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第6話 ネタバラシ

「えっと、まずは大トロと炙りトロを2貫ずつで!あ、あとウニは絶対外せないから、軍艦じゃなくて贅沢にノドグロで巻いたやつ2個!」 「それだけでいい?どんどん注文していいからね」 「本当?!ならSNSで見たキャビアが乗った白エビの小丼も食べたーい!あ、それと宮崎牛の霜降り肉寿司にトリュフ塩かかってるやつも2貫にしよ!」 本当にこの女は遠慮というものを知らないんだろう。図々しい女だ。 「あ、快翔くんはお茶でいいよね?」 「いや、俺はひとまずお冷にしようかな」 傍から見れば最悪の流れだろうが、俺にとっては好都合でしかない。 「…今日は特別な日だし、好きなだけ食べてね」 「やった~!快翔くん大好きっ!!」 「ふふっ、俺もだよ」 (こいつ…勘違いバカ女すぎて奢ってもらえると思っている浅はかさが滑稽で仕方ないな) 歩美に魅せる笑顔とは裏腹にそんなことを考えながら、俺は歩美との会話を楽しむフリをした。 ◆◇◆◇ 数十分後── 「ん~!もうおなかいっぱいかな」 「ははっ、凄い食べっぷりだったもんね。そろそろ会計にしよっか」 「うん!」 「──それじゃあ、ここもよろしく」 俺が涼しい顔で伝票を歩美に向けると、歩美は目を見開き 次の瞬間にはガタッと椅子から立ち上がり、凄まじい音を立てて手のひらでテーブルを叩きつけた。 「はぁ?!今日は快翔くんの奢りでしょ?!」 歩美のメッキが剥がれだしたのを見届け、俺は貼りつけていた笑顔をスッと消した。 そして無表情のまま、優しい声色だけは変えずに言い返す。 「何のこと?俺は奢るなんて一言も言ってないけど」 「っ!だ、だからって…ここ最近ずっと私が払ってたじゃない!」 「でも、俺は別に強要はしてないよね?払ってくれたら嬉しいなとか〝今度お礼するからお願い〟って言っただけだよ?」 「と、とぼけないで!いつも財布忘れたとか金欠とか言ってたけど本当は最初から払う気なんてなかったんじゃないの?!」 「…見事なブーメランだね」 「は…?」 「沼田裕介…この名前に覚えがないとは言わせないよ」 「は、はぁ?急に何よ…っ、そんなやつ…」 「1か月前、お前がこの店で「金も払えないゴミ男に用はないから」って吐き捨てて、カモにした男だよ」 「な、なんでそれを…っ!」 「裕介は俺の親友なんだよ」 「か、快翔くんがあんなフツメンと親友?!信じらんない!」 ブス女が何言ってるんだ?と言いたいところを我慢し、俺は言葉を続ける。 「裕介が泣きついてきたから、その復讐のためにわざわざお前に近付いたんだから」

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