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寂しい夜
紫呉が出張に出て1週間が経った。
最初の3日ほどは連絡をしてくれていたがどうやら忙しいらしく、電話どころかメールの返事も少なくなっていた。
なんだか少しだけ寂しい気持ちになった結季は今日は紫呉のベッドで寝ようと部屋を訪れた。
紫呉の部屋は整理整頓が行き届き、家具が統一されておりまるで高級ホテルのようだった。
それなのに、妙に落ち着くのは紫呉の香水の香りがするからだろうか。普段嗅ぎなれた香りが結季の鼻腔をくすぐる。
「あれは……紫呉さんの……」
たまたま目に付いたのは紫呉がお気に入りでよく着ている水色のシャツだった。結季はそのシャツを手に取り無意識にぎゅっと抱きしめる。
すると、より濃い紫呉の香りがした。
「あ……」
まるで紫呉が近くにいるようなそんな気がして、結季はシャツを抱きしめる腕に力を込めた。
「紫呉さん……」
ダメだと思いながらも、もっとたくさん紫呉の香りに包まれたいと結季はそのシャツに袖を通し、ベッドに潜り込んだ。
だがそれは今の結季にとって逆効果だったようだ。
いくら寂しからと言って紫呉のシャツを身にまとって紫呉のベッドに丸くなったのはどうやら間違いだったらしい。その香りに惑わされ体が熱くなるのを感じた。
「紫呉さ……ん。早く帰ってきてほし……」
早く帰ってきて、抱きしめて欲しい。たかが1週間会えないだけでこんなにも寂しく、どれほど自分が紫呉を求め必要としているのかの実感させられてしまう。
モゾモゾと足を擦り合わせて居ると熱が下肢へと集中するのが分かった。
「ぁ……」
ずくりと疼く身体。紫呉の香りに包まれているせいか、簡単に反応してしまう。
『ユキちゃん……』
頭の中で紫呉の声がした気がした。
「紫呉さん……」
『ユキちゃん、可愛い。アタシのこと思って、こんなにしちゃったのね……』
「んぁ……ごめんなさっ……」
自然と手が下肢にのび、下着の上から自身のソレに手を伸ばす。
いつも紫呉がしてくれるように、ゆっくりと指でなぞる。1度触れてしまえばそこからは手の動きを止めることができなくなった。
紫呉が普段施してくれる愛撫を思い出しながら自分の身体に触れていく。
『……ユキちゃん可愛い。もうこんなに濡らして……凄くエッチね』
また頭の中で紫呉の声が響く。
「ごめんなさ……でも、触れたい」
下着を下ろし、結季は紫呉のシャツだけを羽織っている状態で足を開いた。間にあるソレはもう十分に反応していて、軽く先端に蜜の粒が浮き出していた。
「……っ」
思っていたよりも自分の身体が快感に弱い事を知ってカァッと頭に血が上る感じがした。赤面しながらも今度は両胸の突起に触れてみる。
「ンンッ……」
芯を持たせた2つの突起はツンと尖っていた。指でつまみながら揉みしだく。いつも紫呉がする様な手つきを真似てみるが自分の手ではあれ程の快感は得られない。しかし、気持ちがいい事は確かで、胸を弄れば腰が浮いてしまう。
こんな身体になったのは全て紫呉のせいだった。快感の全てを教えこみ、結季の身体を作り替えたと言っても過言では無い。
「紫呉さ……きもちい、よぉ……っ」
じんわりと涙をうかべ愛しい名前を呼ぶ。身体が求めているのだ。
散々弄った乳首は痛いくらいに尖りきっていた。ずくりとお腹の奥が反応している事に目を背けていたが、こうなってしまっては身体の疼きは熱を発散するまで収まらない。
ゆっくりと臀の合間に指を恐る恐る滑らせればソコは自分の先走りで濡れそぼっていた。
「はぁっ……んっ……」
『……ユキちゃんもうこんなに、濡れてる……』
「はぁぁん……っ、んやぁっ」
また頭の中で紫呉の声が響いた。
『そのまま……指入れて、アタシがいつもするみたいに……そう、ゆっくり……』
「んぁっ……あつ、い……中あついよぉ……しぐれさ……」
もう手を止められなくなっていて、緩んだ後孔にもう一本指を挿入する。自分の指では一番いいところには届かなくて余計に熱を燻らせてしまう。
「やぁ……奥たりない……んんっ」
歯がゆくて、でもどうにもならなくて結季は腰をユラユラと揺する。
『ユキちゃん……すごくエッチな眺めよ……そんなにアタシを煽らないでちょうだいっ……』
「んやぁっ、ちが。そんなんじゃ……な……あっ」
後ろにもっと刺激が欲しくて、いつもみたいに熱を奥に感じたくてしょうがなくなる。でもどうしてもそれは叶わない。
後ろに触れるのを諦め、結季は前を扱き始めた。
余りにも濡れすぎているソコは手を動かせばくちゅくちゅと卑猥な音をさせた。
「んも……イキたい……イキたいよぉ……」
手淫の速度を早め自身を追い詰めていく。クリクリと先端を爪の先で引っ掻けば腰が溶けるように快感が昇りつめてくる。
同時に胸の突起も指でつまみ上げた。ピリリと電流が流れたような感覚に結季は体を攀じる。
「はぁ……い……イクっ……きもちいいの、きちゃっ……あ、あっ、んぁーーーーっ」
背中を大きく反らせ、達してしまう。暫くお預けだった事もあり、粘り気が強く、濃い精液が結季の身体に飛び散った。それは身体だけではなく、紫呉の服やベッドまで汚してしまっていた。
「んんっ……はぁっ……ぁっ」
達した余韻でピクピクと小刻みに身体が痙攣する。
なんとか身体の疼きが治まった結季。
まだ少し頭はぼーっとしているが、汚してしまった衣類と寝具が目に留まり赤面する。
「俺ってば……こんな……」
寂しさから紫呉の香りを求めただけなのに、まさかこんな事してしまうとは紫呉に申し訳ない気持でいっぱいになる。だがこの状態でいつまでもいる訳にはいかないと気怠い身体を持ち上げ、衣類と寝具を洗濯機に突っ込んだ。
また紫呉の寝室に戻ってきた結季はシーツを替えた。
そしてそのまま紫呉のベッドへと潜り込みんだ。
「紫呉さん、はやく帰ってきて……」
香りに包まれなかまらそう呟いた。しばらくは紫呉の香りを満喫していたが、程よく疲れたこともあってか結季は数分もしないうちに眠りについた。
《終》
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