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【SS】本物の番になった夜②

 わずかに残っていた理性。そのため途端に恥ずかしくなり、これ以上彼の指先を見たくなくてぎゅっと目を閉じた。 「ノア、恥ずかしい? 俺は嬉しいけどね、こんなにも求めてくれて」  クスクスと笑いながら、意地悪く耳元で囁くルーファス様。  でもその声は、興奮のせいでいつもよりも上擦っているように思えた。  目を閉じたままの僕のモノを、生暖かい感触が包み込む。  それが彼の唇なのだと気付くより先に強く吸われ、体が大きくのけぞった。  いつもであれば絶対にしないのだけれど、夢中で彼の頭を抱き締める。  もっと、もっとと、はしたなくルーファス様を求めるオメガの性。  でも愛する彼の全てを受け入れると決めた今、それが汚いものだとはもう感じなかった。  彼の口内に、導かれるまま精を吐き出す。  すると彼は優しく笑って、頭をなでてくれた。 「よく出来ました。ノア、可愛かったよ」  達した余韻に浸る間もなく、身体を反転させられた。  四つん這いになった僕の体に挿し入れられた、彼の指。  それは卑猥な水音をさせながら、何度も抽挿を繰り返した。  ギリギリまで抜かれ、そして奥を突かれる度に、いやらしい喘ぎ声が口をついて出る。  それを邸宅の誰かに聞かれるのがとても恥ずかしかったから、枕を手繰り寄せて顔を覆った。 「こら、ノア。人払いをしてあるから、俺にだけ可愛い声をもっと聞かせて?」  甘く耳元で囁かれ、あっさり枕は奪われてしまった。そのため部屋には、再び僕の嬌声が響いた。 「ルーファス様……! もう僕、また……」  彼の名を呼びながら、もう一度達しそうだと訴える。 「いいよ、ノア。何回でも、いかせてあげる。だけど、最後は一緒にね?」  背中に優しくキスを落とされ、胸の先端をもう一方の指でこねられ、摘まれる。  すると僕はもうこの行為が恥ずかしいと考えることすら出来なくなって、ただ与えられる刺激に溺れた。  僕の感じる場所はすべて、もう彼にはバレてしまっている。  だから特に弱い部分ばかりを中心に指で擦られ、反射的に前に逃げようとしてしまった。  すると彼はクスリと笑い、腰をしっかりと掴んでそこを重点的に突いた。 「こら、ノア。逃げようとするんじゃない。ここも、ノアは好きだろう?」 「好き、でもダメ……! ルーファス様、そこはもうやぁ……!」  涙目になりながら顔だけ後ろに向けて、必死に訴える。  すると彼はゴクリと唾を呑み、指を抜いてくれた。  だからそれにホッとしたんだけれど、彼はふぅと色っぽく息を吐き、前髪をかきあげながら告げたのだ。 「まったく……。本当にノアは、俺を煽るのがうまいな?」   妖艶に笑うその表情はゾクゾクするほど色っぽくて、神々しいくらい美しい。  この人が僕の運命の番なのだということが、いまだに信じられない。  再び腰を掴まれ、そのままゆっくりと僕の中に侵入してきた彼のモノ。  それは僕がヒートで敏感になっているせいか、僕のフェロモンに反応してかは分からないけれど、いつも以上に熱くかたいような気がした。 「ノア、分かる? ゆっくり押し広げられていく感覚が。もう完全にここは、俺の形になってしまったみたいだ……な!」    あまりにも恥ずかしくて、震えながら左右に小さく首を振る。  でも彼の言葉に煽られて、僕の中がぎゅっと収縮するのを感じた。  最後の一音を発するタイミングで、一気に奥まで突き入れられた。 「おいおい、ノア。まだ挿れただけだよ? この程度でそんなに感じていたら、後が大変だぞ?」  ククッと意地悪く、ルーファス様が笑う声。  もう何も言葉を発することが出来ず、シーツを握ったままただ与えられる刺激に翻弄され続けた。 「ノア、可愛い可愛い俺のノア。愛してるよ、心から……」  背中を彼の唇が這う気配。一際強く胸の頂を摘まれると、悲鳴にも似た声が溢れた。 「んっ……、ひっ……!」  だけどその手は胸から離れ、今度は再び僕の下半身へと伸ばされた。 「ごめんね、ノア。ここもちゃんと、もっと可愛がってやらないとな?」  再び勃ち上がった僕のモノに手を伸ばし、優しく指で先端をそっとなぞられる。  たったそれだけのことで、恥ずかしいのに僕の体は期待と歓喜に震えた。  なのに彼はそこから手を離し、芝居がかった様子で僕の耳元で囁いたのだ。   「ねぇ、ノア。でもさっき君は、嫌だって言っていたよね? だから本当に嫌なら、もうやめておこうか? だって大好きな君の嫌がることは、俺だってしたくないからね」  行為の最中のルーファス様は、とても意地悪だと思う。  でももう僕の体はヒートの熱で完全におかしくなってしまっていたから、泣きそうになりながら必死に訴えた。 「ルーファス様、意地悪しないで……! ここも、触って……!」  彼の手を取り、さっき指先で触れてくれた場所に、自らの意思で導いた。 「いいよ、ノア。だけど、君から求めたんだ。次はやめてって言っても、もう聞いてやらないからな」  顔を見なくても、よく分かる。きっと彼はいつものように意地悪く、そしてとても楽しそうに口角を上げて笑っているに違いない。  コクコクと夢中で頷くと、彼の手が再び僕のモノに触れた。  だけど今度はただ触れるだけではなく、包み込んだ大きな手のひらを上下に激しく動かし、彼のモノとは比べものにならないくらい小さな僕のモノを刺激した。 「あっ……、んんっ……! ルーファス様、もっとゆっくり……!」  目の前で揺れる、僕の長い前髪。  ハァハァと乱れる、僕らの息遣い。 「ダメだよ、ノア。君が求めたんだから。それに俺は、言ったよな? 次はやめてって言っても、聞いてやらないと」  クスクスと笑いながら、さらに加速していく手と腰の動き。  そしてその宣言通り、そこからは僕が嫌だと訴えても、彼は絶対にやめてはくれなかった。 「ノア。君はただ与えられる感覚に、溺れていればいい。ほら、締め付けがまた強くなった。やめて欲しいと言いながら、もういきそうなんだろう? いっぱいいっていいんだよ?」  その声に反応し、ガクガクと震える体。  そんな僕にトドメを刺すように、ルーファス様が耳元で囁いた。 「ノア、いけ」  そしてその言葉に導かれるようにして、僕は中と外、両方でほぼ同時に達した。   「ん……、うまくいけたねノア。本当に、いい子」  ちゅっと音を立てて、彼は僕のうなじに口付けた。 「でもまだ、終わりじゃないからね。今夜こそ君を、本当の意味で俺の番にするから」  さらに硬度を増した、彼のモノ。  期待感から、僕の中が一際強くそれを締め付けるのを感じた。

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