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外伝アネモネ-終末世界御伽忌憚-いつかの日々 後半③※成人向け描写あり

 郁の身体が強張っている。  彼の感じている恐怖と緊張を和らげであげたい。 「これ……ちがう、から……望は、こわくない……」 「言わなくても大丈夫だよ。ちゃんとわかってるから」  苦しそうに喘ぐ口唇にそっと口唇を触れさせる。  造作は薄いが、やわらかい感触。 「んっ……ふぅ……っ、は……ふっ……ん、くっ♡ちゅ、くッ♡ちゅっ……ちゅっ……♡」  郁が、おずおずと睫毛を伏せる。  ぎこちなく、口唇を押しつけてくる仕草が、もっと、とおねだりされているようでかわいらしい。 「もっと、してほしい?」  こくこくと郁が頷く。 「今日の郁、甘えたがりでかわいい……いっぱい、キスしようね? ん、ちゅっ、ちゅっ、ふ、あ……♡」  ただ、口唇と口唇を触れ合わせているだけなのに、深い安堵と熱が生まれる。  それは、郁も同じらしく、きゅっと衣服の袖を握ってきた。 「や……やさしくされるの、うれしい……んんっ、ふぅっ、ふっ♡ん、ふぁっ、んう……っ♡」  甘えるように、郁が口唇を押しつけてくる。  大人びた美貌に反して、幼い甘え方。  そのギャップがたまらなく、興奮する。 「クチ、開ける? 僕、もっとしたいんだけど……だめ?」 「だめ、じゃない……ん、あ……♡」  郁が、かぱ、と唇を開く。  赤い喉の粘膜まで見せびらかして、必死に自分を誘う様は健気だ。  きっと、郁の言うところの「だめじゃない」は彼の真意としては、「もっと、して」という意味なのだろう。  そう思うと胸にふわっと温かい感情が広がる。 「苦しかったら言ってね……? ん……くぷっ……くちゅっ、ちゅくっ、ちゅむ……♡郁のクチ、あっつい……ん、れろっ、れるっ♡」 「ん、はぁ……っ、望のも、熱い……これ、溶けそ……ん、くちゅっ、れるっ、れろっ、んっ♡んっ♡はぁ、んっ♡しょりしょりって擦れて……っ♡ん……ふぅ……♡」  夢中になってお互いに舌先と舌先を擦りあわせる。  唾液が粘着質に糸を引く。  互いの熱を奪うような卑猥なキスに没頭する。 「ん……ふにゃ……っ♡あ、ふぅ……っ、これ、頭、ぼーっとする……♡んっ♡んうっ♡は……ぁん……っ♡」  ぢゅっ、と音をたてて、薄い舌を吸いあげる。  すると、郁がたまらなそうに、背を反らした。 「んぢゅっ、んう、うっ、ふ……う……っ♡きす、きもちいー……♡ん、んッ♡」  きゅっと窄まった狼の耳。  キスをしながら、そこをふにふにと揉みしだいた。 「ひゃうううううぅうううううんっ!!? 耳、だめ……きす、といっしょ……へ、へんになるから……んむっ、んうっ、はぁ……っ、あ、んっ、んんむっ、んうぅー……♡」  だめ、とは言っても拒否も抵抗もしない。  耳を指で弄びながら、たっぷりとキスを楽しむ。  唾液を送り込むと反射的にそれを飲み下す始末。 「ん……ちゅ……るるっ、んぐっ、う、ん……? 望の、これ……嫌いじゃない……っ、でも、こんなの……んむっ、ぢゅるっ、ぢゅぞっ、ぢゅるるっ♡♡♡」 「口移しで唾液飲むなんて、少しえっちかもね」  そろそろ、郁が限界そうなので、口を離しながらそう囁く。  彼が言いたいであろうことを代弁したつもりなのだが、俯いてしまった。  恥ずかしいのだろう。  その含羞が、いつも望月の劣情を煽るのだが、いつまで経っても彼はそのことを理解しない。 「あ、う……望、身体……熱い……」 (言ったら、怒られそうだけど、これは服を脱がしてほしいってことだよね)  郁は多くを語らないが、何を求めているかはとても分かりやすい。  もっとも、これも指摘したらいつものすげない態度が返ってくるだけだろう。 「じゃあ、服、ぬごっか」  これは、望月だけが理解していればいいことだ。  望月は機嫌よく、にこーっと笑って、シャツのボタンを脱がしていく。  露わになる陶磁のような青白い皮膚。  微かに膨らみを帯びた乳首。  まだ触れていないのに、乳頭の部分がぷくっと腫れている。 「やさしく触っているつもりだけど、痛くない……?」  指の腹でつう、と乳輪の縁をなぞる。  わざと焦らすような愛撫をした。 「んっ♡んっ♡はぁ……んっ♡あ……声……出ちゃ……♡んんっ♡」  あわてて、郁が手でクチを覆おうとするので――。 「こら、手で塞いじゃだめでしょ? やさしくするって言ったけど、郁のかわいい声、聞かせてくれないなら悪いおてて、縛っちゃおうか?」 「うう……っ、お、おれの声で……その、な、萎えたりしない……のか……?」  思わず、笑ってしまう。  その言葉は想定していなかった。  そもそも、いやらしい声が聞きたいのだから、少しばかりの意地悪を言ったというのに。 「笑うことないだろっ、だって、声、へんだったら……んひうっ、にゃああぁあああああっ♡♡♡」  舌を伸ばして、ツンと尖った突起を舐めあげる。  もう一方は、指で摘まんで転がした。 「や、あぁっ、あぁー……っ♡舐められるのと、んんっ♡指でくりくりってされるの、すごく、き、きもちい……でも、へんな声でちゃうぅっ♡がまん、できないからっ♡んううっ♡ふーっ……ふぅっ、ふぅっ♡」 「ん、れるっ、れろ、ぺちゃっ……くぷぷっ♡かわいいから、ぜーんぶ、聞かせて。でも、僕以外にそんな声聞かせたら嫌だからね? 郁は僕のだって、目印つけとこうかな?」  かぷ、と望月が、敏感な突起を甘噛みした。 「はぁ……あぁ、あああああああああああああああああああああああああああああああ”ああああんっ♡♡♡ちくび、噛んじゃ、だめ……痛いのに……っ、これ……♡♡♡やだ、やだあっ♡♡♡」 「痛いのに感じる? 郁のおちんちん、勃起してるもんねえ。気持ち良いねえ。でも、今は乳首で上手に感じようねえ。ん~……れろっ、れるっ、れるるうぅうっ、ぺちゃっ、ん……ぬちゃ……っ♡く……ぷぷっ♡」  はむはむと唇と歯で甘噛みをする。  痛いほどに尖りきった突起を吸いあげる。  すると、郁が性感に懊悩して、緩くかぶりを振った。 「ん、アっ、あっ♡あっ♡りゃ……めえ……っ♡これ……刺激、つよいぃっ♡お、おなか、ぐるぐるする……んにあっ、あぁ、ああああああああぁああああああああああっ♡♡♡」  郁の身体がピンク色に染まり、発汗している。  乳首は、ぷっくりと赤く腫れあがり、少し、指が掠めただけでひどく感じ入るほどだ。 (元々、敏感だけど、今日はやけに感度がいいような……)  もしかしてだけど、と望月は思ったことを口にした。 「昨日、ここひとりで弄った?」 ……遠からず当たっているだろうが、いかにも、郁が憤慨しそうな質問である。 「……ね、眠れなくて……少しだけ……」  途方にくれたように、郁がそう答える。 (エロ……)  ゆっくりと彼の肩を押し、ベッドに押し倒す。 「え? 望月……?」 「郁がゆーわくするようなこといっぱい言うから! もう我慢できないよ!」  郁が腑に落ちない顔をしている。  ということは。  望月の中で合点が言った。 どうやら、今までの郁の言動は無意識だったらしい、と。 (いや、それはえっちすぎでしょ……)  着衣の中で愚息が苦しいので、今すぐにでも彼を抱きたい衝動と必死に戦っていたが――郁は、困惑したように、ただ、望月を見上げていた。  そんな顔すらも美しいのだから、どうしようもない。

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