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第22話 幼馴染み。
夕方、教会前を掃除をしていると、セドリックとミカエルが走ってやってきた。
「フラれ屋ミカ坊、何度も言っているだろう!!神父様 は神聖なお方、お前には不釣り合いなんだよ」
「なんだとっ、気取り屋セドのクセに生意気なんだよ!!神父様の高貴さは俺にも痛いほど分かってる。だからこそ僕は汚したいんだ」
二人は喧嘩をしているのか、言い合いながらこちらに向かってきた。
「神父様、今日は俺の家に来てくれることになってますよね!!さぁ、行きましょうか」
ミカエルは私の手を掴むと、引き寄せてきた。
出来たら行かずに済めばいい、そんな私を察してくれたのか、セドはミカエルの行く手を遮った。
「誰が野獣の巣窟に行かせるかよ!!お前は取り巻き達と仲良くしてればいいだろうが」
取り巻きとはミカエルの回りにいる少年達のことだろうか?
どんなに色恋に鈍い私でも、そう言われると、どんな関係なのかを理解出来てしまう。
「神父様、これからはエロスの神あなただけを一生愛します」
私の背中に腕を回してそう言うミカエルに、セドは掴みかかった。
「アルは俺がずっと前から大切にしていた人だ。ミカの出る幕はない」
私は冷静に言った。
「セドリック、ミカエル、いい加減にしなさい。……私の愛を捧げるお方は神以外は存在しないです、どうかご理解ください」
どうやら間に挟まれている私が冷静だったからだろう、二人の勢いは鎮まってくれたようだ。
「今日は大人しく帰ります。神父様また明日祈りに来ますね」
ミカエルはそう言い残すと、私の手に口付けしてから去っていった。
「アイツ、昔からしつこい奴なんだ。アル、とんだ災難だったね」
『昔から』ということは、どうやら二人は幼馴染みなのだろう。
「幼馴染みなのに仲が悪いだなんて……」
私がそう言うと、セドは笑いながら話してくれた。
「俺、ミカに初めてあったとき『結婚してくれ』って言われたんです。俺にそんな気はないので断ったんです。それから『気取り屋』って言われるようになっなんです。過去のこと引き摺っててカッコ悪いよね」
まあ、確かに五年前までのセドは女の子のように可愛かったからしょうがないとはいえ、ミカエルにとって今の体格の良すぎるセドは衝撃だろう。
「きっと今なら理解し合える、歩み寄ってみたらどうだい?」
昔を知る友と仲良くなれたら、きっと人生は楽しくなるだろう。
しかしセドは私の言葉に反発してきた。
「アルは悪い冗談を……。あんな男漁りしか能のない奴と理解し合えるとは思えないよ」
セドはそう言うが、とてもいい関係の友達になれるのではないかと私は思った。
なんにせよ、私はミカエルの妙な行為から免れたことに安堵し、セドリックの存在があってよかったと心から思った。
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