30 / 46
第30話 共通点。
三度目の行為の最中もセドリックの手が私の身体中を這う。
嫌だ、と、そう思うのに、その手を払えないのは何故だろうか。
いくら考えても、答えは簡単に出そうも無かった。
「っ……あ、跡に触らないでくださいっ」
また右肩にある火傷跡に触れられそうになり、声を上げたが、セドの唇が触れてきた。
もうそれが痛むことはない。
触れられてときても、さして気にすることはないと自分でも思っているのだけど、そこに触れてほしくはなかった。
これは私が神を愛する切っ掛けになった出来事があった証拠、だから触れて欲しくないのだ。
「この火傷を負ったとき、痛かったですか?」
「……今は、聞かないでください」
どうしても思い出したくない過去は、誰だって一つや二つあるだろう。
「痛かったですか?」
どうしても聞きたいのか、セドは再度聞きてきた。
仕方がなく、私は甘い快楽の中で呟いた。
「……冷たくて熱かった」
炎の欠片が私の右肩に落ちてきたとき、とてもいい冷たいと感じたけれど、病院で炎が私を焼いたのだと冷静になれ、気付いたときはとても熱く苦しかった。
「俺の両手にピアノの蓋が落ちてきたとき、同じようにとても冷たかったです。そして冷静に状況を観察していたら痛くて、熱く感じました」
セドの手は私の腰に回ってきて、耳元に唇を寄せて囁いた。
「あなたが火傷で怪我を負ったのも、俺の事件も十五歳のときだ。そして同じ音楽学校に通っていたときに起きたことなんです。……偶然だと思いますか?」
腰に回る手が尻を揉み、そのまま穴に近づいてきた。
「あん……、はぁん」
「アルフレッド、期待して腰が浮いてる。気持ちがいいの?……とても可愛いね。でもちゃんと考えないと先に進めないよ」
セドは何が言いたいのだろうか。
ともだちにシェアしよう!

