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(15) 僕のジュニアが狙われてます!
「 佐藤君童貞なんだって?年上の彼女に笑われないように私がセックス教えてあげようか? 」
中山さんの身体をボディスポンジで洗いながら、ヘビと化した鈴木さんは言葉を垂れ流してきた。
「 女の喜ばせ方知っといた方が彼女と気持ちいいセックスできるから!ねえ、帰りにホテル行かない? 」
ランチに誘うかのような軽いノリだよ~、こ、こわい~。
「鈴木さん、今は仕事中です。中山さんに聞こえてますから やめましょう? 」
出来るだけ事務的な口調にする。
でも僕の心の中は叫んでる。
ヘビが出た !逃げろ!逃げろ!
過去、それも小学生の頃からずっと、僕はヘビ達に悩まされてきた。
同級生は僕に関心を持つとヘビのような目になり、意地悪になった。
逆にひどくベタベタしたし、自分だけを見て! と癇癪を起こしたりもした。
もう僕はヘビに会いたくもないのに。
中山さんの身体をシャワーで洗い流してから、浴槽にストレッチャーを移動する。
ストレッチャーの台は切り離しができるから、浴槽付属の台座にスライドして固定させる。
器具を固定して機械でお湯の中に身体を下ろして行く。
ヘビは獲物が爪を立てて反撃しないと見たのか、赤い唇を舌舐めずりしている。
浴室内はヒートショック予防で冬場は26度に暖房設定されてるから、湯気と汗でヘビの顔がテラテラと光りだした。
目の周りが黒く滲んで黒い汁垂れてきてる~!違う意味で化けてるよ~。
た、助けて~龍神様~。龍さん、僕ちんこ狙われてます~。
今すぐどうにかなる訳じゃないから、の、乗り切らなくては~!
「認知症もここまでくると、なんもわけわかんないって。大丈夫、大丈夫。あははは。佐藤君さ~、女の子のアソコ舐めたことある~? キスもまだなんじゃないの~?」
髭剃りをしている僕の反対側で、ヘビがポロシャツのボタンを外し始めてる!ひ~っ、胸を揉みだしちゃったよ~。
「触ってみる~? あたしGカップはあるわよ~ 」
中山さんは確かに話しかけても反応しないけど、廃人なわけじゃない。
馬鹿にされていいわけがない。
僕は怖さよりもだんだんと怒りがこみ上げてきたよ~!
「中山さんはお風呂が大好きなんです ‼︎去年まで返事もできたし、お湯に浸かると笑ってました! へんな話やめて下さい!」
中山さんは、認知症がここまで進む前は、僕の話に微笑んでくれたり、頷いてくれたりしていた。
今は目が虚ろだけど、可愛いおじいちゃんに変わりはない。
僕が大声を出して、ヘビとにらみ合った。龍さんの三白眼をイメージ!!効いてるのか⁉︎
「フン!気分悪っ。頭痛してきたわ!!」
ヘビは鼻息荒く浴室を出て行った。
しばらくして、気のいいおばちゃんの相沢さんがヘルプに来た。
ヘビは相沢さんに頭痛がするからと言ったらしい。
昼休憩に入らせたと相沢さんが話してくれた。
入浴介助を終えて、二人で清掃する際に、僕は来月末で派遣を終了すると相沢さんに告げた。
彼女は僕が職場に馴染んでいたのでショックを受けたようだった。
僕だってさっきまで七割は更新するつもりだったし。
「理由聞いていい?他の時給高いところに行きたいの?正社員になるとか?」
介護職は、人手不足だから新しい施設が出来ると給料を上げて募集する。
年収が低い介護職員は、正社員も2~3年で転職してしまう。
派遣社員は規定で3年までだけど、僕は1年でここを辞めることになる。
親切にしてもらったのにおばちゃんホントごめんよ~。
僕ヘタレゲイだから魔物(ヘビ)に耐えられない~。
「 さっきここで介護中に鈴木さんからセックスしようと誘われました。女のアソコ舐めたことあるかと聞かれ、中山さんの前で自分の胸を揉みだしたのでやめてもらいました 」
僕は相沢さんや施設長に信じてもらえなくても構わない。
僕のちんこは龍さんのものだ。ヘビになんかやらないぞ!
シフトを組み直してヘビと接触させないから、様子をみて欲しいと相沢さんに懇願された。
ユニットリーダーだから人手を確保しておきたいんだろうなぁ。
龍さんみたいに僕も男らしければ馬鹿にされないんだろうけど。
時間をずらしての昼食は、他のユニットにヘルプで勤務している土井さんとでホッとした。
僕は土井さんにも来月でここを辞めると告げた。
やはり理由を聞かれたから周囲を確かめてから、セクハラの件を伝えたら、やはりびっくりしていたよ。
心配してくれて、帰りに送ろうと言ってくれた。
ホント優しくていい人だなあ。好みじゃないけどね!
昼休み中、派遣会社の担当者に電話で更新しないことを伝えた。
来月デイサービスの面接を受ける段取りを頼んでおいた。
龍さんに電話したかったけど、一日中会議と知っていたから、L I◯Eにした。
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瑠衣: 今の職場を来月で辞めます。他の施設で働く予定
龍 : 仕事キツイのか?
瑠衣: ヘビにちんこ狙われてるから、逃げることにした。
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夕方仕事を上がると、龍さんからの着信履歴が数十件入っていた。
龍さん、会議大丈夫なのかなー。
ヘビはさっさと帰ってほっとした。
龍さんには家から返信した。
シャワーを浴びて、夕食に酢豚と五目焼きそばを作った。
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瑠衣: 勤務終わった。電話出れなくてごめんね。夕飯作ってるよ。酢豚と五目焼きそば好き?
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龍さんは会議を終えて、真っ直ぐここへ来てくれた。
うれしいな~。グレーのスーツもカッコいいよね~。
なんて見惚れてたら、誰にちんこ狙われてるか質問責めにあいました。
あ、イケメンパワーで忘れてたよ~。
シャワー後に酢豚と五目焼きそばを食べた
龍さんは、明日にも辞めて嫁になれ!!
と叫んでいたよ。本気にしたら大変だろうな~。
「 会社でみんなにホモ野郎っていわれるよ? 」
この街で誹謗や中傷を受けるのは正直ツライ。
龍さんの知り合いのゲイカップルはどんな人達かなあ。気になる~。
ヘタレだから会えないけどね~。
明日は、龍さんと同棲する家を見に行く予定です!
コタツにゃんこを捜しにイ◯ンにも寄りたいんだって。
龍さんぬいぐるみ好きなのかな~意外だよ~。
大人のおもちゃはまだ未使用のままです。淫魔店長元気かな~、イケメン騎士団長だよね。
カエラ先生に知らせなくちゃ~。
ヘビは不気味だけど、きっと龍神と龍さんがいるから大丈夫だよね!!
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