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第11話

 ――クラウド宅、居間にて。  自警団がクラウド宅を囲んでいてならず者達を制圧している事を伝えられたヴェルダー達、そしてエバンが目を見開いて驚いていた。 「え⁉ そうなの⁉ 知らなかったのオレだけ⁉」  クラウドを追求するとクラウドは首を振った。 「いや私も先程聞いた」  エバンがつんのめった。もつれそうになった足をなんとか踏みとどませる。 「風呂場にも奴等が乗り込んできたのでとりあえず叩きのめしたら団長が壊された壁から入ってきたんだ。事情はその時に」 「不意打ちだったっぽいのにとりあえずで叩きのめせるんだ……」  ◆  ――少し前、風呂場にて。  クラウドが服を脱ぎ、溜めていたお湯を桶に入れて頭からかぶったタイミングで、風呂場の窓と壁が壊された。水音越しでも聞こえた破壊音にクラウドは即座に反応。持っていた桶で侵入者に一撃を入れ、怯んだ相手の後ろをとり、手刀を後頭部に叩き込んだ。侵入者は何も出来ないまま風呂場の床に派手に水音を立てながら倒れ込んだのだった。クラウドが腰にタオルを巻きつつ何者なのかを調べようと侵入者に近寄った所で 『いやお見事。心配して来てみたけど杞憂だったね』 『団長?』 マグノリアが壊された壁から入ってきたのである。  ◆ 「エバンを守る策であると同時に我々を囮にしたそうだ。わざと守備に穴を空けたように見せて誘導し、それに釣られたのがこいつら、という訳だ」 「な、なるほど」  クラウドに指で示されたならず者が動揺する雰囲気が伝わってきた。ヴェルダーは押し黙っている。 「さて、はられた罠にのこのこと乗り込んできた鼠どもを叩きのめすとするぞ」  クラウドが両手剣を構え直す。エバンも包丁を逆手に構えた。ならず者達は視線を泳がせ、後退りしている者もいる。ヴェルダーに救いを求めるように、ちらちらとヴェルダーを見ている。が、ヴェルダーは顔を伏せたまま何も言わない。 「今頃ここにいない貴様のお仲間とやらは団長達に捕縛されている。貴様達では私に勝てないのはもう分かるだろう、抵抗は無駄だ」  クラウドが言葉を発すると、ヴェルダーの肩がわなわなと揺れた。歯を食いしばり、目を血走らせ、ゆっくりと顔を上げてクラウドを睨みつけた。 「ここまで来て……諦められるかよ‼ キリニネラ再興の象徴の王子を手に入れて俺様が王になる為に‼」  ヴェルダーの咆哮が空気をビリビリと振動させる。エバンが息を呑む。 「……。やはり族達を使って王子を探していたのもお前だったか」  クラウドはエバンの方へと視線を移し、少し考えた後に冷静に指摘した。ヴェルダーは感情を昂ぶらせ、両手を大きく広げ、唾を飛ばしながら大声で叫び続けた。 「ああそうだよ! あの贅を尽くしこの世の幸福の全てを享受していたキリニネラの王族が生きてるならソイツを傀儡の王として利用して国の再興をすれば、俺様達が実質的に国を手に入れられる……世の支配者になれるだろうが‼」  勢い強く咆哮する。  周りのならず者達もヴェルダーの異様な様子に腰が引けているようだ。  ヴェルダーが上げていた両手を下げ、喉で笑う。目と口を三日月型に歪め、嫌味に笑っている。人の嫌悪を掻き立てる表情だった。  クラウドが密かに冷や汗をかいた。 「ハハッ、元々は親父が探してたんだがな。親父は王子生存説を本気で信じて本業の傍ら取り組んでいたんだとよ。それが最近になって確信を得た。キリニネラから逃げた人間の痕跡を一人一人追いに追ってようやく掴んだ!」  エバンが目を見開き、顔色を悪くした。一歩、後ずさってしまう。 (……やっぱり、追っ手がいたのか。逃げた人、全員に)  常日頃から抱いていた不安が的中していた事に無意識に震えてしまった。呼吸が荒くなる。  クラウドがエバンの様子がおかしい事に気付き、ヴェルダーからエバンを守るようにその肩を抱き寄せた。エバンの頬にクラウドの肌が直に触れ、その体温が伝わってきてエバンは目を見開いた。 (⁉)  お陰で顔色は戻ったどころか真っ赤になったがエバンの頭から今の状況が飛びかけた。 (ちょ、ちょちょちょ肌が‼ お前今半裸なの忘れてない⁉)  恐怖や不安による震えが止まったかわりに気恥ずかしさによる震えが始まってしまった。クラウドもエバンの震えが止まらない事に気づいており、怯えているのだと勘違いをして更に抱き込んでしまうものだからエバンは気絶しそうになっていた。  ヴェルダーは今の空気に酔っているのか二人の意識が自分からそれている事に気がついておらず言葉を続けている。 「だがよ、先の短い年老いた親父には勿体無いだろ? 若くて先の長い俺様が得るべきものだ」 「……まさか」  クラウドが目つきを鋭くする。 「だから殺してやった! そもそも親父がいつまでも居座ってるせいで俺様が首領になれなかったからな、良い建前になったぜ」  エバンも意識を戻した途端に聞こえてきた言葉におののいた。  己の父親を私利私欲の為に殺した事をまるで誇るように語るその姿は狂っているとしか言いようがない。ならず者の中には知らなかった者もいたのだろう、何人か顔を青くしてヴェルダーを見ている。 「なのに俺様が後を継ぐ事に反対する奴等が予想以上に多くてよぉ‼ 手間取らせやがって……ソイツらも消してようやく動き出せた。その間にもまあ期待はしてなかったが山賊とかに金を渡して襲撃させて成果は得られず、ってな。ハハハハハッ!」 「……自警団と街を脅かしていた全ての件での黒幕もお前か」  聞いてもいないのに経緯や事情をペラペラと口舌を垂れるヴェルダーの様子にクラウドとエバンは冷静に引いていた。  二人は目を合わせアイコンタクトを取る。 (つまりコイツを捕縛すれば万事解決だ) (聞く事は大体勝手に喋ってくれたからもういいだろ)  頷きあった二人は体を離し、動いた。  突然動き出した二人に動揺したままのならず者が対応出来る訳もなく、 「寝てろ!」 「ぎゃあ!」 一人二人とクラウドの両手剣での峰打ちを受け気絶していく。エバンも包丁で相手の手に一太刀入れ、武器を落として手を押さえてうずくまった相手を制圧していく。 「遅い!」  仲間が倒れてからようやく動き出したならず者も、素早い動きで気絶させていく。  あっという間にならず者達は倒れ、まだ狂ったように笑っているヴェルダーのみが立っていた。 「後はお前だけだヴェルダー!」  エバンがヴェルダーに向かって突っ込んで行った。しかし、エバンの包丁の刃がヴェルダーに届く寸前で、 「エバンくんよぉ、お前キリニネラから逃げてきた人間なんだろ」 「え」 「⁉」 エバンの動きがピタリと止まった。  突然の指摘にエバンとクラウドは目を見開く。エバンはほぼ反射的に動きを止めていた。その内容を頭で理解するとエバンの顔色が悪くなった。 (……ハッキリと言葉に出された! 知られてはダメなのに!)  エバンは焦る。必死にどう答えれば誤魔化せるのか、乗り切れるのかを考え頭を回す。しかし、 「……そうなのかエバン」 「い、いやそれは……」 クラウドまでも追求に回ってしまった。  二人の視線がエバンに突き刺さる。エバンは包丁の構えをといて、ヴェルダーの側から飛び退り、倒れているならず者を避けて着地した。その動きの間も視線は注がれている。 (…………これ以上隠し通せないか)  エバンが泳がせていた視線を戻し、ゴクリと喉を鳴らした。緊張で口の中が乾く。長年誰にも悟られないように努めていた事を明かす事はとても勇気がいた。 「……そうだ。オレはあの革命の時に数人の人と必死に国から逃げてきたんだ」  クラウドの目が見開かれる。  何か言いたげなその様子を遮るようにエバンは言葉を続けた。 「でもオレは、」 「そしてお前の腕には何かを焼き消した火傷痕がある‼ それが王族の証に違いない!」 「えっ⁉」  が、途中でヴェルダーが口を挟んできた。その突拍子のない言葉にエバンは固まってしまった。ヴェルダーの指はエバンの左腕の火傷痕を指し示していた。 (!)  エバンが火傷痕を右手で隠す。エバンはヴェルダーの言葉を遮り、訂正しようと制止を呼びかけようとした。 「ち、ちょっと待っ……」 「……ハハハハハッ!」 「⁉」 「⁉」  ピタリ、と空気ごと時間が静止したような錯覚を覚えた。  突然笑い出したクラウドにエバンもヴェルダーも驚いた。  エバンが怪訝そうにクラウドの方を見る。クラウドは笑いをこらえきれないようで、顔を片手で覆い、まだ肩を震わせていた。 「ハハハッ、何を言うかと思えば……フフ、貴様、尽く愚かだな」 「クラウド……?」  エバンは眉を下げ、心配そうにクラウドを見ていた。手の隙間から見えるクラウドの口角が上がっていた。  クラウドの言葉が癪に障ったヴェルダーは矛先をエバンからクラウドへと移し、床に落ちていたならず者の誰かの剣を拝借し、クラウドへと突きつけた。 「んだとこの野郎……‼ 本当にテメェはムカつく奴だな、初めて顔を合わせた時から人を小馬鹿にしやがって……‼ ああああ‼」  ヴェルダーが咆哮しながらクラウドへと斬りかかる。その重い一撃を両手剣でクラウドはしかと受け止めた。  エバンが咄嗟に少し二人から距離を取った。  鍔迫り合いのさなか、心底見下した表情でヴェルダーを見ていた。 「何故エバンが狙われていたのか分からなかったが合点がいった。勘違い、か」 「勘違いだあ⁉ ぐっ⁉」  クラウドが押し合いに勝ち、両手剣でヴェルダーの剣を押し返した。体勢の崩れたヴェルダーがよろめき、床に尻もちをつく。立ち上がろうとするヴェルダーのその首筋にクラウドが剣先を突きつけた。ヴェルダーの動きが止まる。憎らしげにクラウドを睨みつけつつ、剣先が首筋をかすめている事にヴェルダーが冷や汗を流した。 「エバンは、キリニネラの王子ではない」 「……は……?」  クラウドが発した言葉に、ヴェルダーが虚を突かれたように目を見開いた。 「人間、苦労して手に入れた情報は真実だと思い込んでしまうものだが……盲目が過ぎたな」 「な、何を……言っている……」  動揺するヴェルダーに、クラウドは静かに続けた。 「私だ」 「……何……?」 「私がセルシス・フォン・キリニネラ……キリニネラの王子だ」  ――エバンはクラウドの左目の紋章が強く輝いた錯覚を覚えた。 「え⁉⁉」  エバンが心底驚いてクラウドを見る。 「……は……?」  ヴェルダーは目を見開いたまま表情が抜け落ち、無の状態で微動だにしなくなった。 「く、クラウドが……セルシス殿下……?」  恐る恐る、エバンが尋ねるとクラウドは頷く。 「まさか君もキリニネラの出身だったとは。私も驚いた」  否定をしない。エバンの幼い頃の記憶が呼び起こされる。国のお祭りか何かでパレードが行われた時、エバンは雑踏の中にいた。なんとか隙間を縫って馬車のキャビンの窓の中に見た王子の姿を朧気ながら思い出す。下を向き、眉を下げ、どこか全てに対しての申し訳なさに沈んでいた様子を。 「は……?」  ヴェルダーが力無く空気を漏らすように声を発する。 「え、えええ……? そ、そりゃオレ小さい頃に遠くからなら見た事あったけど、あの時のあの王子様が……え、えええ……?」  頭の中の幼い弱々しい王子と目の前の力強く立っているクラウドの姿が重ならない。それだけ抱く印象が全くの別物になっていた。 「……我が父上と母上をはじめとして、この男が憧れているあの国は腐敗しきっていた。富を持つものが貧しい者を貪り、多くの犠牲の上で贅を尽くしていたんだ。天国と地獄を内包していた国だった。それは君も知っているんだろう、エバン」  罪悪感を抱きながら、クラウドはエバンへと視線を向けた。エバンはそれを静かに見つめ返した。 「それは……ああ、嫌というほどに」  キリニネラでの暮らしは楽しい思い出よりも苦しい思いをした事の方が多かった。王族も貴族も国民達を守ろうとせず、搾り取ろうとしていた。その日その日を生きるだけで苦しかった。 「私一人の力では、何も出来なかった。だから革命が起きたのは必然だったんだ、当然の報いだった。私も止められなかった罪人だ。あそこで死ぬ筈だったんだ」  クラウドが眉間にシワを寄せ、苦渋に満ちた表情をした。革命の日の出来事はクラウドの心に大きな傷も残していた。罪があったとは言え、家族も友人も、住む場所も国も全てを奪われ全てを失った。残ったのは己の身一つのみだった。  大切なものは容易に失われる。あの喪失感はクラウドの心を蝕むには十分過ぎた。自身が欲し手に入れたものに対して深い執着心を抱いてしまう程に。 「…………はぁ?」  ヴェルダーが歯を食いしばる。 「しかし、一人の侍従の善意で私は逃げ延び……その善意に報いる為に泥をすすってでも今日まで生きてきた。私は生きねばならない、かの者の善意を無駄にしない為に」  クラウドの何が何でも生き残るという強い意志が感じられた。  その侍従がその後どうなったのかはクラウドは知らない。しかし例えもうこの世にいないのだとしても、裏切る事などクラウドには出来なかった。 「それでクラウドだけ処刑を免れて……ここにいるんだな」  エバンの言葉にクラウドは頷く。 「これ以上のお互いの詳しい話は後だ。今はこの勘違い野郎を大人しくさせるぞ」  クラウドは苦笑いをし、顎でくい、とヴェルダーを指し示した。 「……わ、分かった」  エバンが納得いかないながらも、とりあえず動かないヴェルダーを縛ろうと、常備していた縄を取り出し用意する。 「ハアああああああ⁉⁉⁉⁉」  ヴェルダーが大声をあげた。眉を釣り上げ目を見開き、顔の穴という穴から汗やら涙やら鼻水やらを吹き出しながら。その顔は怒りと困惑と羞恥……様々な感情を乗せて真っ赤になっていた。  二人がその恐ろしい様子に驚く。 「ふざ、ふざけんな……ふざけんなふざけんなふざけんなあああ‼ テメェが王子い⁉ んなわけねぇだろ頭どうかしてるんじゃねえの馬鹿がよ‼ エバンくんを庇って影武者気取りかよええ⁉」  クラウドが剣を下げずにヴェルダーを見てため息をついた。真実を告げられても勘違いを認める様子は無さそうだった。いや、認めたくないのであろう。 「エバンくんこそ我々の救世主なんだよやっと見つけた希望なんだよ俺様が王になれる道標なんだよ‼」  エバンが困惑したまま首を振る。 「テメェなんかが王子な訳……あってたまるかあああ‼」  ヴェルダーは首が傷付くことを厭わずに体を動かし、片手でクラウドの剣の刃の部分を掴んだ。首筋をかすめたらしくそこから流血する。 「!」  更に握った際に切れたのだろう、その部分から血が滴り落ちる。ヴェルダーは刃を掴む事でクラウドが剣を動かせないように固定しようとしたようだ。その状態で空いている手で近くに落ちていた剣を拾い、クラウドの空いている胴を切り刻もうとした。 「なんとでも言えばいい。もう貴様から聞く話も無いからな」  クラウドは焦らず冷静に、掴まれている両手剣を力を込めて振った。固定は不十分だったようだ。 「ぎゃあああ‼」  刃を握っていたヴェルダーの手がその刃で斬り裂かれる。悲鳴を上げたヴェルダーは剣を取り落とし、手を押さえてうずくまる。 「ゆび、指が……俺様の指があああああ‼」  エバンがその無防備な姿へと近づき、縄でその体を縛っていく。抵抗はされたが痛みが耐えきれないのか力は弱かった。ヴェルダーは大声でわめき続けた。  ◆  自警団達もクラウド宅の中へと入っていき、二人は団員達と合流した。ならず者達の制圧が完全に完了した事が分かるとエバンはようやく肩の力を抜いた。 「修繕費は団で持つからねクラウド」 「それはどうも」  マグノリアがクラウドにそう話し掛けているのが聞こえた。 (『クラウド』……偽名だったのか)  クラウドの正体がセルシス殿下だったと分かってから、エバンの心は落ち着かなかった。  そして。後処理を進める団員達を横目に、黒幕であったヴェルダーの様子を伺う。気絶したならず者達に混じり、縄で縛られたヴェルダーは今は力無くうなだれている。散々泣き喚いていたが、力尽きたのだろう。 (……話をしよう、クラウドと。オレもキリニネラ出身てバレちゃったし、もう隠す事も無いか)  エバンは自身の左腕の火傷痕を見る。まさかこの火傷痕からあのような思い込みをされてしまうとはエバンも想像していなかった。  エバンはふ、と一度乾いた笑いを漏らす。そして顔が青くなり冷や汗をダラダラと流した。  そして全部の事情を悟ったエバンは叫んだ。 「酒場のあの時実はとんでもなくやばかったじゃん‼ クラウドくん通りかからなかったらオレ誰にも知られずに連れ去られて勘違いで担ぎ上げられた挙句に暗殺されてたじゃん‼ 怖すぎる‼ ありがとうクラウドくんんんん‼」  突然地面に手と膝をつきうなだれて叫んだエバンの姿に周りが驚く。うおおおと叫び続けるその姿を見て、何人か背中を撫でたり優しい言葉を掛けたりとエバンの慰めに入っていた。今更になって自身がとんでもなく危なかったと分かったエバンであった。  そしてクラウドも苦々しくヴェルダーに対して呪詛を吐いていた。 「あの男のせいで折角のエバンとの期間限定恋人期間が色々台無しになってしまった、許せん。悶え苦しめ。はあ、仕切り直しだな……」 「アンタら今さっき大捕物を繰り広げたのに元気だねえ」  マグノリアが感心したようにカラカラと笑い飛ばそうとしたが、クラウドの言葉に引っかかりを覚えて固まる。 「……ん? というか待ちな、恋人? 期間限定??」 「いえお気になさらず口が滑りました」  クラウドがすっと表情を無にしてしらばっくれる。  マグノリアがクラウドの両肩を掴んで前後に揺する。がくんがくんとクラウドの首が揺れる。 「気にするよ⁉ そこまで滑らせて今更黙らないでおくれよ! 一体全体どういう事だい⁉」 「近い内ににに良い報告をするのでででそれまでははははそっとしておいててて頂きたいいい」  揺らされながらもクラウドは詳細は語らずにマグノリアの追求をかわし続けた。  こうして、レザルークの街を襲った一連の事件は関わったならず者全員と黒幕の捕縛により解決へと導かれたのだった。ヴェルダーの処遇はまだ決まっていないが、犯してきた罪の多さを考慮すると極刑が下される事は暗黙に皆察していた。  エバンとクラウドの二人は、事件を通してお互いの過去の一面を共有し、再び向き合う事を決意していた。  

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