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ストライク2: 恋人からの電話は、ヒミツの命令でした
高卒九年目で初勝利をあげたプロ野球選手の織部雅 は、日課であるウエイトトレーニングをこなすため、<プラチナ・ジム>へやってきた。
「雅くん、昨日のピッチング最高だったねー!」
受付に立っていたのは、<プラチナ・ジム>のトレーナーである松葉洋 だ。ボディビルダーの大会に出場しているだけあって、輝くような筋肉が常に仕上がっている。
「ヨウさん、いつも気にかけてくださってありがとうございます」
松葉と知り合ったのは、福岡の球団から東京の球団へ急遽トレードになったあとからだ。
<プラチナ・ジム>は全国に展開しているけれど、通い慣れた場所から違う地域の店舗へ通うのは勇気がいる。
心細い思いをしていたときに、松葉が気さくに話しかけてくれたことで仲良くなった。
「ヒーローインタビューで、このあともトレーニングします、なんて言ってたから、店に来るのかなーって思ったけど、結局来なかったじゃない?」
「あ、いやぁ……まぁ、昨日は……」
まさか元チームメイトに自宅まで押しかけられて、オナニーを見せ合った上に、告白されたなんて言えない。
その恋人になった多川幹也 と朝まで同じベッドで寝ていたなんて雅自身が信じられなかった。
ゲイで恋人いない歴が年齢である雅に、まさかノンケである元チームメイトのイケメン恋人ができるなんて夢みたいだ。
「あぁ、分かった! そうだよね、雅くんだって、こんなに素敵な筋肉持ってて顔だってキリっと男前だし? 女子が……いや、男子もかな? 放っておくわけないよな。それに……お肌もツヤツヤなのはボクの見間違いかな?」
ニヤニヤと松葉は雅の顔を覗き込むと大声で笑った。するとジム内にいた他の客が一斉に「なんだ、なんだ?」と雅たちのことを覗きにやってきた。
「ちょ、そんな、大きな声で変なこと言わないでくださいよぉ」
そうは言ったものの、雅はたくさんの人に見られてる快感で身体が火照る。
あぁ、もっと、もっと見られたい。
男なのに、男に告白されて、彼の前でオナニーして、おもらしまでして興奮する変態の織部雅だって大声で言いたい──。
──って、オレ、なに考えてるだ……!
「と、とにかく、今日からまたしっかりトレーニングして、次の登板に備えます」
「お、いい心がけだな! 今度、じっくり聞かせてくれよな、恋バナ!」
ドーンと背中を松葉に叩かれた雅は「もう、からかわないでください!」と言いながらロッカールームへ向かった。
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