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第18話 辛くないはずだった*
「フン、性奴隷が一人前に嫌がってんのか? まあ、その方がそそるけどなぁ?」
「ひっ、ぅ……」
男は僕の乳首に舌を這わせると、乱暴に舐めまわし、時折歯を立ててきた。もう片側の乳首もきつくつねられ、爪を立てられる。
快楽だけではなく同時に苦痛を与えようとしている悪意のある手つき。昨日、アレクに触れられた時の優しい感触とは対照的なその責め苦に、僕は確かに興奮してしまっていた。
「あ……ぅ、うぁ、ぎっ……」
勇者によって開発され尽くされた体は、優しさよりも苦しみを求めている。アレクの時よりも明確に強い快楽に晒され、無意識のうちに体が反って、もっともっとと強請るように胸の先端はピンと硬いものになっていく。
「はっ! 下ももうびしょびしょで準備万端じゃねぇか。乳首だけでイキそうになってたのかぁ?」
「そ、そんなこと……あぁぁっ……!」
千切れそうなほどきつく乳首をつねられ、僕のささやかな性器から白濁が飛び出る。男はそれを指で掬い上げると、そのまま乱暴に僕の穴へと捩じ込んできた。
「ったく、汚ねえなぁ! ほぐすのに使ってやるよ!」
「ア、あぁっ、ん、んあっ……!」
「ははは! 腰が浮いてんぞこの淫乱!」
「うぁ、あっ、アァっ……!」
涙をボロボロと流しながら、内側を責められてよがり狂う己を、僕は冷静に受け止めることができなかった。
なんで。こんなのはいつものことだ。今更だ。僕が性処理係の精液袋なのは、今に始まったことじゃないじゃないか。なのにどうして、こんなに悔しくて、悲しくて、辛いんだ。
「う、あっ、もう、もうやめっ……」
「やめるわけねぇだろ? このまま嫌がる相手を組み伏せるってのもいいが……やっぱり淫乱なバケモノに誘われたって事実は欲しいよなぁ?」
男は僕の中から指を抜き、邪悪に顔を笑みの形に歪めながら宣告する。
「股を開いて、俺を誘え。お前の考える限り、一番屈辱的な言葉で懇願しろ。うまくできなかったらどうなるかはわかるよなぁ?」
「うぅ……」
溢れ出る涙を止められないまま、絶望の眼差しで男を見上げる。
大丈夫。感情を切り離すんだ。いつも通り、望まれるままに言葉を口にすればいい。自分にはそれを苦痛とかんじる理由はないはずだ。心を閉ざすんだ。
僕は、自ら股を開くと穴に指を這わせ、入れやすいように強引に入口をこじ開ける。
「ぼ、僕は……人間様、に、使われる、ための……穴奴隷、です……この、淫乱穴で……どうか、ご奉仕させて、ください……お願い、します、お願い――ぎぃっ!?」
突然男は僕に覆い被さり、鼻息荒く腰を打ちつけ始めた。
「あ……あぁっ、あぐ、んぁっ……!」
「この淫乱が! ヒト以下の、下劣な、性道具が! 人間様に指図してんじゃねぇ!」
「アァっ、ごめんなさい……ごめんなさいっ……!」
「ごめんなさいじゃなくて気持ちいいって言え!」
「ひぐっ、きもちいい、きもちいいです……! ありがとう、ございますっ……!」
「そうだ、それでいい! テメェは誰が相手でも股を開くバケモノなんだからなぁ!?」
こちらのことを全く考えず、ただ欲をぶつけられるだけの動き。だけど浅ましい僕の体はそれに悦びを感じてしまって、欲望だけが思考を支配し、理性は遠く彼方へと追いやられる。
「ひ、ひゃいっ……! 僕は、誰相手でも、腰を振りますっ……! 嬉しいですっ……ありがとうございます……誰でもいい、誰でもいいんですっ……!」
潤む視界で揺さぶられながら、求められた言葉を口走り続ける。
その時、部屋の戸が乱暴に開き、仰向けに犯されていた僕と、戸を開けた人物の目がハッキリと合ってしまった。
「ぁ……、アレク、さま……」
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