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第24話

僕の驚いた声に、稔さんがこちらを見上げ不満そうに言った。 「君もあいつも何を勘違いしてるか知らないけど、俺は男だから、力はあるよ」 床でのびている男を嫌そうに見ながら、ぷりぷりした口調で話している稔さんを抱きしめながら、僕は安堵のあまり膝から崩れそうになった。 アパートの僕の部屋に来る間、稔さんは不機嫌そうに黙っていた。元カレは、建物の入り口で興味津々で待っていた坂下教授の一団に任せてきた。稔さんが無事だと知ると、ちょっと残念そうな顔をしたので、ヨロけたふりをして足を思い切り踏んでやった。 部屋に入ると、抱きしめようとした僕の手を払い、バスルームに入っていった。取り残されて頭を掻いていると、ドアから顔をのぞかせて稔さんがトゲトゲしく言った。 「来ないの?」 冬の風にあたってすっかり冷えた稔さんの身体を熱めのシャワーで温め、たっぷり泡立てたスポンジで彼の身体を隅々までよく洗いながら、僕たちは何度もキスした。すでに起き上がってきている彼のモノを泡で包んで両手で優しく揉んだ。稔さんも僕の背中や腰のあたりをスポンジで擦りながら僕の肩に頭を乗せて、息をついた。 お互い身体の中までよく洗い、その刺激で僕たちは一度イッた。稔さんは快感に喘いでいたが、今日のことには触れなかった。僕も彼の気持ちが萎えるのが怖くて、何も言えなかった。泡をよく落とし、身体も温まったのでバスルームを出て、絡み合いながら裸のままベッドに倒れこむと、首筋に噛み付くようなキスをする僕の頭をつついて、水、と言った。 ミネラルウォーターのボトルを渡すと、口の端から水をこぼしながら一気に半分近く飲み干した。こぼれた水が胸に垂れ、ピンと立った乳首に水の玉を作った。僕が水の玉を乳首ごと舐めとると、稔さんがため息をついた。 「衛、君は俺があいつに何かされると思ったわけ?」 乳首の水を舐めとり、そのまま胸に垂れた水をなめていると、稔さんが息を荒くつきながら、僕の髪を掴んで言った。

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