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「っ……  ゆっくりと片目を開けると、胸元でクロが眉尻を下げて笑っていた。 「怖くないように、頑張るね」  紅へ精一杯気を遣って、自分のことは後回しにして優しくしようとしてくれる。  黒い犬として出会ったときは、傷ついた紅の心を癒してくれるペットのような存在だった。けれど、今は一緒に並んで生きたいと思うようになった。  もうインプリ・ペットの代わりでも、ただのかわいい黒い犬でもない。 「……好きにしてよ」 「えっ…」  開いた胸元へキスしようとしたクロが止まる。  クロの首元へ手を伸ばし、紅がプレゼントしたナイロン製の赤い首輪を外す。 「あっ、何で?だめだよ!」  手首をつかまれ、外した首輪を取り返そうとしてくる。 「……ロはもう、ペットじゃないから」  顔を見つめられて恥ずかしいけれど、最後まできちんと言わなくては。 「お前は俺の、恋人…だろ」 「紅……」 「我慢しなくて、いいから。クロの、好きにして欲しい」  顔中が熱い。好きな相手に全てをさらけ出してしまい、みっともなくて恥ずかしい。けれど、同じくらいクロのものにして欲しかった。 「……俺は、紅の……人?」  クロは信じられないのか眉尻を下げて、首をかしげている。大人っぽくなったと思ったら急に子供っぽくもなる、そんなところも可愛らしくて愛おしい。 「そうだよ」  思わずくすり、と笑うとまた眉間にシワを寄せて苦しそうに耐えている。 「………どうしよう、我慢きかないかもしれないよ…」  言いながら、はだけた胸元へ手のひらが這ってくる。時折指の腹で乳首の先を撫でられて、体が小さく跳ねた。 (自分でしても全然悦くなかったのに)  反応に気づいたのか、クロはしばらく撫でては摘まみ、今度は口に含みだした。 「っぁ!」  慌てて口元を手でふさぐ。すると大きな手に手首をつかまれた。 「押さえちゃダメだよ。気持ちよくなってるとこ、見せて」  捕らえられた手は、そのまま指を絡めてシーツへ縫い留められてしまった。  クロは胸板や鎖骨、腹部へと舌を這わせてくる。くすぐったくてあたたかい。犬姿でじゃれて舐められたときとは、似ているけれどまったく違う。 (……ロのが入ったらどうなるんだろ)  クロの芯は、精通の手ほどきの際に触れたことがあった。体に見合う、太く硬くて逞しいものだったことを思い出すと、勝手に腹の奥が切なく締まった。 「紅も大きくなってるね……嬉しい…」  いつの間にか勃ち上がった芯は、下着もパジャマのズボンも押し上げている。覆いかぶさるクロの体に時折触れて、甘い痺れが増幅されていた。 「俺もね、紅に触ってたらもう痛いくらいだよ…」  下着だけつけた下半身を、紅の腰へ押し付けくる。塊から熱と存在感をとらえ、紅は背筋に痺れが走る。 「ぁ、ぁ……」  脚を開いて腰へ昂る芯を押し付けられたまま揺すられ、まるで挿入された錯覚を覚える。無意識に内側が収縮して、けれど締め付ける対象がないので切なくうねる。 「紅のここ、とろとろだね。かわいいよ」  ズボンを脚から引き抜かれ、シミができた下着の前を指先でつつかれる。芯や内側への刺激を求めるせいで、芯の小さな口からは透明な蜜が溢れてしまっていた。 「全部見せて、紅」  下着にクロの手がかかり、するりと脱がされてしまった。  何もまとわないそこを人に晒すのは初めてで、紅は羞恥にたまらなくなってしまう。 「……ほんとにきれいだね……すごく」  クロは言いながら、残った下着を脱いでベッドの下へ放る。すると、邪魔するもののなくなった体で抱きしめてきた。 「っ……! ぁ、ぁ……」 「気持ちいいね、紅…」  クロが体をよじるだけで、勃起した芯同士がこすれ合う。初めての強い刺激に、紅はあがる声を止められない。 「んぅっ」  嬌声をあげるため開いたままになっていた口へ、クロの舌がぬるりと入り込んでくる。優しくねとりと舌絡めとられ、クロの息や唾液と共に伝わる優しさが満たしてくれる。こすれあう芯は、互いの蜜が絡み合いいやらしい音を立て始めた。  うっとりと、キスと兜合わせに翻弄されていると、紅の芯が包み込まれた。 「ッあ!」  クロの手のひらだった。芯同士のこすりあい以上の強い刺激に変わり、紅は思わず大きな嬌声をあげてしまった。 「前やってもらったからね、俺にもさせて?」 「ッう、あ、だめ……だめだって」  クロは構わず芯を扱いてくる。これがクロの好みの強さだろうか。紅自身にもちょうどよく、けれど他人にされる悦さに思わず腰が揺れた。 「ダメ?でもね、紅のここ、いっぱい出てくるよ。気持ちいいんだよね」 「言う、なぁっ! 、あ、も、……イ、く」  あっけなく限界まで押し上げられて、紅はクロの手のひらと自分の腹の上に精を吐いた。 (他人の前で射精するなんて)  生理的なものか羞恥のせいか、目元が潤んできてしまう。 「よかった、たくさん出たね」  紅の脚の間で体を起こし、手のひらに垂れた紅の精をべろりと舐めとり始めた。 「やめっ、そんな、汚いッ」 「何で? 紅のはとってもおいしいよ」  排泄物にそんな表現をするなんて、クロは変態なのかもしれない。  思っているうちに、今度は紅の腹を直接舐めて精液を拭っている。  きらり、と紅の銀色の耳が光った気がしたけれど、気に留めていられなかった。

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