいい」
ジュリアンが動くたびに、タクトの口からは甘い吐息ばかりが零れ落ちる。
気が付けば、ジュリアンが顔を寄せてきて、唇が重なっていた。貪るように求められ、深奥を太い熱で突き上げられるたび、タクトの思考は白く塗りつぶされていく。
ジュリアンの纏う氷麝の香りが鼻腔を充たし、冷たさと熱さの狭間で意識が蕩けていく。
「は、ぁ……ジュリアン様……んんッ」
内側から愉楽がタクトを突き破ろうと暴れ回る。泣きそうな声でジュリアンにしがみ付けば、彼はタクトの身体を逃がさないよう、強く抱きしめ返した。
「はぁ……ッ、あ、は……ぁ」
直接触れられてもいないのに、ジュリアンの力強い律動に同調するように、タクトの揺れる性器の先端から熱い飛沫がビュッ、ビュッ、と弾ける。
「あ、あ、壊れる……ッ、あ、ぅ……こんなの、気持ちよすぎ……っ、あ……ッ、あ……ッ!」
「タクト……ッ、少し、我慢してくれ……番にする……ッ!」
ジュリアンが荒く息を吐き、タクトの腰を力強く捉えて、これまでにない激しさで突き上げてきた。
「……ッ! あ……ッ、あああ……ッ! あ……ッ! ああああ……ッ!!」
律動は熱を帯びて深まり、肉と肉がぶつかり合う湿った音が寝室に木霊する。タクトは足を震わせ、されるがままに嬌声を上げ続けた。
「う……ッ、く……!」
ジュリアンの喉から獣のような呻き声が漏れるのと同時に、内部で彼の性器が大きく脈打ち、熱い奔流が奥まで注ぎ込まれていくのを感じる。
頭のてっぺんからつま先まで、痺れるほどの愉悦が駆け抜けた。触れてもいないはずなのに、タクトは再び白濁を撒き散らして果てていた。
タクトは少なからず動揺していた。堪え性がないと思われるのは男の矜持に関わってくる。
半泣きになると、ジュリアンはタクトが何を言わなくても察したのか、甘く微笑み、その真っ赤な頬に優しく口付けを落とした。
「嫌、だっただろうか?」
「嫌とか…そんな、ないですけど、僕、こんな…こんな、みっともないの初めてで…ジュリアンさま、嫌いになりませんか…?」
「なるはずない」
「あの…僕もいっぱいいっぱいでよく分からなかったんですけど…これって鱗の効果もあるんでしょうか…?」
ジュリアンが喉を震わせて笑いながらタクトの頭を優しく撫でた。
「ないと言える。私には余裕がないから」
「嘘…」
再び唇が重なる。角度を変え、ねっとりと深く絡め取られる感覚に、タクトは思わず戦慄いた。
――嫌な予感しかしない。
自分はもう何度も果てたというのに、ジュリアンは今、ようやく一度達したばかりだ。竜人の、それも古代種級の体力差を考えれば、ここからが本番なのは火を見るより明らかだった。
「ジュリアン様、体力差を……少しは考えてくださいね」
涙目で訴えるタクトを、ジュリアンはさらに熱い腕の中へと引きずり込む。
「番の望みとあらばーー努力しよう」
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