32 / 33

第32話 証拠の調べ方。

緋「しーちゃん!」 光「静夢!」 緋・光「ごめん!!」 俺たちは土下座して謝った。 月「君たちさぁ……仲良過ぎない?」  「付き合ってるの?」  「僕を1人にして…あんなこと…」 不機嫌そうにそう言う月城くんの目元は少し赤くなり、瞳は潤んでいた。 ええ…泣いてたのかな…。 光「付き合ってるなんてとんでもない!!オレコイツキライ!」 緋「超絶仲悪いよ!貶めたい気持ちしかない!」 光「静夢の笑顔が見たいって気持ちだけは同じだから、意気投合する時はあるんだけど、俺たちはライバルなんだよ。」 緋「そうそう、共感できる部分はあるけど、血の味を争うライバルだよ!」 月「……2人とも、僕のこと好きなの?」 緋・光「好き好き!」 月「じゃあ、証拠飲ませて。」 証拠? 飲ませる? 証拠って飲ませるもの? 月「2人とも、部屋に入って。」 どういうことかわからないまま、俺達は月城くんの部屋に入った。 月「…君たちがイチャついてる間、僕は古文書を読み進めていました。」 月「情欲の念ってのはつまり、静夢のことがだーい好きって気持ちだよって、僕のチャッピーが教えてくれました。」 え〜…月城くんのチャッピー、かわい〜… 月「もし2人が付き合ってて、僕に言ってる“大好き”が嘘なら、味が落ちてるはず。」 月「それに、2人で何かしてたなら……恋愛経験値が上がってたら…」 光・緋「ないないない!」 月「論より証拠!ってことで、パーティーをはじめます!」  「カンパーイ」 そう言って、俺と緋美にグータッチしてきた。 何このパリピ感!? あ、さっきの宴会!洋風に変換されてちゃんと効いてたのか! 月「どっちからにしようかなぁ、う〜ん、じゃあ緋美から。OK?」 緋「はいっ!」 月城くんは緋美に跨って、首元を舐め始めた。 うわっ、これまた見ないといけないのはキツっ… 俺は両手で顔を覆って俯いた。 月「…もういくよ、いい?」 緋「うん、きてしーちゃん…」 月「いただきます…」 あー緋美キモい…耳栓欲しい… プスっ… 緋「………んっ!」 ジュッ…ジュッ…… 緋「んんっ……!」 緋美耐えてる! この前、喘ぎ声再現されたの恥ずかしかったんだな! 月「…ごちそうさま。」 早いな! 味見だからか雑なのか。 目を開けると、緋美は恍惚とした表情をしていた。 けれど、あまりにあっさり終わったせいか、どこか名残惜しそうでもある。 月「次!こーくん!」 光「はい!」 月「いいよね?」 光「はい!」 なんかキビキビしてるなぁ。 今まで緋美任せにしてたのに 初めて自分の体質に向き合って 変わるために頑張っているんだね。 緋美が「俺が育てた!」って豪語してたけど、血をあげたら確かにそんな気持ちになるかも… そうしみじみと考えている俺の膝に、 月城くんは跨ってきた。 月「吸血の作法に決まりはないって、相談して決めていいものなんだって、書いてたんだ。」 月「唾液に止血作用や、痛みを緩和する効果はあると思うから、首は舐めます。いい?」 光「はい、仰せのままに…。」 月城くんは俺の首元を舐め、 月「…いくよ…少し痛いかも、我慢してね…」 あー!!そういうセリフは心臓口から出てきそうだからやめて欲しいー! でも俺が勝手に変な感じに取ってるだけだから言いづらいーー!! 光「は、はい…」 俺は目をギュッとつぶって唇を噛んだ。 さっきのセリフの威力と、噛まれる瞬間の緊張で、心臓が激しく鳴っている。 ……なかなか噛んでこないから、薄めを開けて見てみると、 月城くんは、うっとりした顔で俺を見つめていた。 えっ!この怖がってる顔が好きなのか? Sなの?ドSなの月城くん?? 緋「しーちゃん!早く噛んで!ダメだよ!絶対キスしないで!!!」 ヤジを飛ばす緋美を鬱陶しそうに一瞥し、 「はっ」と小さく息を吐き、 俺の首元を噛んだ。

ともだちにシェアしよう!