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第59話 不名誉な達人。

「あっ…こーくん…!」 静夢は消え入るような声で呟くと、 すべてを委ねるように俺の胸へと崩れ落ちてきた。 快感に震えるその細い腕が、極限に達することを恐れ、俺の身体を締めつけていく…。 「あ…イク…!ご……ごめ……」 「ん…ッッ!!」 言葉にならない声を残し、静夢は俺の手の中で果てた。 あまりに勢いよく射精したので、指の隙間から迸り出た精液が、俺の腹部にかかった。 「やだ!こーくんにかかっちゃった…!ご、ごめんね!流して…!」 「謝ることないよ。気持ち良かったなら嬉しい。たっぷり出たね。勢いも凄かったよ。」 「ちょっと!量とか勢いとか……そんな細かく実況されたら恥ずかしいよ…!」 ……出会った日のこと思い出すなぁ。 ちょうどこの辺りだった。 あの時、牛乳をかけらたれたのは。 …今はその場所に、静夢の精子がかかってるなんて! あーーーー!!たまらない!!! 「あんまり長くいると変に思われるから、サッと湯船に浸かって出よう。静夢、先入ってて。」 俺は超特急で頭と体を洗い、湯船に浸かると、静夢が無言で抱きついてきた。 「静夢…怖くなかった?大丈夫?」 「うん……大丈夫。すっごく気持ち良かった。」 「こーくんがしてくれたら、すぐイッちゃうね…。」 「まあ、自慰しかして来なかった男だから。扱くのは上手いかな!って、自慢にもならないな…。」 「ううん、自慢していいと思う!こーくんは自慰の達人だよ!!」 おお…!なんて嬉しくない褒め言葉…! 「こーくんのも、してあげたいな…。」 「お、俺のはいいよ、もうあがろう。」 「じゃあ、寝る前に…。」 「いや、緋美とチビたちもいるし…。」 「そっかあ、僕も早く自慰の達人になりたいのにな…。」 自慰の達人!? なんか目的変わってない? 食事の味早く知りたいんじゃなかった?? 性欲処理したいだけになってないよね? 今一番、静夢の血が美味しいんじゃない? 静夢は自分の腕でも噛んで飲むのが一番満足するんじゃないの? いやでも、手さえ繋げないどころか、積極的に童貞を捨てようとしてるから、不味いのかな?? よくわかんないな…。 お風呂から出てリビングに戻ると、風はソファでスヤスヤと眠っていた。 ハロウィンごっこで遊び疲れたんだろう。 弟たちはまだ不毛な勝負の無限ループを続けてるのかな? 陽の部屋に行ってみると、 ベイブレードだけじゃなく、カードゲーム、けん玉、デジタルゲーム機などが散乱した中、弟たちは床で重なり合うように眠っていた。 こっちも戦い過ぎて疲れちゃったんだな。 緋美もだけど、陽もよく床で寝てるから、問題ないだろ。 俺は二人にそっと布団をかけて部屋を出た。 「ははっ、みんな寝ちゃってた。疲れたんだろうね。」 「えっ!そうなんだ。」 「ってことは…。」 「……一緒に俺の部屋で寝る?」 「俺のベッド狭いけど、いい?」 「全然いいよ!むしろ狭い方が…!!」 静夢、嬉しそうだな。 俺も……俺ももちろん、嬉しいけど、 絶対エロいこと期待してるよね….!? 扱くたびに、無意識に前後に動く静夢の腰を見ていると、俺のお尻が『出口から出入り口』に進化する日も、遠くない気がして…。 男同士のやり方も勉強して、お尻用のローションを買ってはみたけれど、『ほぐす』とやらが怖すぎてまだ何もできていない。 しかも静夢の腰、すごい勢いで動くんだよな…。 あの勢いでガンガンお尻を突かれたら、 静夢のが腹を突き破って出てきそう…。 精通したてで性的なことに興味津々の静夢と、 チラ見えボクサーパンツにさえドキドキが止まらなくなるプロ童貞の俺とで、 静夢に自分の焼いたマフィンの美味しさを、知ってもらえる日は来るのかな……。

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