18 / 19

第18話 燈火。

 レイモンドが挨拶をして部屋を去ってから、ラファエルはベッドの中で身体に灯った燈火と戦っていた。  アナルの最奥を突かれる快楽を覚えてしまった肉体は、夜な夜なこうして顔を出すことがある。  いつもならばその火種はこんなに熱くなる前に鎮まっているのだが、湯浴みの最中にレイモンドに伸し掛かり、レイモンドの胸に顔を沈めたことにより、服越しなはずだけれども香りと体温を感じてしまった途端、ラファエルはどうしようもないくらいに疼きを感じてしまっていた。  ラファエルはレイモンドに好意を抱いたことに気付いて間もないが、性的に暴かれることで快楽を覚えたからか、肉体に燈火が灯ると中々消えない。  快楽への火種と燈火、ラファエルにとってこのふたつは違うものだった。  火種は相手から付けられるもので、まだ耐えられるもの、燈火は自分で付けてしまうどうしようもないもの。 「……はぁ」  『こんなオジサン王子に好意を向けられるなど、レイモンドは可哀想だな』、と、そう思いながらもラファエルは寝間着を乱し、自分の指をアナルにゆっくりと挿入し自慰行為をはじめた。 「ん、……ぁん」  疼くアナルの最奥は自分の指では届かないため、他に感じるところを擦る。  しかし絶頂を迎えられなくて、桃色の乳首も弄りはじめると、身体には更に快感が走る。  『ラファエル殿下、いけません』、そう仏頂面の堅物が頬を赤らめながら言葉では抵抗を見せるけれど、身体が反応してしまうという都合の良い妄想をしている自分は何と穢れているのだろう、とラファエルは思った。  穢れているのだろう、と、そう思っているのに止めることが出来ないし、自慰行為がノッてくる。 「ぁあ、……ん、はぁ、レ、……レイモンドぉっ」  『殿下、ラファエル殿下っ』、いつもよりも余裕がないレイモンドを妄想して、ラファエルはその愛しい者の名を呼ぶと、その相手と口付けをした。 「あぁっ、……ああんっ」  絶頂を迎え、荒い息を整えながらラファエルは、ベッドと寝間着を汚してしまったことを朝起こしに来るアランとレイモンドに、どうやって言い訳をしようか、余韻を感じながらもそう考えながら、目を閉じた。

ともだちにシェアしよう!