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【SS】幸せの先にあったもの②

 そのまま僕の夜着大きくはだけさせたかと思うと、ルーファス様の指先が何にも守られていない胸元を無遠慮に這う。  でも僕は、もう知っている。……この先にある行為がとても幸せで、気持ちのいいものだということを。 「まだ触れてもいないのに、もうこんなに硬くして……。本当にノアは、可愛いな」  彼の指先が、僕の胸の頂をピンと軽く弾く。たったそれだけのことで、僕の身体は大きく反り返った。  ルーファス様の口元が、ニヤリと意地悪くゆがむ。だけどそれすらも、もう僕を淫らに乱すスパイスにしかならなかった。  必死に彼の背に腕を伸ばし、縋り付く。満足そうに、彼の口角が上がる。  月明りの下、黄金色の髪がキラリと輝いた。  僕の身体にまたがり、胸元に顔を埋めるルーファス様。これからされることだって、僕はもう知っている。  指だけではなく、舌でも可愛がられるのだ。……執拗なくらい入念に、僕がおかしくなるまで。  まるで子猫がミルクを飲むみたいに、ルーファス様の舌が僕の首筋を這う。 「んっ……、はぁ……! ルーファス様……!」 「ノア、気持ちい?」  その声に反応し、視線を彼に向ける。彼の真っ赤な舌がチロチロと形のよい唇から覗く様は何度見てもとても卑猥で、恥ずかしくてたまらないのに目が逸らせない。 「気持ちい……、ルーファス様……!」  泣きそうになりながら、声を絞り出す。するとルーファス様は、恍惚とした表情で笑った。   「いい子だね、ノア。なら、もっと気持ちよくしてあげる」  すでに硬く尖った赤い蕾に、歯を立てられた。 「んっ……、ふっ……! ルーファス様ぁ……!」  夢中で彼の頭を抱いたまま、さらなる刺激に期待して喉が鳴る。  何度も歯を立てられる度、恥ずかしいのに腰が浮き、もっと、もっととオメガの性がはしたなく彼を求めた。  そして胸に完全に意識が向いているその隙に、いつの間にか下半身にも手を伸ばされていた。  彼の大きな手のひらが、僕のお尻をいやらしく撫でた。  ただ撫でられているだけなのに、ゾクゾクとした快感が背中から上がってくるような感覚。  腰をくねらせ、快楽を逃そうとしたら、クスリと彼は妖しく笑った。 「こら、ノア。いい子だって、……褒めてあげたばっかりなのに」  僕の胸から顔を上げ、それだけ言うと彼は、軽く僕のお尻を叩いた。  でもそれはそこまで強くはなかったからそれは新たな快感へとかわり、僕の口からはいやらしい吐息が漏れた。 「あーあ、君って子は。お仕置きでも、感じちゃうだなんて」 「ごめんなさ……、ルーファス様……! けど、気持ちい……!」  涙目のまま、謝罪の言葉を口にする。それを見た彼は、まるで飢えた獣みたいにぺろりと軽く舌なめずりをした。   「ククッ、本当にこんな簡単にグズグズになって。……はしたなくていやらしくて、最高に可愛い」  意地悪な言葉とは裏腹に、優しく彼の指先が僕の後孔の周りを撫でる。  だから僕は彼がもっと触れやすいように、自らの意思で四つん這いになり、身体を差し出した。  なのに彼の指は肝心な場所触れることなく、焦らすように周辺をなぞるだけだった。   「ルーファス様……! なんで……?」  早く触って欲しくて、顔だけ後ろに向けた。  それを見た彼は嗜虐的な笑みを浮かべ、耳元で囁いた。 「なんでって、何が?」  絶対にその答えなんて彼は分かっているはずなのに、わざとらしく不思議そうに聞かれた。  泣きそうになりながら、彼の綺麗な顔を睨み付ける。  するとルーファス様は、クスクスと可笑しそうに笑った。 「ほら、ちゃんと言ってよノア。じゃないとずっとこのまま、お預けだよ?」  天使みたいに綺麗な顔で、悪魔みたいに笑うルーファス様。 「お預け、やだ……。ルーファス様ぁ……」  情けなくなるほど、媚びた声。だけど今日の彼は、これで許してくれるつもりはないらしい。  笑顔のまま、僕の言葉の続きを待つルーファス様。  だから僕は覚悟を決めて、目を閉じて消えそうなほど小さな声で答えた。 「……ちゃんと、触って」 「どこを?」  まだ僕を辱めるつもりなのかと、羞恥で震える。  だけど身体の方は、もう限界だった。 「……ここ」  四つん這いのまま、そこがちゃんと見えるように指で開く。  するとルーファス様は楽しそうに笑いながら、そのに舌を埋めた。 「え……? や、違う! ルーファス様! それ、やぁ……っ!」    初めてそんなことをされたものだから、パニックに陥った僕は、ズリズリと腕の力だけで前に逃げようとした。  なのにそれは腰を掴まれ、あっさり阻止された。 「触って欲しかったんだろ?」  クスクスと笑う、ルーファス様。それから彼は、今度はその周辺をペチャペチャと音を立てて舐めた。 「ん……、触って欲しかった。けど……っ!」  ハァハァと、呼吸が乱れる。指とは異なる感覚は少しずつ、でも確実に僕の頭と身体を蕩けさせていった。 「けど、何?」  そんな場所からクスクスと笑いながら聞かれ、全身がさらなる成長熱を持つ。 「けど、舌はやぁ……っ!」  泣きそうになりながら、必死にやめて欲しいと訴える。   そこからは快楽に耐えながら、もう声を出すことも出来ないまま左右に激しく首を振り続けた。   「嫌だって、ノアは言うけどさぁ……」 「……?」 「ノアのここ、めちゃくちゃ喜んでドロッドロになってるよ?」    そう言うと彼は指を一瞬突き入れ、抜き去ると、濡れた指を僕に見せ付けた。 「やぁ……っ!」  真っ赤であろう顔のまま、ギュッと目を閉じる。  すると再び生暖かくて指よりも柔らかい感覚が僕の後孔に触れ、それはそのまま少しだけ硬度を増したかと思うと、ツプリと中に侵入してきた。 「ひっ……!」    悲鳴にも似た声が、寝室に響く。でもやっぱり腰をしっかりと掴まれていたから、逃がしてはもらえなかった。

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