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第8話 聖域の契約と、奪われた唇
「暁月、僕にキスして?」
「ね、ねえ? 夜……裸でこんなこと……恥ずかしいよ……」
「僕たちの間に恥ずかしいことなんて何もないよ? ねえ、暁月のことが大好きなんだ。暁月もそうでしょう? あんな柊也なんかより僕が好きでしょう?」
「そうだけど……柊也と夜は違うっていうか……」
「暁月っ!! こっちに来てっ!!」
暁月はビクッと体を震わせた。
そしておずおずとベッドに進み寄った。
二人はベッドに入るとキスをした。
……初めてディープキスをしたのだ。
「!? よっ、よる!? こんなキス……俺……」
「──柊也なんかとキスしなくて良いじゃない。僕がしてあげられる。僕が気持ち良くしてあげられる。僕が沢山愛してあげられるから……ね?」
「う、うん……気持ち良いことって……? 何するの?」
夜は気付いていた。暁月の雄は完璧に勃ち上がっていた。
「──触っても良い? 気持ち良くなるところ……」
「う、うん……あっ……よる……やあ……」
夜は悦がり始めた暁月の顔を眺めた。
自分も柊也に抱かれている時は同じ顔をしているのだろうか……? こんないやらしい顔を? 耐えられない……
「あっん……よる……そこ……あ、もうでちゃう……」
夜は暁月のソコを少しきつく握るとさらに激しく扱き始めた。
「あ……よる……キス……キス」
夜がキスをし、舌で上顎をなぞると、暁月は身体を震わせ何度かに分けて吐精した。
『ビュクンビュクッビュクッ……』
「はあはあはあ……よる? なんでこんな……よる……」
夜は暁月を抱きしめてキスをした。
耳元で囁いた。
「世界で一番愛してる……ごめんね」
部屋の隅に転がったペンギンのぬいぐるみがこっちを見ていた。
──────
双子は朝目覚めると、照れ臭そうに暁月からキスをした。
「おはよ、夜。その……あの……」
「おはよ、暁月。何も言わなくても良いよ。気持ち良かった?」
「う、うん……。お、俺ね、柊也のこと吹っ切れるよ。夜が側にいてくれる。やっぱり俺には夜だけなんだよな」
「良かった。それで良いんだよ」
「俺……柊也とは別れる。もう大丈夫」
──────
暁月が言った。
『別れる』
やった。これで何もかも終わる……
──────
「ただいまー。暁月、帰ってるの?」
「あ……夜……聞いて欲しいんだ。今日別れを切り出したら柊也が絶対に別れないって……俺を好きだって縋ってくるの。どう思う? 俺は柊也何か隠してる気がするんだ……」
「そんな話しに付き合うことないよ。あんな奴。暁月には悪いけど、僕は最初から嫌いだ。挙げ句の果てに暁月を粗末に扱った。許せない。……ねえ、ベッドに行かない?」
「え? よ、よる……こんな……外明るいのに……」
「関係ないよ。行こう?」
──────
夜は昨日からずっと柊也を無視し続けている。
この後に及んで暁月を繋ぎ止める……どういうつもりだ?
暁月が柊也を好きでなければ夜はもう脅しには応じない。現に今も無視している。
相変わらず着信とLINEは続いているが。
──────
「あっ……よるっ!! もっと……きもちいい……」
『ちゅくちゅく……くちっ……』
夜のペニスの先からは液体が溢れてきて、夜に扱かれてくちゅくちゅと音を立てている。
「暁月……すごい……昨日あんなに出たのに……玉がパンパンだよ……最近一人でシてなかった?」
「ん……シてなっあん……もう、でる……くっ……あ……」
『ビュクンビュクッビュクッ……』
「夜……キスしよう?」
深くキスで繋がった。
暁月とするキスはこんなにも甘美で蕩けそうなのに……あの男に与えられるのはただ苦痛な肉欲ばかり。
「ねえ、夜。俺もシてあげよっか? 夜にも気持ち良くなって欲しいし」
「ん……ありがとう」
「俺、舐めるね? 夜の咥えてみたい(笑)」
「初めてでしょ? いきなりハードルたっか(笑)良いよ、お願い。気持ち良くして」
暁月は辿々しい手つきでゆっくりと舐めながら扱き始めた。
お世辞にも上手いとは言えないが、夜はその絵面に興奮した。
暁月が……自分と同じ顔をした男が、男に……自分に奉仕している。
苦痛を感じると同時に突き抜けるほどの快感も感じる。
もっと暁月のいやらしい表情が見てみたい。
──暁月を自分が貫いたらどうなるのだろう……?
そして、抱かれたい。
流石に兄弟では許されないか……?
でも暁月さえ許してくれれば……
「あっ……あかつき……上手……もうイくよ……飲んでくれる? 全部飲んでっ……出るっ……っく!!」
暁月は全て飲み下した。
「よるの味……俺の味と同じなのかな……」
「きっと同じだよ。……お願いがあるんだ。今日じゃなくて良い……暁月を抱きたい。……そして僕のことも抱いて欲しい。あんな男に抱かれたりしないで……お願い……」
「よ、よる……わかった。あいつには絶対に抱かれない。ねえ、俺も夜のこと抱きたい。抱かれたい」
「うん……約束だ」
「うん、愛してる」
──────
「おいっ! 夜っ!? お前どういうつもりだ? 25日俺んちに来る約束だったろ? 何シカトしてんだよ?」
「は? 暁月を傷付けるな、それが条件だった。あの日僕が暁月を迎えに行って宥めたんだ。当たり前だろう? 何でお前なんかに時間を割くと思う? 馬鹿だろ? まあ、ありがたいよ。もうお前の言うなりにはならない。暁月に縋ったんだって? 無駄だよ? 暁月はもうお前を選ばない。 僕を選んだ……お前が暁月を幸せにしてくれれば、僕はそれでも良かったんだっ!!」
「まじでお前おかしいぞ? 暁月暁月って……お前ら一緒に寝て、キスもするんだってな? おかしいだろ? 暁月にムカついたんだよ。さも当然のように夜の隣にいて、夜と一緒に寝て、挙句にキスだと? 兄弟だぞ?」
「僕が好きで暁月にキスしてるんだ。抱きしめてるんだ。暁月がお前にムカつかれる言われもないよ。この際、ハッキリ言っとく。僕は暁月が世界で一番大切だ。愛してる。もうお前とは終わりだ。どうぞ? 僕らの関係、暁月に話しても構わないよ? じゃあ、暁月が待ってるから」
夜は暁月の待つ校門へと向かった。
柊也は怒りに震えた。
あの夜に似た顔の男が憎い。
必ず夜を奪ってやる。
その為にはやはり暁月は側で手名付けておかなければ……
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