45 / 75

第45話 食材の結託。

──昼になり、 緋美と俺は、静夢の作った『BLサンドイッチ』を食べた。 本当にマヨネーズたっぷりで、普通に美味しかった。 このマヨネーズさえも何かの隠語じゃないかと疑って、いやらしく感じていた自分が恥ずかしい…。 「食べ終わったら、こーくんの、たっぷり飲ませてね…♡」 ううっ…!この俺を焚きつけるあざとい言い方も、天然なんだろうな…。 『お腹すいたー!早くご飯ご飯!』 と、同じ意味なんだよなぁ……。 「せっかくだから、まずはピカピカに洗ってあげたいなぁ〜!」 「えっ!それはいいよ!お風呂は無しで……。」 「いやいや、しーちゃんが洗ってくれるって言ってるんすよ?食材としてありがたく享受するべきでしょ?」 「それに、しーちゃんが口つけるんすからね。綺麗にしとかないと!」 何こいつ、俺の俺自身がわんぱくになって、静夢に軽蔑されろと思ってる? 「合宿のとき、こーくんすぐ上がっちゃったし、改めて合宿気分味わうために、3人で入ろっか!」 「うえっ、俺も??」 「うん!緋美も洗ってあげる!」 俺にあんなこと言っておいて、断れる筈ないよな。プッ、バカなやつ。 「う、うん…わかった…。」 「よし!じゃあ、お風呂とタオル、準備してくるね!」 静夢はパタパタと駆けていった。 「先輩………。」 「勝負しましょ…!」 「どちらが最後まで生き残れるか!!」 「俺が勝ったら…この後BLサンドイッチ会、開催ですよ。いいですよね?男に二言はありませんよね?」 「二言もなにも、俺一言も発してないけど…。」 「てか、静夢ってさ、」 「男と、そういうことしたいと思ってるのかな?」 「処女の血が不味かっただけで、性的な対象は女の子なんじゃないよね?」 「は!?怖いこと言わないでくださいよ!」 「だって、童貞好きなのは、血の話…食事の話でしょ?食欲と性欲の嗜好が、同じとは限らないんじゃ…。」 「嘘でしょ……でも、確かに……。」 「BLサンドだなんて浮かれてるの、俺らだけって可能性もありますね…。」 「いや、それはお前だけだけど、」 「最悪は俺も、前に進めない可能性あるよな…。付き合うことと、そういう行為が結びついてなさそうだし…。」 「お前が情報制御したせいで…!」 「……女しか無理かもなんて、微塵も考えなかった…」 「よし!聞き出しましょう!風呂で!」 「嫌われない程度に、探りましょ!」 「善は急げ!我慢大会と、しーちゃんの性的嗜好探り作戦、同時にやりましょう!」 善……なのかなぁ〜…。 まあでも、知らなきゃいけないことだし、緋美なら上手く聞き出せそうだし、 ここは、乗るしかないか! 「二人とも〜お風呂準備できたよ〜おいで〜!」 うわっ、ついに…!! 俺と緋美は無言で顔を見合わせた。 静夢の愛撫(?)に耐えきれるか、 相手が愛撫(?)されているところを見て耐えられるか。 そもそも静夢は、男が性的な対象なのか…。 かなりハードなミッションだけど、 ここを通過しないと前に進めない…! 俺たちは覚悟を決めて、 風呂へと向かった……。

ともだちにシェアしよう!