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第32話 因果応報

 だんだんエスカレートして血だらけの人間が 増えて来たところで、最後のゴングが鳴った。  カンッカンッカンッカン。 鳴り響くゴング。負傷者がいる。救急隊に運び出されて、観客も減った会場で呆然と見ていた山賀ゆうじは、何者かに拉致された。  秘密裏に行われた金網デスマッチで、カメラが回っているのはS会側のものだけだった。  誰も知らない。何の告知もなくSNSに上がる事もなく静かに試合は終わった。  この後S会の組員がレスキューブラッドのメンバーを高級料亭へ案内してもてなした。  会場になった採石場の近くは、有名な温泉場で、レスキューブラッドの面々は、ゆっくりと日本の風情を楽しんだ。  中でも、ソードと恋人、リーダーのヘイマンとそのファミリーが大喜びだった。  宴会の席で、主催者のS会斎田会長、若頭補佐の神谷丈、傘下永田組の永田恭司組長が挨拶した。神谷の叔父貴は 「今回のうちの仕事は、動物虐待防止法の制定のための叩き台作りでした。  日本に入って来ているC国の虐待動画配信グループ。それを見つけ出して叩き潰すのが目的でした。日本に来て動画配信で金儲けしているC国人。それに加担している日本人。  いずれ重犯罪に結び付くと懸念されています。 裏社会に生きる我々極道が秘密裏に託された仕事です。暴き出す事。  アメリカのレスキューブラッドの活躍を知り、ぜひ日本にもそう言う団体を、と願います。」  神谷カシラの挨拶にレスキューブラッドのリーダー、マイク・ヘイマンが応えた。 「ミスタージョー。お招きありがとうございます。日本にもぜひアニマルポリスの設立を望みます。政府にお願いしたい。」  声を潜めて 「所であの後、病院へ担ぎ込まれた選手とは別に、何人かいなくなったようですが、どこへ行かれたんですかな?」  宴会に参加していたグレースが 「私の国では,因果応報というのが当たり前です。今までやった事は,必ず帰って来ます。  死んでから神様にお願いしている時間はない。 代わりに自分が動物にやって来た事を体験させる必要があります。  今も動物や人間を苦しめている悪い人たちを成敗しないと。  神谷はそれを無くそうと実行している人です。」  どこかに拉致して、被虐される側にしてやる必要がある。

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