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閑話(2)ー3 『 冷凍倉庫で抱きしめて 』 ネットBL小説家 カエラの告白
皆様こんにちは。ネットで小説
『 冷凍倉庫で抱きしめて 』を連載していますBL小説家のカエラです。
前回はいいところ?で終了してすいませんでした。早速カエラの告白を聞いてください。
暗闇で目を覚ますと、先輩がカエラの右手で自分のちんこを扱かせていました。
カエラは仰向けのまま、横向きになり荒い息を吹きかける先輩を見ないように寝たふりをしました。
「 はぁ、はぁ、はぁ 」
先輩はだんだんとカエラの右手を強く押さえながら上下に動かしスピードを上げていきます。
男だからわかります。
今目を覚ましたら先輩の欲望は達することができずに、カエラは責められるだろうと。
だから目を瞑り続けました。
先輩は酔って、ムラムラして、ちんこを扱いてたらたまたまカエラがいて、つい手を借りちゃったんですね。
キャバクラ行けなくて怒ってましたもんね。
カエラの事が好きならこんな事させませんよね。
ゲイビデオのウソ臭い演技だってこれよりマシだと思いませんか?
好きな人にオナホ扱いされたカエラは、一体これからどうしたらいいんでしょうか。
「 うっ 」と小声で唸った先輩はちんこから射精しました。
慌ててティッシュを探し出し、飛び散った白濁を拭き取っています。
カエラの手も恐る恐る拭いてるのがわかります。
大丈夫ですよ、先輩。
とりあえず今は寝たふりをしますから。
朝目が覚めると、先輩は横にいませんでした。
日曜日を挟み、なんの連絡もないまま翌日出勤しました。
ネットの小説を書くことができません。
主人公は先輩とやっと心が通じ合い、キスもまだ舌さえ入れてないんです。
現実は恋愛要素ゼロのまま。
先輩はまさかの勝手に手コキ野郎に成り下がりました。
しかも目も合わせません。
挨拶もするし、会話もしますが目を合わせてくれないんです。
お昼休みは、いつもなら男性社員が使用してる休憩室でワイワイと過ごします。
けれどカエラは屋上の片隅でポツンと1人で食べました。
小説だけはせめてハッピーエンドにしようと思い、スマホを開きました。
読者の皆様、エッチなしで終わらせるカエラをどうかお許しください!
「 ◯◯《カエラの名まえ》!」
名前を呼ばれて振り向くと、先輩が立っていました。
コンクリートに直座りしていたカエラは慌てて立ち上がりました。
こちらにかけて来た先輩はそのまま止まらずになんとカエラを抱きしめたのです!
惜しい、冷凍倉庫じゃなくて屋上だよ!
いや、そんな事考えてる場合じゃなかった!
「 ◯◯、ごめん!俺お前に酷いことした。逃げてごめん 」
先輩は抱きしめたまま言葉を続けます。
「 酒飲んでムラムラして、そしたらお前が綺麗な顔して寝てるからついあんなこと。……
気持ち悪かったよな 」
「 ううん。僕も男だからしたい時あるのわかります。…… でも先輩の方が僕の手で抜いて気持ち悪くありませんでしたか? 」
「 そんな訳ない。それは絶対ないから ! ごめんな、許してくれるか? 」
「 はい 」
カエラが頷くと先輩はホッとしたのかますますぎゅーと抱きしめます。しばらくカエラの頭を撫で続けました。まるで恋人同士のようにです。
やがて先輩は照れ臭そうに去って行きました。
カエラはその後ろ姿をじっと見つめていました。
やっぱり嫌いになんかなれないんです。
まだ好きでいていいですか、先輩!
屋上ドアの横にある水道タンクをふと見上げると、係長がカエラをじっと見下ろしていました。
いやー!!か、か、係長ー!!違うんです!!
これはただの仲直りだからー!!
焦りと混乱でアワアワするカエラは、へなへなと座り込んでしまいました。
強面イケメン係長は梯子から降りてくると、カエラを見てフッ、と笑いました。
そして無言で去って行きました。
係長~! どうかその口一生開けないで~!!
…… そんなの無理だってわかってます。
落ち着くんだカエラ。
係長の目線から考えてみよう。
タンクの下から人の声がして覗いてみると、若い男2人がガッチリ抱き合っていた!
そして何やら会話をしているが抱擁が解かれることはなく、最後にますますぎゅーと抱き合い、ひとりの男が相手の頭をなでなで。
そして去っていった男を熱い目で見つめる残された男…… 。
恋人同士の痴話喧嘩と仲直りシーンじゃないですかー!! あー、これアウトだー!!
10月になると、会社は年末繁忙期のアルバイトの募集をします。
老若男女が面接に来ますが、肉体労働の現場は必ず若者を採用します。
事務の補助には女性を採用してます。
カエラは初の経理部男性なんです。
結婚や出産退社の多い我が社に仕事の穴が出来ないようにとの試みなんです。
カエラも春から女性社員に鍛えられて、だいぶ成長したと思います。
年末のアルバイトは、明日から18歳のフリーターの女の子と、中年女性が来るそうです。
カエラの下に、女の子のアシスタントがつくことになりました!
指導頑張ります!
翌日に入ってきた女の子はカエラの好きな先輩を気に入ってしまいました。
そして女豹となって先輩を狙い始めたのです。
お昼に事務所に残る営業達は、一息つくと女性の噂話になります。
カエラは最近事務所で食べることもあり、耳にしてしまったんです。
新しく入った女の子(面倒だからシン子ちゃんと呼びます )は、最初は事務所のイケメン営業マンに次々飲みに連れて行けと迫っていたというのです。
何人かは巨乳に惑わされて飲みに行ったそうです。
が、最後はホテルで休みたいと寝たふりをして誘ってくるそうです。
巨乳だけど貞操観念がチロルチョコより小さいと警戒した世渡り上手な営業達。
寝たら最後、孕んで結婚狙いがバレバレ。
全員逃げたそうで、穴兄弟になり損ねたなー、と女性の前では笑えない冗談で笑い声を上げてました。
お下品ですよ、お兄さん達!
女性の皆様、お気を悪くしたならすいません。
うちの会社の人達、下ネタ大好きな方ばかりです。
下ネタの中心のシン子ちゃんは、今度は何も知らない商品管理部のメンズを狙いに行きました。
係長はシン子ちゃんをガン無視。
見事玉砕!
さすが|任《にん》が|侠《きょう 》する迫力です!
ちょっとシン子ちゃん、カエラが頼んだ伝票を渡すのに現場で15分かからないよね?
1分で戻れるから!
なかなか戻らないからガラス越しに荷受けの現場を覗くと、
ちょっとまった~‼︎
カエラの先輩に巨乳押し付けてるよ~⁉︎
カエラショック~‼︎
しかも先輩鼻の下伸びてるし!
手コキ事件で仲直りして、また夕食の作りっこは再開されました。
仲のいい先輩後輩にもどれたかなと安心していた矢先に女豹がアパートに現れました。
先輩の部屋の玄関チャイムが鳴りカエラが出ると、シン子ちゃんがビニール袋を下げて立ってました。
カエラを見てチッ、と舌打ちします。
「 ちょっと、××さんいるの? 」
声がドス聞いてヤンキーみたいです。
「 いるけど。 何しにきたの? 」
「 はぁ?アンタに関係ないんだけど! 」
そうシン子ちゃんは叫ぶと勝手に部屋に侵入しました。
台所で料理を始めていた先輩は驚き、でも嬉しそうでした。
「 ××さん、シン子夕御飯作りに来ちゃいましたぁ 」
猫撫で声が怖いです。
先輩は困ったようにカエラを見て、それじゃ三人で食べようかと言ってくれましたが、振り返ったシン子ちゃんが般若の顔になってたので隣に逃げ帰りました。
般若ですよ、般若!
カエラはびびって負けてしまいました。
11月の初旬のことでした。
それ以来、シン子ちゃんは先輩の部屋に入り浸り、カエラは食事をひとりで取るようになりました。
ある日、女の子のでかい喘き声が聞こえてきました。アンアンとまるでAV女優みたいな甲高い声です。
あぁ、先輩は巨乳般若に捕まってしまったんだなあ。なんて意地の悪いことを考えながら涙が溢れて止まりませんでした。
シン子ちゃんは会社で2人の仲をバラして、先輩も満更でもないようでした。
今、カエラの心の支えは、BL小説に応援メッセージを送ってくれる読者の皆様です。
中でもコタツにゃんこさんのメールは楽しくて、リアルな隠れゲイでしかも田舎の素朴な青年て感じが滲みでてるんです。
好みの男性にナンパされてワンナイトラブ。
う、羨ましい。しかもまたデートの約束。
セフレ15号かもしれないと諦めていた彼を、カエラは励ましてました。
せめて彼はハッピーでいて欲しいと。
また今晩もお隣はアンアンしてますよ。
これわざとカエラに聞かせてるのかな。
いたたまれずコンビニで何か買おうと外に出ると、係長と鉢合わせしました。
静かなアパートにアンアン声が響いています。
「 お前あいつの恋人じゃなかったのか? 」
「 違います。僕の片思いですよ 」
「 そうか、諦めるのか?」
「 頑張っても無駄でしょう?男同士ですよ?」
男同士は結婚も出産もできない。
「 俺の恋人は男だぞ 」
係長がしらっと告白した。
「 へっ⁉︎」
「 だから影ながら応援してたんだが。まあ、無理するなよ 」
係長はアパートの階段を昇って消えてしまいました。
係長の恋人は男。
しかもカエラにカミングアウト。
衝撃的で辛い失恋をしばし忘れてしまいました。
12月の繁忙期に入り、会社も残業時間がじわじわと伸びていきました。
カエラは今年は経理部なので、発送事務のお手伝いもします。
シン子ちゃんは連日のアンアンでお疲れなのか、手が遅いうえにミスが多く、女性社員に注意されていました。
現場で先輩に泣きついてるのが見えました。
昼休みに先輩から呼び出され、屋上に行きました。
シン子ちゃんはおらず、カエラは先輩に頼まれました。
「 お前や女性社員達厳しすぎるんじゃないか?アルバイトだろシン子は。もう少し仕事減らしてやれよ 」
「 先輩が毎晩エッチして疲れさせてるせいですよ 。少し我慢したらいいじゃないですか! 」
カエラはつい本音が出てしまいました。
「 なんだよ!俺が構ってやれないから拗ねてるのか? だってお前じゃ勃たないんだから仕方ないだろ、男なんだから!とにかく、あいついじめんなよ! 」
先輩は好き勝手言って去って行きました。
それから午後の仕事をどうやってこなしたのか覚えていません。
ただ、お前じゃ勃たないという言葉だけがぐるぐると頭の中を回っていました。
18時を過ぎて、最後の集荷トラックが出発した頃、ガラス越しに係長と目が合いました。
それを最後に意識がブラックアウトしたのでした。
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