12 / 18
急降下
竹内「お風呂で泳いじゃだめだよ?」
しおん「上手かったでしょ!?」
竹内「はいはいお上手でした。カワウソさんかと思いましたよ。」
しおん「でっしょー!」
しおんがカワウソのようにお風呂を泳ぎ回るくらい元気だった数日後……異変が起こる
・
・
・
ホルモン治療5日目
夜中になんだか嫌な感じがして目が覚めてしまった
しおん「…………」
…気持ち悪いかも……どうしよう。
しおん「…………ねぇねぇ。」
ついたての向こう側にいる同室の患者に声をかけてみると、声に気づいて反応してくれた。
患者「………しおん…なにぃ?」
しおん「気持ち悪い」
患者「ナースコール押してあげる」
♪〜♪〜♪〜
夜中に友達を起こしちゃって申し訳ないけれど、初めてのことでナースコールを押すってことをすっかり忘れてしまっていた。
たしかにこういう時にナースコールがあるのか
お隣さんがナースコールを押してくれてすぐに看護師さんが部屋に入って来た気配があった
友輔「どうした?」
患者「しおんが呼んでる」
友輔「しおん?代わりに呼んでくれたんだ?ありがとう」
あの声は友輔さんだ
そっとカーテンが開き、友輔さんが近づいて来た
友輔「どうした?」
・
・
・
【友輔サイド】
そーっとカーテンを開き声をかけると、眉間にシワを寄せ、ベッドにぺたりと座り込んでいた
漏らしてしまったのか?と一瞬思ったが、しおんは恥じらうタイプではおそらくない
どうしたんだ?
しおん「オエッ……」
!!!
友輔「大丈夫!?」
床頭台に常備してあるガーグルベースンをしおんの口元にあて背中をさすった
しおん「オエッオエッ」
友輔「辛いね」
・
・
・
周りの子達を起こしてしまうと可哀想なため、吐き気が治ったタイミングでスタッフステーションへ連れて行った
ちょうど当直の佐藤先生も仮眠せずに仕事をしていたので、診察を依頼
急な吐き気に不安な様子のしおんを処置室に座らせた
佐藤「結構吐いちゃった?」
友輔「中等量ですかね」
佐藤「こんばんは 当直の佐藤です」
しおん「…………」
・
・
・
【しおんサイド】
気持ち悪いし、なんかだるい……。
どこかで見たことがあるイケメン先生が診察してくれるらしい
佐藤「まだ吐きそうな感じする?」
しおん「………わかんない。」
佐藤「顔色良くないから横になろうか」
横になると暖かい毛布を掛けてくれ、なんだかホッとした
佐藤「念の為触診させてね」
触診!!!
スルリと下着を下ろされ、また毛布を掛けられた
佐藤「なるべく痛くないようにやるから、ゆっくり深呼吸ね」
しおん「…………」
ちくっ
しおん「ンンっ………」
佐藤「嫌な感じするねー……ごめんねー…頑張ってね」
トントン トントン
佐藤「前立腺押してるけど痛い?」
しおん「痛くない。」
佐藤「大丈夫そうだね」
何か痛いことをされるのかなって不安だったけど、佐藤先生の触診あんまり痛くなかったし、とにかく優しいから安心する。
触診のあと聴診器で胸の音を聴かれ、2つ3つ質問されたことを返して夜中の診察は終わった
佐藤「吐き気止め使ってゆっくり朝まで休もうね」
しおん「ここで寝る」
佐藤「寝にくくない?」
しおん「…大丈夫……また気持ち悪くなったらこわいからいる……」
ともだちにシェアしよう!

