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第15話 猫のいる生活
蜜はリキへの信頼と愛情を持って、二人と一匹の暮らしを大切に思っている。
しかし、シドへのドキドキする気持ちは別の所にある。
(僕はシドに会いたい。)
どうしてシドに会いに行こうと思うと後ろめたくなるんだろう。蜜は混乱する。
以前、嫌な男にも身体を蹂躙された。
セックスなんて誰とでも出来る。そんな強がりもあの男との暮らしを思い出すと、寒気がするのだ。もう絶対に戻りたく無い。
恭司から、あの男は死んだんだ、と聞かされた。でも、いまだに猫は殺されている。
そんな事するのはあの男以外には考えられない。また、蜜の胸に不安の種が芽を出した。
リキに出会ってから、ずっと安心していたのに。モフモフを触りたい。
「力丸っ!」
呼ぶとどこからか顔を出した。
「ミャーんッ。」
飛んできて膝に乗る。家の中ならどこでも自由にしている力丸にもお気に入りの場所があるようだ。
夜は蜜とリキのベッドで一緒に眠る。
「力丸はリキの事好きだよね。」
すぐにソファのリキの膝に乗る。時々リキの膝の取り合いになると、すぐに自分の丸いベッドに逃げるけど。
「猫のいる生活って幸せだね。」
力丸は絶対に外に出さないようにしなければ。
そんなことに気をつけていたはずなのに、
ある日、力丸は脱走した。
それまで朝のお散歩とか言って外に出ていた。
この所、物騒なので閉じ込めがちだったから
外に行きたかったのだろう。
「リキ!力丸がいないよぉ。」
蜜が泣きながらリキに飛びついた。
二人で玄関から外に飛び出した。
向こうから女の子と小太りの男が力丸をぶら下げて歩いて来た。猫に嫌な持ち方だ。
「この猫、あんたの?
ウチに迷い込んできたから。」
首の後ろを掴んでぶらさげている。
急いで受け取ろうとした。首に細い針金が巻き付いている。
「何これ?」
「逃げないように捕まえてたのよ。」
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