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可愛すぎてどうしよう
夕食を済ませ、2人は並んでのんびりと食後のコーヒーを啜っていた。
今日は何となく疲れを感じているのか珍しく結季が紫呉にもたれかかっていた。
コーヒーを先に飲み終えていた結季はそっと紫呉の空いている方の手に自分の指を絡める。甘えたい時など無意識に結季が取る行動だった。それを知っているのは紫呉だけだった。
「ほんと、可愛くて仕方ないわ……」
ぽそりと呟いた言葉に結季は何ですか?と聞き返してくる。
「あら、聞こえちゃったかしら。ユキちゃんが可愛いって言ったのよ」
「……かわいい、とか……やめてください」
「あら、どうして?でも本当の事なんだもの、しょうがないじゃない。ユキちゃんは可愛くて、頭が良くて、なんでも出来て、料理も上手だし綺麗好きだし、頑張り屋さんだし、少し寂しがり屋さんで、それでいて少しエッチな所も全部アタシが大好きなユキちゃんなんだもの♡」
「紫呉さん……」
あまりに饒舌に褒められて結季は俯いてしまう。
「ふふ、照れちゃった?そんな所も可愛いわよ。ほんと自慢して歩きたいくらいなのよ?」
紫呉はまだ語り足りないと言うように結季の事を話し続けた。誰が聞いてる訳でもなく、まるで結季に言い聞かせるかのようだった。
「も、もういいですって……っ」
結季は止まらない紫呉の口を手で抑える。
「んっ……ゆきちゃ……」
まだ言い足りないと言うように不満な声を洩らす紫呉だったが、結季の手に自分の手を重ねた。
「んひゃっ……し、ぐれさ、何して……っん」
結季の手の平をペロリと舐めて笑ってみせる。その笑みほんの少し妖しさを含んでいるようにも思えた。
「……ユキちゃん、好きよ。大好き……」
そう言うと今度は結季の人差し指を口に含む。
「ンンっ」
そのまま根元まで舐めしゃぶるその姿はまるで口淫を思わせるものだった。丁寧に指の腹まで舐められ結季の手は紫呉の唾液でテラテラと光っていた。口を離すと指先と紫呉の唇の間には細い銀糸が延びていた。敏感になってしまった指を唾液が伝う。その感覚もなんだか気持ちがいい気がしてぞくりと震えてしまう。
「ふふ、きもちよくなっちゃった?」
「……紫呉さんは、ズルいです……こんな事されたら俺……っ」
結季は紫呉の首に腕を回し、自分から深く口付けた。それに応えるように紫呉も結季の腰に腕を回してその口付けを受け入れた。
「こーら。そんなキスされたらアタシ、我慢できなくなっちゃうわよ?」
「我慢なんて……しなくていいですさん…紫呉さんの好きにして……っ」
既に潤んだ瞳で訴える結季に紫呉はセットした前髪をくしゃりと乱す。前髪の隙間からキリッとした目が結季を見つめている。その目には明らかに欲望が孕んでいた。
「……そんな事言って煽るなんてズルいな。」
「ぁ……」
紫呉はいつもより低い声で男口調に戻っていた。
それから、ゆっくりと舌を絡め合いながら互いの欲望を高めあった。
《終》
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