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Year ERROR - #ERROR ※R18
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その香りは、部屋に踏み入れた瞬間からミコトの鼻腔をくすぐり、目頭を焼き尽くすようだった。
激しい動悸と顔面に集中する熱に、脚を縺れさせながら甘い匂いに誘われるように突き進む。
部屋の奥、大切な真珠を見守るガラスの、こちら側。
いつもミコトが座っていた椅子の背凭れに手をかけたサクヤが、少し困ったように笑いながら首を傾げた。
「ミコト」
想像していたより低く、遥かに大人びた口調で名を呼ばれて、耳が溶け落ちそうだった。
机の上に置かれたノートが、床へ落ちる音がして、我に返る。
「サクヤ……っ」
漏れる嗚咽と乱れた呼吸に気道が狭くなり、震える唇で辛うじて愛しいその名を呼ぶ。
気付けばその身体を両腕に収めていた。
真綿で包むように愛を囁きながら、大切に、大切に触れるはずだったのに。
自慰の時とは全く違う、強過ぎる性衝動に抗えず、ガラスにサクヤの身体を押し付ける。
邪魔な衣類を荒く乱して、一つの傷もつけたくないのに、堪らずその首に歯を立てた。
「フッ、ウゥッ」
酷く甘い。
ダラダラと止まらない涎で滑った歯が、カツンと噛み合う。
もどかしさをそのまま、大口を開けて奥歯も当たる程に、温かな皮膚へと再度喰らい付く。
サクヤが身動いて、微かに呻き声を上げた。
それすらも興奮剤になってしまう。
噎せ返る程の芳醇な香りの中、微かに鉄臭い血液の味が舌先を痺れさせて、訳のわからない涙が溢れる。
こんな事したくない。けれど、どうして。
サクヤに傷を刻まねば盗られてしまう、そんな考えしか浮かばない。
「泣いてるの、可愛い……」
ずっと聞きたかった掠れた声を漏らしながら、頭を撫でるように掻き抱かれ、ズクズクと下半身は重くなるばかり。
自らの下衣を降ろしに掛かったミコトの震える手が、爪の欠けた指先で包まれる。
「ミコトとの赤ちゃん、やっと孕めるね」
苛立ちに似た焦りが背を駆け抜けた。
優しく涙を拭う手も、頭を撫でる腕も振り払い、サクヤの身体を反転させてガラスに再度押し付ける。
痛い、と小さく呟いた声にもかまっていられない。
狂いそうな性衝動に耐え切れず、滑らかな手触りの衣類を乱しに乱す。
下衣に挿し込んだ手のひらに、ぬるりと、慣れた体液が纏わりつく。
今からサクヤと交尾をする。
知識としては蓄えた、けれど誰かに教わった訳でも無いのに、生殖行為を難無く進める自分が空恐ろしいと感じた。
紐を解いた下衣を足元に絡めたまま、サクヤが振り返り、濡れた瞳を優しく細める。
全てが赦される、そんな錯覚に浸ってしまう。
しとどに濡れた尻肉を指で割り開き、一気に、最奥まで生殖器を押し込んだ。
「あっ、ぁぁあっ」
悲鳴のようなサクヤの声が耳を甘く擽って、身体の芯がぶるりと震える。
あるべき場所に収まったかのような酷い快感に、それ以上動かすこともなく、白濁をぶちまけた。
しかし熱は引くどころか下腹部で蜷局を巻くように沸き上がり、激しい鼓動が止まらない。
「サクっ、ごめん……っ」
漸くまともに吐いた呼吸と共に溢れた謝罪。
返事も待たずに、その無防備なうなじに思い切り噛み付いた。
「ゔぁっ」
視界で火花が散る。
薄い皮膚が裂けて染み出してくる血液すら、甘い。
興奮は尽きることなく、今まで破棄していた精液が、サクヤの胎内を満たしてゆく。
「サクヤ、ごめん、これ、止まらない……っ」
全力疾走をいつまでも続けているような鼓動が煩い。
蠢くようなサクヤの内部はずっと快感を与えてきており、ダラダラと吐き出すような射精が止まらない。行き過ぎた快楽は暴力に近い。
「……ミコト、足、つらい」
「あっ、ごめん」
ここで初めて、サクヤのつま先しか地面に触れてない事に気付く。
体格差すら把握していなかった自分を酷く恥じた。
一旦抜かなくては、と腰を引くも、ぴったりと嵌って動かない。
「嘘。まって、何、これ」
散々してきた自慰行為で、思い当たる節は根本のアレだ。
無理に抜けば恐らく無傷では済まないのは直感的に理解した上で、サクヤの腰にそっと腕を回す。
「このまま、座っても、大丈夫?」
「ん、へいきだよ」
壁に追い詰めていたサクヤの身体を抱えながら、ズルズルと冷たい床にずり落ちてゆく。
「サクヤ、ごめん……」
熱を逃がすかのようにガラスに頬を寄せたままのサクヤは、抉られた首筋を撫でながら小さく笑う。
「ふふ、謝ってばかりだね……」
「ぁ、だめ、笑うと響く」
サクヤの腹筋が未だ抜けそうにもない体内のミコトをくすぐり、思わず情けない声が漏れる。
「かわいいね、ミコト。これもすき?」
「ちょ、だめ、サクっ」
血で赤く色付いた指先は自らの腹を突付き、更にミコトを追い詰めていく。
加えて背を反らしながら、結合部を見せ付けるように、キュッと締め付けられる。
散々出したというのに、再び吐精を強要されて、ミコトの腰が跳ねた。
「も、ほんとに、ダメ」
「ちゃんと出さないと赤ちゃんできないから……ほら、この辺。最後の卵がここにあるの」
自由を奪うように巻き付けた腕を、サクヤがそっと誘導する。
下腹部の真ん中より少し左側、この暖かい皮膚の下に、ミコトのための真珠があるのだという。
感極まり過ぎて何も言えないミコトの肩口に、サクヤの頭が乗せられる。
鼻先に触れたその少し傷んだ髪は、想像していた通りの柔らかさだった。
「サクヤ、愛してる」
「……オレも愛してるよ、ミコト」
身体から強張りが溶けてゆくのが分かる。
サクヤの髪に何度も口付けを落としながら、確かめるように手を這わせる。
「こんなはずじゃ無かったのに……」
「だから言ったでしょ、理性が飛ぶよって」
「サクヤの匂いでイメトレしてたから大丈夫だと思ってた」
「結局調合したんだ、ミコトって割と変態だよね」
笑うサクヤにほんの少しだけムッとして、抱き締める腕に力を込める。
「怒った? っ、ぁ……っ」
「怒ってない、でもサクヤだってあんなにスケベだった」
緩く勃ち上がっていたサクヤの生殖器を手中に収めながら、ほんのり色付いた耳を舐め上げると、膝の上で面白いくらいに身体が跳ねた。
「も、ねぇ、いつまでも、抜けないよ?」
制止しようとするサクヤの手首を捕まえて、じっと双眼を見つめるミコト。
「ずっと入っていたい」
青と緑の混じった艶々の瞳が、困ったように笑う。
「そんなこと言っちゃうの? 可愛いねぇ……」
「俺、サクヤの二回りはデカいのに可愛いもないよね」
「心持ちの話だよ。もう抜けるかな」
膝を付いて座り直したサクヤが、ほんの少し腰を浮かせる。
未だガッチリと嵌る結合部に引かれて、ミコトの腰も上がってしまう。
「まだもう少し待って……、本当なんなの、この身体」
「オレたちと交尾するAlphaはみんなこうなるんだって。盛りのついた獣みたいだね」
「ああ、そう……。今は他の人の話、しないで」
因みにね、とミコトを撫でながらサクヤは続ける。
「ミコトが嗅がされ続けた匂いは人工香料をベースに、相当希釈したオレのフェロモンを混ぜたものだよ」
「だからこうなるって知ってたの、サクヤは」
「そうだよ、純度100%のオレは刺激的だった?」
「……そんなのサクヤが一番知ってるじゃん」
「うん。でもミコト、紛い物を嗅ぎながら一生懸命にコレ上下に擦ってたよね?」
あの甘い匂いをサクヤのものだと思い込み、自慰に耽ったミコト。
それを罰するかのように、赤い指先がミコトの頬をつねった。
「もうそれ忘れて」
「嫌。それとね、ミコト」
お喋りな唇が、ヒリヒリと痛む頬を喰んできて、思わずミコトの背が跳ねる。
サクヤは覚えているだろうか。
「オレの粘膜に何度も擦り付けた方が、気持ち良くなれそうだと、思うの」
ミコトはサクヤの唇が、舌が、何より好きだった。
その可愛い口で、可愛いことばかり言う。
理性が再び飛ぶ前にその口を塞いでしまおう、自分が動けないのなら、手で愛を示してあげればいい。
薄ら笑いを浮かべたまま、ミコトはサクヤに深く口付け、片手に収まる生殖器をキュッと握り締めた。
「んん、んっ、んっ」
逃げ場なんてないのに、身を捩って抵抗する、柔らかい身体。
それを両腕も両脚も、更には口腔内を使ってまで、しっかりと捕らえる。
まるで捕食するような身体の動きは、誰かに教わったものではない。
だからこそ、自分がヒトという獣であったことを強く思い知らされる。
「サクヤ、気持ちいい?」
「ん、ぁっ!」
肩越しに見えるサクヤの性器。
腹が膨らんでいないから、その根元の薄い茂みも、竿に走る太い血管も、よく見える。
先端から蜜のような雫を零すそこを指先で無で上げれば、サクヤの背がぐいっと仰け反った。
「何言ってるか分からないよ、さっきみたいに話して?」
「ぁっ、嘘、これ、あぁっ、あっ、あ!」
勢い良く手に吐き出された精液。
それは薄く黄色みがかり、ボタリ……と指先から落ちる程の塊を伴っていた。
「たくさん出たね」
「まだ、びりびりする、ぅっ」
「サクヤも禁欲してたの? ドロドロだよ」
ミコトが噛み付いてできた痛々しい跡。
そこを慈しむようにちゅ、と唇を落とす度に、サクヤの体内が切なげに纏わりついてくる。
「これ、変じゃない?」
「変ではないけど、なんで?」
「ずっと薬で抑制されてたから……射精はあんまり、したことない」
あれだけガラス越しに誘うような痴態を晒しておいて、サクヤは、生真面目にも勤めに向き合っていたのだ。
「出すの気持ちいいよね」
「うん、でもすごく疲れる」
ふっ……とサクヤの唇から漏れた熱い吐息にすら、鼓膜をくすぐられる。
腿に、腹に、胸に、腕に、しっとりとしたサクヤの皮膚が吸い付いて、そこからじわりと、伝わる熱が心地良い。
とは言え、燻る熱は全くと言っていい程、冷めてはいない。
「腰、少しだけ浮かせる?」
親指の先から中指の先までで、間に合ってしまいそうな白い腰。
浮かせてくれたそこを押さえつけながら、ゆっくりと、腰を引く。
ズルリ……、と時間をかけて、サクヤの中から滑り出てゆく感覚。
たまらず、ミコトは大きく息を吐いた。
「やっと抜けた……大丈夫?」
つい先程までミコトを咥え込んでいた穴は、熱を帯びて、はくはくと、その端から白濁を零していた。
「んぁっ、もうっ」
それを親指で拭い取り、サクヤの中に押し込みながら、小刻みに震えている背中にキスを落とす。
「サクヤ、柔らかいところ、行こう」
膝の裏に手を回した途端、サクヤの腕が首に絡み付いてきた。
至近距離で見るその珠玉のような瞳は、熱っぽい目尻によって美しく引き立てられている。
髪と同じ睫毛がふっとその瞳を隠し、滑らかな鼻先がミコトの頬を掠めた。
「ミコト……ずっとこうしたかった」
ぴったりと、全身で密着するサクヤ。
ミコトの首筋に鼻を埋めながら、スンスンと匂いを嗅ぐサクヤを、ゆっくりと抱き上げる。
すぐ背後のベッド。
そこにサクヤを下ろすと、シーツに繊細な髪が散らばった。
「もう手放せないよ」
「ふふ、オレも。じゃあセックスしようか」
「まだしていいの?」
「交尾じゃないやつね……ミコトも我慢、できないでしょ?」
するりと、サクヤの指が下へ下へと、身体を伝ってゆく。
昂ぶったままの性器を捕らえられ、裏筋が凹む程に指先で扱かれる。
ミコトは覆い被さるように肘を着き、サクヤの前髪を優しく払うと、濡れた唇にそっと重ねるようにキスを落とした。
「キス好きだね」
「うん、……今度は、優しくするから」
逃げられなくするような凶暴な欲望ではなく、この身体を快楽だけで満たし、尽くすための行為がしたい。
囁きながら、ミコトの手指がサクヤの身体を舐めるように辿っていく。
耳たぶ、首筋、鎖骨のくぼみ。
汗ばんで滑る肌に指先を這わせ、丁寧に愛撫を施していくたび、サクヤの口から甘い喘ぎ声が漏れ出た。
先ほどの荒々しい行為とは違う、ねっとりと肌に絡みつくような指先。
サクヤの足先がキュッと縮こまる。
「ぁ……っ、手、あつい……」
「熱いのはサクヤもだよ、こんなに甘い匂いさせて、俺を誘ってる」
「ひゃっ」
胸の突起を舌先で優しく転がすと、サクヤが腰を跳ねさせた。
敏感すぎるほどに反応する身体に、愛おしい以外の言葉が見つからない。
張りのある肌を滑り落ちた指先が、迷うことなく二人の体液でぐちゃぐちゃに濡れた下半身へと伸びていく。
先程まで散々愛撫していた性器を素通りし、はしたなくミコトの精液を零す穴。
ミコトは慎重に指を潜り込ませ、絡み付く肉を撫で上げるようにゆっくりと円を描く。
「あっ、溢れちゃうから……っ」
「すぐに追加をあげるから、少し触らせて」
「まって、ぁ」
表皮よりも熱く、熟れた粘膜。
浅い位置を指先で優しく擦るだけで、サクヤが喉を鳴らす。
つい先程、性器を突き刺しただけで絶頂を迎えたのだ。
この熱い場所に自身の性器を何度も擦り付けたら、サクヤの言う通り物凄い快感を得られる事は容易に想像が付く。
それでも、果たしてそれはサクヤにとっても快感なのか、知りたかった。
「んっ、ふぁ、ぁっ」
「サクヤ、気持ちいいの?」
腰を重くするサクヤの喘ぎ声。
そちらへ視線を上げれば、バチッと、目が合う。
切なげに眉を寄せ、ぎゅっと目を瞑ったサクヤの目尻から涙が溢れる。
そのままそれを拭うこともせず、ミコトの髪に指先を絡ませたまま、何度も頷くサクヤ。
その姿のあまりにも愛らしさに、喜びが溢れてしまう。
「嬉しい……」
そしてそれは行動に現れる。
ミコトは上半身を起こしながら、サクヤの腹の上で遊ばせていた手を腰の下へと滑り込ませ、手繰り寄せる。
「あっ、ぇ、なに……?」
困惑するサクヤの声を聞きながら、戸惑うことなく、その震える性器を口腔内へと迎え入れた。
「ああぁっ、あっ!」
仰け反る腰をしっかりと抱え込み、すっぽりと咥え込んだ性器へそっと舌を寄せる。
ビクッと身体が震えると同時に、穴へ差し込んだ指もきゅっと締め付けられた。
「み、あっ、とめてっ」
顎先を天井に向けながら、ミコトの髪をぐしゃぐしゃにする様子は良さそうではある。
しかし止めろと言われればそうするしかない。
サクヤの熱と、痺れるような味を舌先で感じながら、じっと待つ。
自身の荒い鼻息がサクヤの陰毛を揺らしている光景でさえ、目眩がする程に嬉しい。
「んっ、ミコト……」
不規則な呼吸で腹を上下させながら、切なげに呼ばれる。
口が塞がって返事すらできない。
代わりに挿し込んだ指で、濡れた粘液を優しく叩く。
「んぁっ、も、いじわる、しないで」
そのつもりはなかったのだが、その声と、くいくいと腰を押し付けられる動作に、無縁だと思っていた嗜虐心が煽られてしまう。
サクヤの体内に収めた2本の指で、肉を拡張するように押し上げる。
「あっ」
ミコトの指が、敏感な場所を捕らえた。
柔らかな体内で、違和感を覚えるような硬さのあるそれは、腹側にあった。
途端にぎゅうぅと指を締め付けられ、驚く間もなく、上顎に性器を擦り付けられる。
「ぁあ、あ、あっ、あっ」
浮かせた腰を震わせながら、懸命に押しつけてくるサクヤ。
今まで散々ガラス越しに痴態を披露してもらってきたが、こんなにも余裕を失った姿は初めてだった。
無遠慮に何度も上顎に性器を擦り付けられているのに、自分は触ってもらってすらいないのに、ミコトの性器からも絶え間なく粘液が溢れ出ている。
「もうやぁっ、くち、して、」
髪を引かれ、腰を押し付けられ、小ぶりとは言えパンパンに張った性器を口の中に収めるのは少し苦しい。
それでもミコトは歯を立てぬように、ぬるりと、厚い舌を這わせてゆく。
「んんっんっ、あっ……っ!」
舌の動きが良かったのか。
それとも弾力性のある不思議な硬さの体内のソコを、揉むようにしたのが良かったのか。
サクヤはシーツにつま先を食い込ませながら、身体をかわいそうな程仰け反らせ、ミコトの口腔内へと呆気なく吐精した。
「ふぁ……、ぁっ、は、っは」
力んでいた脚から力が脱け、完全に脱力した胴体の重さがミコトの手に伝わる。
決して美味とは言えない、ぬるぬるとした固形物を含んだ精液。
ミコトはゆっくりとそれを咀嚼し、嚥下した。
鼻から抜けてゆく生臭さすら愛しく、穴が空くほどサクヤを見つめていた瞳をスッと細める。
「ごちそうさま」
「ん、おなか、こわす、よ……?」
「サクヤ由来の蛋白質だからちゃんと吸収したい」
「ふふ、よくばり……」
懸命に呼吸を整えようとするサクヤに連動して、指に吸い付くように蠢く体内。
ゆっくりと撫でるような指の動きに合わせて、生々しい水音が、静かな部屋に響き渡る。
「ミコト、も、いいから……あっ」
サクヤはシーツに指先を食い込ませ、快感の波に翻弄される度に、背中を反らす。
「気持ちいい? 痛くない?」
「ずっといい、きもちいい……」
「良かった」
手首に伝う程の蜜液で濡らした指を引き抜くと、薄く開いたままの唇から、あられもない嬌声が漏れた。
「サクヤ」
「うん、いれて、……たくさん、擦り付けて」
こうして手の届く場所まで来てくれて、自分の劣情を受入れてくれる、それだけでミコトは確かに幸福なのだ。
それに加えて、サクヤが自分を求めてくれている。
言い表せないほどの想いで胸をいっぱいにさせながら、ミコトはその脚に口付けた。
「愛してる」
「ふふ、オレも」
ゆっくりと体を重ねながら、サクヤの白い太腿をを大きく開かせ、今にも破裂しそうな程脈打つ性器の先端を、そっと宛行う。
何も聞こえない程に心臓がうるさい。
先刻まで確かにこの体内に突き刺していたのだが、まるで初めてのように緊張してしまう。
先程までの愛撫で赤く熟れたサクヤの生殖器。
躊躇するミコトを迎えるように、一瞬だけきゅっと閉じたソコが、くぱ……と口を開く。
「ふぁ、ぁ」
サクヤの声で更に興奮を掻き立てられながら、先端が飲み込まれてゆく様子から目が離せない。
つるりとした鬼頭をしっかりと咥え込んだソコは、抜かれるのを拒んでいる。
試しに抜いてみようかと腰を引くと、離しはしないと吸い付いた肉壁が捲れて、卑猥な赤を外気に晒す。
「それ、やだぁ……っ」
「嫌? サクヤの濡れた粘膜、凄く淫猥で可愛い」
「やだ、もう、っ、すけべ」
サクヤの顔を覗き込むと、快感に目を細めたサクヤが、ミコトの首に腕を回してくる。
「……キス、して」
「腹壊さないかな……?」
「壊したらミコトが看病、してくれたらいいの」
下唇に噛み付いてきたサクヤ。
今すぐにでもその頭を押さえ付けて深く舌を絡めたいが、躊躇してしまう。
焦れたサクヤが両手でミコトの顔をつつみ込み、唇がほぼ触れている距離でふっと笑う。
「全部挿れたら、きっと我慢できないでキスするよね」
「サクヤが痛いのはもう嫌だよ」
「口淫なんかするミコトが悪いの」
じっくりと、体温を確かめ合うように侵入していく。
サクヤの柔らかさに包まれながら、半分程まで収まったところで一度動きを止めた。
溺れそうな程濡れた体内は、気を抜けば最奥まで一気に滑り込んでしまいそうだ。
「全部は挿れないよ」
「どうして?」
「さっきみたいに動けなくなるから」
ああ、と納得したようなサクヤの額にキスを落とし、シーツで適当に拭った手で、柔らかな太腿をへこんだ腹の方に向かってぐいと押しやる。
緩やかに勃ち上がった性器も、ミコトを咥える結合部も、全て丸見えだ。
「……大きくなったね」
恥じらうどころか、お手伝いするね、と笑うサクヤが、自ら膝の裏に手を掛ける。
美しいサクヤが、こんなにも、淫らに。
ガラス越しにいつだって自分を翻弄してきたサクヤ。
慣れていたつもりはないが、触れられる距離でこういう事をされると理性が保たない。
優しくしたいミコトとは裏腹に、先程からずっとお預けを食らっている性器が、ムズムズと血流を巡らせている。
ミコトは浅い呼吸を繰り返しながら、小刻みなストロークで、丁寧に粘膜を擦り上げるように腰を動かし始めた。
「あっ、そこ……んぁっ、すご、い」
「奥までいかなくても、気持ちいい?」
「うん……っ、すごく……あ、あぁっ!」
先程見つけた、サクヤの性感帯。
妙な角度と深さで、何度も、何度も同じ敏感な場所を撫で回す。
激しさはないものの、じわじわと脳内を痺れさせる濃密な快感。
それはサクヤも同じようで、瞳からぼろぼろと涙がこぼれ落ちた。
「あ、あっ、ミコト、……っ、気持ちよすぎて、おかしくなる……っあ!」
「俺も凄くいいよ、もっと、していい……?」
コクコクと頷くサクヤにもっと声を上げさせ、体温を刻み付け、快楽で溶かしてしまいたい。
サクヤの生殖器から分泌される粘着質な音が、部屋の隅々まで響き渡っている。
「あっ、あ、だめ、っあん!」
膝の裏が赤くなるほどに食い込んでいたサクヤの指が、耐えきれないとばかりに綻びた。
そして指先はミコトが腰を打ちつける度にふるふると震えていた性器に絡み付く。
しかし力が入らないようで、それを見ているミコトすらもどかしくなるような手淫だった。
「サクヤ、手伝うね」
「あぁっ」
不安定な姿勢だったが、却って奥まで届かないので良かった。
蜜液を垂らす先端を親指で押し込みながら、律動
は荒々しくなってゆく。
「っあ、いく……っ、また、でちゃう……ぁ!」
体内が痙攣するように激しく波打ち、ミコトの絶頂誘う。
サクヤが吐精した瞬間。
性器をきつく締め上げられたミコトもまた、浅い位置のまま、体内にたっぷりと熱い白濁を注ぎ込んだ。
「んっ……ずっと、出てるね……」
射精が終わっても抜き去ることはせず、微かに脈打つ性器を粘膜に擦り付ける。
サクヤが余韻で身体を震わせる度に、ミコトの性器からは白濁が溢れ続けた。
「……サクヤ」
「ん……ふふ、……どうしたの?」
敏感なままの体内を、蹂躙され続けているというのに。
サクヤは濡れた瞳を優しく細めながら、身体を寄せてくるミコトのために大きく脚を開く。
「キス……したい」
止まらない射精に身を震わせながら、ミコトはサクヤの首に顔を埋め、大きく息を吸い込む。
喘ぎ過ぎて乾燥してしまった唇を舌先でペロリと舐め上げながら、サクヤは顔を綻ばせる。
そして、その脚で、しっかりとミコトの腰を抱き寄せた。
「不出来で可愛いオレのミコト……ずっと一緒にいようね」
これ以上ない幸福感の中でキスをしながら、ミコトはうっとりと目を伏せた。
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