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09半年の猶予

「おかえり、シルバ」 「ただいま、アルジャン。って、んくっ」  王宮の入り口である門のところでアルジャンは僕を待っていた。そうして満面の笑みをうかべて馬車から僕を引きずり出すと口にキスをされた。舌をいれるような情熱的なキスだった。でも公衆の面前では止めて欲しくて、僕はアルジャンの胸を押し返した。 「いきなり何をするの!?」 「キスしただけだ」 「公衆の面前では止めて」 「そうかそれなら王妃の部屋に行こう」 「それも嫌だよ、人を殺した場所なんでしょ」 「いや、王妃の部屋では誰も殺してない。王の部屋、俺の部屋で身の程知らずが死んだんだ」  そう言うとアルジャンは僕を抱き上げて王妃の部屋を目指し始めた。王妃の僕が帰ってきた報告とかは全て無視された。周囲の皆からは以前は軽蔑の視線を貰っていたが、今は安堵するような視線を貰うことになった。王妃の部屋に着くと案の定アルジャンは僕に襲い掛かった。何度も何度もキスをして僕にアルジャンの自慰の手伝いさせられた。それからとんでもないことを言われた。 「ん、シルバ。お前が恋しくて、以前いた孤児院を徹底的に調べたんだ」 「んくっ、アルジャン。キスが激しいよ。息継ぎさせて」 「そうしたら嬉しいことが分かった」 「え、一体何が分かったの?」 「あの孤児院は子どもの管理もいい加減だった、よく調べてみたら年齢が一致しない子どもが多かった。シルバ、お前もその一人だった」 「えっと、つまり僕は十一歳じゃないの?」 「そうだ、お前は十一歳じゃない。新年に捨てられていたそうで、そこから数えると十四歳だ」 「えええええ!?」  僕は心底驚いた、その間もアルジャンはキスをし続けた。明らかに性的なキスで今までと違って僕の男性器にも触れてきた。それは止めてほしくてアルジャンにいやいやと頭を振ったのだが受け入れて貰えなかった。それにしても僕が十四歳とは驚きだ、新年に十五歳になるのならあと半年ほどで僕は成人してしまうことになる。そうしたら僕は間違いなくアルジャンの王妃だ。 「なんだ? 俺に抱かれるのは嫌か?」 「当たり前でしょ!! 四年先って言われてたことが半年でくるんだよ!!」 「シルバ、さてはお前。四年の間に俺に好きな奴ができると思っていたな」 「え!? う、それはその」 「俺のシルバへの愛情を疑った罰だこうしてやる」 「やぁ、僕のを咥えるのは止めて!! 出ちゃう、すぐ出ちゃうから!!」  アルジャンは僕の陰茎を咥えて愛撫した、舌や口でそうされると刺激をうけて僕はすぐ精液をだしてしまった。アルジャンは何故かそれを美味しそうに飲んで僕にこう言った。 「甘い、シルバはどこもかしこも甘いな」 「精液が甘いわけないでしょう!?」 「おしおきだ、今日は何もでなくなるまでお前のものを可愛がってやろう」 「やぁ!? 咥えないで、出ちゃう。また出ちゃうから!!」  アルジャンは僕の体中にキスをして自分の自慰を手伝わせ、僕の陰茎を精液がでなくなるまで可愛がった。何度出したか分からないが何度目かアルジャンが射精した時、やっとこの拷問みたいな甘いおしおきが終わった。僕は浴室に抱いていかれ、そこで体を清められた。そうして髪をアルジャンに拭いて貰って王妃の寝室に戻るとベッドは何事もなかったように整えられていた。つまり侍女たちが片付けてくれたということでそのことにも僕は羞恥心を覚えた。アルジャンは僕を抱きしめるとすぐにベットで眠ってしまった。よく見ると眠れていなかったようでアルジャンには濃いくまがあった。 「あと半年、どうしよう。とりあえず皇太后様に何か案はないか聞いてみよう」  翌日僕は皇太后様に面会を申し込んだ。返事はすぐ来ていつものお茶会をすることになった。しばらくぶりに見る皇太后様は明らかに痩せていた。 「シルバ、私は諦めました。アルジャンの王妃は貴方です」 「ええ!? それじゃ跡継ぎはどうするんですか?」 「貴方たちの蜜月が落ち着いたところでアルジャンに側室をすすめるわ」 「ということは僕が王妃になるのはもう決定なのですね」 「貴方がいない時のアルジャンと言ったら、私さえ斬り殺しかねなかったわ」 「あと半年で結婚」 「新年の祝いもかねて、結婚式は豪華に執り行います」 「…………はい」  僕は皇太后様でさえもう僕が王妃になることに反対してくれないんだとショックを受けた。そして王妃の部屋を歩き回って僕は嫌だったが、凄く嫌だったがリッシュに相談してみることにした。リッシュは僕の侍女だが元は侯爵令嬢で僕のことをよく思っていない。だからこそこの結婚をぶち壊してくれるアイディアをだしてくれるかと思ったのだ。呼び出されたリッシュは話を聞いてこう言った。 「そんなの簡単よ、半年の間にあんた他の男に抱かれなさい」 「それじゃ、僕と相手が死罪になっちゃうだろ!!」 「アルジャンの執着からしてあんたは死罪にはならないわ」 「いや、相手の人が死んだら可哀そうでしょ!!」 「嫌ならこのままアルジャンの王妃になるのね。私は側室になって子どもを産んであげる」 「ああ、もう。他に手はないの!?」  するとリッシュが残酷な笑みを浮かべて僕を見た。自分が強者の側に立ったという笑みだった。そしてとんでもないことを言った。 「それならあんた、この城を逃げ出しなさい」

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