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第6話 103件の着信と、毒のパーティ

「──おはよう。暁月、ちゃんと眠れた?」 「うん。夜が抱きしめてくれたから……安心した。すぐにうちに帰る? ご飯食べて行く?」 「せっかくだからそうしよっか」  夜はコートのポケットのスマホを見た。 ……103件。 着信が103件もあっている。全て柊也だ。 今正にかかってきている。 夜はスマホの電源を落とした。 ──────  二人はカフェに入ると軽食を頼んだ。 暁月は話し出した。 「俺、別れたくない。まだはっきり振られた訳じゃないよね? 可能性があるなら……諦めたくない」 「ねえ……傷付くだけじゃんっ!? 何であんな奴にこだわるの!? 暁月にはもっと良い人いっぱい……もうやめてよ……暁月が傷付くの嫌だよ……苦しい……」 「あんな奴だなんて、そんな言い方しなくても……ノリは軽いけど、いい奴で、俺のこと好きって……俺は柊也のこと好きなんだよ!! 例え夜に止められても変わらないよ。夜には何も出来ない。夜も人を好きになったらわかるよ。理屈じゃない」 「──わかんないよ。僕が世界で一番大切で大好きなのは暁月だからね。他人への思いがこの思いを超えることはないと思ってる。僕は暁月が一番好きだ。だから暁月を傷付ける奴は誰であろうと許さない」  二人は無言で食事を済ませると寄り添いあって家に帰った。 ──────  夜はスマホの電源を入れた。その瞬間電話がかかってきた。 「……はい」 『おい、お前ふざけんなよ? こっちは一晩中電話してんだぞ!?』 「──お前、暁月に何した?」 『は? うぜえ事言ってきたから帰った。それだけ』 「そう。じゃあ、僕は他に用はないから切るね?」 『は? おいっ!!』  夜は電話を切った。 目を瞑り、大きくため息を吐いた。……次学校で話そう。 ──────  暁月と夜はリビングでテレビを見た。  玄関でチャイムが鳴り、夜が出ると…… ────── 「ごめん!! 暁月っ!! 今日僕クラスの奴らと集まらないといけなかった! なるべく早く帰るから! 家でゆっくりして!」 「えっ!? 行っちゃうの……?」 「……急いで帰るね? ごめん……」  夜は慌てて玄関を出た。 「よお。迎えにきてやったよ」 ──────  柊也からは特に怒りは感じなかった。それどころかご機嫌に夜の肩を抱いた。 「昨日さ、暁月の奴、相当ウザくて……俺に女がいるのかって詰め寄ってきたんだよな。俺、あいつにいつも好きって言ってやってるんだぜ? まあ、好きな人がいるっていうのはあながち嘘でもないか……俺は暁月のお兄ちゃんが世界一好きなんだもんな〜? 暁月とは全く違って大人しくて、冷たい瞳してて……なあ、あいつお前に何てチクったの? 泣いたりした?」 「──泣いてたよ。なあ? お前本当にいい加減にしろよ……暁月傷付けるなって言ってんだろ? これで最後だ。暁月にキスして、セックスしろ。これが今後会う条件だ。それが無理ならもう会わない。暁月にも僕とのこと好きに話していい。僕と暁月のことは僕が何とかする。もう暁月に関わるな。暁月を傷付けるなっ!!」 「……暁月暁月うっせーな……その口、ここで塞いで欲しいか? みんな見てっぞ?」 「──っつ……僕、帰る。暁月が待ってる」 「なあ、本当に暁月に話せるの? なら今からお前んちに行って一緒に話そうか?」  夜は怒りで握った拳が震えた。 「──わかった。言う通りにする。行くよ。どこに行けば良い? お前の家?」 「そう……俺の家。俺、一人暮らしなんだ。もちろん暁月は連れ込んだことはない。お前だけだ。さあ、行こう?」 「──夜には解放しろ。暁月が待ってる」 「明日もちゃんと来るなら解放してやる」  夜の足取りは重かった。  また今から暁月を裏切る。世界で一番愛しているのに。 どうすれば良い? ──────  夜は柊也の部屋に行くとすぐに押し倒されると思っていた。ところがそこには料理が並べられ、パーティーの準備がされていた。 「腹減った? これ殆ど俺が作ったんだぜ? 頑張ってんだろ? あ、そしてこれ。水族館の土産。ぬいぐるみ。持って帰れよ」  柊也はぬいぐるみを手渡すとやけにりニヤついて見せた。 「──なあ、何でこれを暁月にしてやらない? お願いだよっ!! 表面上でも良いから……恋人として接してやってくれ……来週誕生日なんだよ……こんな風に祝ってやって……お願い」  夜の目からは涙が溢れた。 「ちょっと待て。来週暁月が誕生日なら、お前も誕生日だよな? 嫌だよ、俺、お前と過ごしたい。そんな大事な日に好きでもない相手とは過ごせない」 「──ごめん。やっぱり僕帰るよ。話が通じない……」  リビングを出ようとした夜は腕を引かれソファに押し倒された。 「──夜、お前が好きなんだ。暁月とは付き合ってご機嫌は取ってやるよ。お前が俺の恋人になるならな。なあ? 服脱げよ……」 「──」  夜は黙ってコート、シャツ、ズボン……と脱いでいった。 ────── 『ギシギシギシ……』 「あ……ん……はあ……いやあ……んん……や……あ……」  柊也は夜を抱き抱える様にして自分の上に座らせると、下から突き上げた。 「ねえ……あっ……おねがっ……痕つけな、で……」 「何で? 俺のモノっていう印なんだけど?」 「あかつき……バレる……」 「はあ? お前らどんなとこまで見せ合ってんだよっ?」 「あっ!! やあっ!! そこダメえ!!」  柊也は夜の弱い部分を思いっきり抉った。 「なあ、どこまで見んの? まさかちんことか見せ合ってねえよな?」 「──」 「はあ? 冗談だろ? お前らちょっとおかしいぞ?」  柊也の機嫌がいきなり悪くなり、激しく腰を打ちつけはじめた。 『ぐぷぷぷ……ぐぷん……ぬぷぬぷ……』 『ズチュズチュ……ズチュ……』 「あっ……ダメ……もうイくっ……んっ……くっ……いあ……」 「ダメだ……夜、俺もイく……好きだ、暁月には渡さない……夜お前は俺だけのものだ。っく……でる……」  二人は深く深く何度も繋がり深く深くキスをしながら何度も達した。 ────── 「──遅いなあ。夜、まだ帰ってこないのかな……コンビニにケーキでも買いに行くか……後で一緒に食べよ……」

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