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第28話 愛を伝える資格も*
夜の帳が下り、町に静かな暗闇が訪れる。そんな中、俺は宿の一室でヒーラーを見下ろしていた。
騒動から数日経っても目覚めない彼。その顔色は極めて悪く、生きていることが奇跡のように思えるほどだ。
「ヒーラー……」
名も知らぬ彼に呼びかけ、そっと顔に触れる。疲れ果て、死んだように眠り続ける彼は身じろぎすらしなかった。
「俺は、お前を――……」
葛藤を込めて、彼を見る。自分の手元にあるのはあの軟膏だ。これを体の内側に塗れば、彼の容態はきっと好転する。そう分かっているのに、どうしても無抵抗の彼を勝手に犯すことに躊躇いを覚えてしまう。
いや、ダメだ。こうして躊躇しているのは、俺が下心を抱いているだけのことだ。彼を救うための行為だと強く自覚すれば、きっと俺自身が暴走することもない。
『ヒーラーさんが回復したら、速やかに町を出るのが良いでしょう』
軟膏を渡された時に、店主が告げた言葉を反芻する。
『時間が経てば経つほど、調査が進んで、アナタ方への疑いが増すことになりかねません。『呼び声』が再び暴発する可能性もあります。治療を行うのであれば、どうぞお早く』
正体を明かすことなくそうアドバイスしてきた店主の言葉には、裏はないように思えた。本当に俺たちのこれからを案じてくれているのだろう。ここに滞在を続けることは、店主の身も危険にさらすことになる。
「やるしか、ないのか……」
全ての状況が俺の躊躇いを否定し、今すぐ行為に及ぶべきだと告げている。
俺は、覚悟を決めるために大きく息を吐き出すと、未だ眠りの淵にあるヒーラーの衣服へと手をかけた。
遠慮がちに下半身を露わにすると、そこには店主の言葉通り、陵辱された穴が無残な姿を晒していた。
そしてその穴が濡れそぼっていないことに遅れて気づき、俺は焦りを覚える。
過去に彼と性行をした時、彼の穴はすでに準備が整っていた。だからこそそのままスムーズに挿入ができたのだが、今回は違う。俺は、まずは意識のない彼の穴を慣らして、それから挿入しないといけない。
予期せぬ壁の出現に動揺しながら、穴に触れようとして手を止める。こんな状態の穴にいきなり触れたら、彼に苦痛だけを与えてしまう。まずはそれ以外の場所を愛撫して、彼の体をその気にさせなければ。
「……すまない、本当にっ……」
無抵抗に脱力する彼から完全に衣服を取り払い、軟膏の蓋を開ける。空気に晒された刺激で、癒えつつある胸の先端がゆっくりと芯を持ち始めていた。
軟膏を指に取り、両方の乳首の周りに円を描くように塗りつける。じっくりと優しく捏ねるように指を動かすと、意識のない彼の体が僅かに震え、口からは甘い吐息が漏れた。
「ん……ふ、ぅ………」
死体のようだった彼が久々に返した反応が嬉しくて、乳首への愛撫を慎重に続ける。先端を捏ねる手はそのままに身を乗り出すと、彼の首筋から耳にかけてなぞり上げるように断続的にキスを落とした。
「あ……ぅ…、んうっ…………」
悩ましい声を上げる彼の頬は徐々に上気していき、青白かった唇にも艶やかな色が戻り始める。思わずそこに口づけを落としてしまいそうになった自分を、俺は強く戒めて耐えた。
彼を守れなかった自分に、そんな愛を伝えるようなキスが許されるはずがない。自分の罪を自覚するんだ。
俺は乳首を愛撫していた手をゆっくりと腹をなぞるように彼の下半身へと移動させ、半ば持ち上がりつつある性器へとそっと触れた。
「あっ……、ぅ、アッ………♡」
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