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第17話 参加希望者

 金網デスマッチの募集が闇のクチコミで広がっている。 「金網デスマッチ、マジでやるんだな。」 「俺んとこにも連絡きたよ。」 「誰が出るんだよ?」  コネがないと参加出来ない。紹介者が必要だ。 腕に自信のあるものはみんな参加したがっている。まさか殺し合いとは思っていない。  噂はどこからともなく流れてきた。主に格闘家とかプロレス団体を名乗る連中に届くように画策している。 「あっは、誰が1番強いか、思い知らせてやろうぜ。」  内部分裂で脱退の続いた弱小プロレス団体のドラゴンホールも細々と残っていた。中には負けん気の強いメンバーもいる。 「殺しちゃってもいいんだって。 正当防衛になるってよ。」  まだ強いつもりの高畑信治がやる気を出した。 石井骸も名乗りをあげた。 「テツが極道になって、これの主催だってよ。」 「前にいた、テツか? 生意気だなぁ。」 「でも、ドラゴンホールでテツに勝てる奴はいなかったよな。」 「今なら負ける気がしねえ。」 「どうやったら参加出来んの?」 「やっぱ、興行はヤクザ者が噛んでんじゃね。」後日、送られて来た案内状には動物愛護協会の名前があった。  パッと見た感じでは、それが格闘大会の案内状には見えない工夫がされていた。  中を読むと厳しい決まりがあった。 「念書を書かされんだな。死んでもいいって。」 「俺、殺られたら殺り返すからよ。」 「この動物愛護協会って何だよ?」 「やべっ、ポラの事じゃね。」 「あの猿はおまえが殺ったんだろ。 あの時、書類送検だけで終わったよな。」 「あのあと、新入りの気狂いが保護猫とか保護犬とか、保健センターから引き取って来て、全部死なせた事があったよな。」 「あいつは、ちゃんと飼おうと思ったのに、死んじまったんだよ。」  それであの時、ドラゴンホールの会長から 動物は飼うな、と言われたのだった。  「何でここに連れてくるとみんな死ぬんだろうな。」 「誰も世話しないからだよ。檻に入れたまま。 猿 にもよく餌やるの忘れたからだろ。」  恭司たちの目的は、悪質な動物虐待を無くす事だった。  格闘家の風上にも置けない外道たちを始末する。そして頻発する動物虐待業者を壊滅させる。 殺人に繋がる奴らを暴き出す。  警察は金網デスマッチの噂を聞いているだろうに、動きが鈍かった。  汚れ仕事は裏社会の者に丸投げだ。いつも見て見ぬ振り。

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