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第11話 明日の予定。
湯浴み後の間もなくカモミールティーを所望するラファエルを軽く憎らしく思いながら、レイモンドはお茶を淹れた。
「とても良い香りだ」
「カモミールはキク科の植物でございます。青リンゴによく似たフルーティーな香りが特徴です」
解説を求められていないが、ラファエルが知りたいのではないかと思い言葉にした。
「花の香りか。……久しく庭園で花を愛でる機会がなかった。明日晴れたら外に出る、レイモンドお前もこい」
明日は専属執事アランが控える予定なのに、自分が抜けてしまっては他の執事やメイド達に迷惑がかかるのでは、と思いレイモンドは断った。
「私が抜けることにより、他の執事に仕事の皺寄せがきます。どうかご了承いただきたく思います」
「執事とはそんなにも忙しい仕事なのだな。……ならば一人増やすか」
レイモンドの返事でラファエルはそう言葉を漏らすが、そのあたりはきっとアランが必死になって人材を求めていることを目の当たりにしている。
「殿下の身の回りのことや業務は、執事たちで十分に対応できますので、ご心配はいりません」
「そうか。ならば明日の庭園散策にはレイモンド、お前もこい。アランは植物には詳しくないからな」
「……かしこまりました」
『殿下はやはり頭がいい、俺がこう言うと予測してるんだろう』、と、レイモンドは心の中で思った。
ラファエルの離宮に執事として仕えることになったとき、ある程度主人のことを調べた。
その中に『ラファエル殿下は頭の回転が早いことで有名だった』と聞いていたが、まさかここまでとは思っていなかった。
「それはそうと、レイモンド。それでは苦しいだろう、……責任をとってやろうか?」
ラファエルが揶揄うように、レイモンドの膨れ上がった股間に触れようとしてきた瞬間、気持ち後退りしながら一礼をした。
「それでは殿下、おやすみなさいませ」
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