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第23話

 多嶋は、今度は手のひらにローションを落とし、その手を樹の尻に宛がった。孔に擦りつけるよう指を動かされるたび、自分からも腰を振ってしまう。尾骨のあたりが疼き続けていて早くどうにかしてほしい。 「ああ、もう焦らさないで、早く来てよ」 「せっかちだな、もう少し慣らした方がいい」  多嶋の指がぐっと押し入ってきた。  指の腹で擦られながら的確に感じる場所を目指して進んでいる。とうとう敏感な場所に到達し、そこを擦られ、樹は悲鳴のような声を漏らした。全身が波打ち、震えが走る。強烈な快感に頭をのけぞらせ腕で口を押え嬌声を塞ぐ。  樹は無意識のうちに自分で男根をぎゅっと掴み、射精を抑制した。  この苦しいほどの快感が、たまらない。もう癖になっている。  樹はその強烈な快感に首を横に振り腰を激しく上下させながら身悶えた。 「めちゃくちゃエロいな。こんなに感じて。悶えて」  多嶋に顔を覗き込まれ耳元でそう囁かれると羞恥で全身が赤くなるほど体温が上がった。  多嶋の空いている方の手で口を押さえつけている腕を取られ離される。 「ああっ、ダメだぁ――――」  首を横に振ると涙が目尻から飛び散った。 「いいから、声出せよ、樹」  多嶋の声でそう言われると余計に恥ずかしくなる。 「うあぁ――――もういきたい、いっていい?」  哀願するように多嶋に聞いた。 「まだだ、しっかり根元を握っておけよ」  多嶋は樹の顔を覗き込みながらさらに指を増やし、感じる場所を強く押さえつけ、擦った。 「あああ――――」  頭をのけぞらせ痺れるような震えに耐える。口を開け喘ぎながら涙を流した。 「お前をめちゃくちゃにしたい。お前こそ、ここが淋しくなってもだれにも触らせるな」  多嶋の独占欲にも取れる言葉に樹は陶酔した。コクコクと何度もうなずく。多嶋は納得したのか、樹の頭を撫で鼻の頭にキスをした。樹は手に力を入れ根元を握りしめ続けた。苦しくて体が震えている。それでも我慢した。  指が抜かれた刺激に感じて喘ぎ声が出てしまう。  多嶋がローションを今度は自分の竿に塗り付ける。樹の脚を持ち上げ、先端を孔に宛がいぎゅっと押し込んだ。早く奥まで欲しくて腰が勝手に揺れてしまう。何度か進んでは抜くようなじれったい動きに発狂してしまいそうだ。 「もうダメだぁ、早く早く来て、お願いいかせてくれ」  多嶋の笑う声が腹に響き快感が突き抜ける。多嶋は、今度こそ思い切り突き上げると、同時に射精を抑制している樹の手を振り払った。痛いほどの快感が突き抜ける。樹は絶叫し、白濁の液体をまき散らした。何度も激しく突き上げられ、その度に先端から精液が溢れ出す。出しても出しても終わらない。 「多嶋…さん、好きだ、あなたが好きだ」  無意識に呟いた言葉が掠れた声となっている。  あなたが好きすぎて狂ってしまいそう―――。  思いの丈を声に出してしまっただろうか……?  樹の脳裏に一瞬よぎった疑問は喘ぎ声となって消えて行った。

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