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第28話 バトルロイヤル
参加希望者を10人に絞った。あのドラゴンホールの5人が今度はS会チームと合流して、
10対10でやると言うのだ。
さっきまで敵だった相手と組む。
人数が多すぎる。初めに5対5に絞って随時交代するルールになった。
「凶器の持ち込みは禁止する。
キリがないから素手だけの真剣勝負だ。」
観客から選ばれたのは素人だから、万が一のために念書を取った。素人だとしても参加希望に手を挙げた以上は、何があっても文句なしだ。気軽な服装でOKだが身体をあらためる。
「洋介は、素手で十分やれるだろう?
テグスは示念流の面汚しだぞ。」
「猫虐待にカッとなってしまいました。
皆さん、動物を虐待する人には必ず同じ事をしてあげますからね。」
参加者たちは笑っていたが、楊便壺と徐糞臭だけは笑わなかった。
その様子を見逃さない人がいた。C国から帰って来た神谷丈だ。
(あのドラゴンホールの、はなかつを、って奴は許せねえな。要注意だ。
この中には、C国の殺し屋も混じっていると、
情報が入っている。)
C国の殺し屋とは、人体実験のために少数民族を虐殺している連中だ。日本に来ていると言う猫虐待ネットワークと繋がっている。
コイツらを叩き殺しても罪に問われないと事前に司法取引が出来ている。
見つけたら、生死を問わず身柄を引き渡す事になっている。死体を渡せばいいのか⁈
観客席から坂下モナミと山賀ゆうじが、期待して見ている。
「アタシも出たいなぁ。あのテグスで人間の首を引きちぎりたい。よく切れそう。」
「そうそう、あのククリっていうナイフもいいね。あれで凌遅刑をやってみたい。」
「ゆうじは、人間にやるのは無理でしょ。
口だけだよね。猫にしかできないヘタレ。」
凌遅刑とはC国で最も残虐な刑罰とされている。恐ろしい事も文化の源のなせる業か。
モナミは、過去に同級生と父親をそれぞれ殺害した事がある。しかも小学6年生の時だったから、軽い処遇で放免されている。
公安には重要危険人物として記録され、今も監視対象になっているはずだ。
しかし、父親の遺産で自由に生活している。
少年法に守られていつも甘い裁きだ。
彼女は人を殺害するに当たって、手始めに犬や猫を練習台にした。その異常行動は近所でも
知らない者はいなかった。
通報しても警察は真剣に取り合ってくれない。
人間に害が及ぶまで動いてくれない現実だ。何とか厳しい法制化に繋げたい。
いよいよバトルロイヤルが始まる。
レフェリーのソードの目つきが変わった。
金髪にキリリとした緑の瞳が美しい。強い意志を感じさせる。頼もしい。
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